マヴィックホイールのチューブレスセミナーに参加しました

マヴィックが『USTシリーズ』として、チューブレスのホイール・タイヤシステムを発表したのが約1年前。USTは『Universal System Tubeless』の略ですね。チューブレスが世に出てからかなりの年数が経っていますが、普及するどころかユーザーが減っている印象すら受けます。そこに逆行しての発表は『今更??』と思ったものです。

先日、行きつけのショップでマヴィックがチューブレスホイールセミナーを開催するというので、参加してきました(本来は試乗会だったのですが、雨でセミナーになってしまった…)。なぜ今になってマヴィックがそこまで注力するのかを聞きたいと思い、もし良いものであれば、ずーっと気になっていたチューブレスを使ってみよう、との思いです。

今までのチューブレス

まず今までチューブレスが普及していない理由は何か?私の周囲にもチューブレスを使っていた人が何人もいましたが、様々な理由で使うのをやめてしまっています。主だった理由は、タイヤが嵌らない、パンクしたら結局チューブドになる、タイヤやホイールの選択肢がない…など。

なぜこんなことが起きていたのかは、チューブレスの規格について振り返る必要があります。

ETRTO規格

まず自転車用のチューブレスは、マヴィックによると1999年にハッチンソン及びミシュランとマヴィックが開発を始めたとのこと。そして2002年にMTB用チューブレスホイールがETRTO(European Tyre and Rim Technical Organisation)に規格として登録される。

このように、チューブレスリムはETRTOによる規格がある訳ですが、実はタイヤには明確に規格がないとのこと。実際はリムの規格に準じて製造しているそうです。チューブレスはリムとタイヤが高精度で合わさることで空気を密閉する仕組みですが、現在のチューブレスリム、およびタイヤはこのETRTOの規格に基づいて(準じて)製造されています。

今までのチューブレス

従来のチューブレスは、上記のようにリムには規格があるがタイヤには無かったことが問題の1つで…

・ホイール(リム)側はパンクの場合などもタイヤが外れないように許容誤差の基準ギリギリまで大きく設計。
・タイヤ側も同様で、外れたり空気が漏れないように許容誤差の基準ギリギリまで小さく設計。

すると、ホイールとタイヤの組み合わせによっては全くタイヤが嵌らない、空気が漏れてビードが上がらない、などといういわゆる『相性問題』の発生源となっていました。これはユーザー側では如何ともし難く、こんな面倒ならクリンチャーで良いわ…と言わせる原因となっていました。

マヴィックのチューブレス

マヴィックとしても開発は随分前から行っていましたが、何故今までチューブレスホイールをリリースしていなかったのか?という点について質問しましたが、以前の技術ではマヴィックの満足する製品が作れなかったということのようです。

では、何故今になってチューブレスの拡販に注力しているのか?という点については、

ホイールとタイヤを作っていること

マヴィックは2010年からホイールタイヤシステムと言い始めて、タイヤも販売するようになりました。チューブレスを前提として、タイヤとホイールの両方をセットで設計することで相性の問題は無くなります。

トータルの精度

またリムについては、技術の向上によりETRTOの規格よりも独自に更に厳しい基準を設けて製造しているとのこと。またチューブレスはリムの中央にビードを落とす溝があるのですが、その溝の両脇にほんの少しの山を作ることで、ビードを上げる際の密閉性が向上し、フロアポンプなどを使わなくともビードを上げることが出来ますとのこと。

これらの施策により『今までのチューブレスのネガティブ面は無くしました』ということで、チューブレスの拡販に力を入れているということだそうです。

当然ながらチューブレスにはチューブが入っていませんので、転がり抵抗はチューブレスの方が低いです。ロスが少なくなるということは、同じパワーで走っていればその分速くなるということです。また、より低い空気圧で走れますので路面追従性も良くなり、荒れた路面などでは効率良く走れますよね。

これも非常に大事なことなのですが、タイヤの脱着が大変やりやすかったです。タイヤレバー無しでいけます。私もやりましたが、ちゃんとビードをリム中央の溝に落とし、タイヤを寄せてあげるとレバー無しで外れます。

当日展示されていたホイール

コスミックプロカーボンSL UST

キシリウムプロ UST

キシリウムエリート UST

やはりキシリウムプロはかなりのお買い得ですね。上記の3種には、全てディスクバージョンもあります。これは欲しい。ディスク+チューブレスはぜひ一度乗ってみたい…。他のホイールに戻れなくなりそうですが…。

ということで、試乗は出来なかったものの、話を聞いただけでかなりチューブレスに対する印象が変わりました。しかし印象が変わったと言っても、このソリューションはマヴィックがホイールとタイヤを両方セットで販売する戦略を行っているから出来ること。他のメーカーでは相変わらずな状況なのですから、チューブレスが良いというよりは、『マヴィックのチューブレスだけがまとも』ということになってしまっています。

自動車はとっくの昔にチューブレスですし、MTBですらチューブレスになっているのですから、この辺はいい加減になんとかして欲しいところではあります。マヴィックがこのUSTシリーズで成功したら、他社も徐々に追随してくるようになるとは思いますが。
※チューブレスと記載していますが、マヴィックの製品はチューブレスレディです。

ホイールはフルクラムですが、チューブはマヴィックを使ってます。48mmというのが丁度よい。パンクもしたことない(ので使う機会は無いけど…)。

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