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【e-Bike】スペシャライズドのe-ロードバイク『Turbo CREO』の試乗会に行ってきた(後編)

■いよいよ試乗します

バイクの概要を把握したところで、いよいよ試乗です。試乗バイクは『CREO SL COMP CARBONE』です。

前編はこちらから。

【e-Bike】スペシャライズドのe-ロードバイク『Turbo CREO』の試乗会に行ってきた(前編)■スペシャライズドのe-ロードバイク(e-bike)、クレオに乗ってきました スペシャライズドから満を持してリリースされたe-ロードバ...

ペダルをスピードプレイに変更してもらい、スズキの店長さんと一緒にスタート。店長さんは別のお客さんのアテンドから戻ってきたばかりで息が上がっていますが(店長さんはノーマルバイク)、お仕事なので私にも付き合ってもらいましょう。

SL COMP CARBONEのパーツ構成、スペック紹介

感想を紹介する前に、まずはスペックの確認です。どんなバイクに乗っているのか分からないとインプレも頭に入ってこないですよね。

まずチェーンリングはフロントシングル(46T)です。ブランドはクランクも含めてPRAXIS(プラクシス)。

フロントシングルなので、スプロケットは11-42Tという巨大なものがついています。バイクのグレードによってスプロケのブランドが異なっており、COMPではサンレースが付いていますが、W-WORKSではシマノのXTだったりします。

そして肝心なのが、フォークとリアエンドの幅。CREOシリーズはロードバイクですが、前後ともMTBで普及しているBoost規格になっておりフロントは12×110mm、リアは12×148mmとなっています。ディスクロードに乗っていたとしても、ほとんどの人は手持ちのホイールが使えませんね。ちなみにCOMPにはDT swissのR470というBoost対応のホイールがセットされています。

タイヤはスペシャのTURBO PROの28C。

モーターユニットはこの位置に付いています。かなり小型化されていますね。ユニットはS-WORKSからE5まで全てのグレードで共通です。シートチューブの根元にあるフタみたいなものが、充電用のポートです。このモーターで、最大240Wまでアシストを行ってくれます。

トップチューブには、コントローラーが装着されています。ここでアシストのON/OFF、アシスト力のモード調整やバッテリー残量の確認を行います。モードは『ECO:30%まで』『SPORT:60%まで』『TURBO:100%』という最大アシスト力の調整が可能。この上限値もアプリから変更が可能です。

BB裏。マッドガード用のダボ穴があります。

コンポはシマノのGRXです。リアエンドにも、スペシャのクロスバイクにあるようなダボ穴があります。他のグレードにもあるんですかね?メーカーにはこういう情報も公開して欲しいのですが、実車を見ないと分からないのが実情。お店の人に聞いても、ダボ穴の有無には興味が無いのでほとんどの方が知らないのですよね。

フォークはストレートです。

重量について

CREOシリーズの重量ですが、S-WORKSで12.2kg。アルミモデルのE5で13.7kgとのこと。S-WORKSとE5で1.5kgの重量差しかないので、COMPは13.2kgとかその位でしょうか?モーターとバッテリーはどのモデルも共通なので、パーツとフレームの重量差ということになります。

13kgという重量ですが、モーターとバッテリーが入っている割には重く感じません。バッテリーはダウンチューブに内蔵、モーターはBB部分に入っており、重量が分散しているおかげだと思います。これが荷物満載、ライトフル装備のブルべ仕様のロードバイクだと、13kgよりも軽いこともあると思いますがこのe-Bikeの方が『持ちやすい』です。

■ライドに出ます

ではいよいよライドに出ます。実は最初、良く分からなかったのでアシストOFFのまま走り出してしまいました。感触としては『重いけど普通のロードバイク』。踏むとしっかり加速してくれますので、エントリーグレードのロードバイクよりも(重量が13kgもあるのに)良く走るかも…。

加速が楽!

平地に出たところで、アシストのスイッチをONにします。すると非常に『ス~っ』と加速してくれます。ゼロ発進では、どうしてもパワーが必要です。ブルべの時に荷物満載の状態でゼロ発進時のパワメを見ていると、300Wとか出ている場合もあります。

ところがその面倒なゼロ発進のストレスが皆無なうえに、何と言うか『強制的に加速されられる感じ』もなく。驚くほど楽なのですが、自然な加速という不思議な体験に思わず笑みがこぼれます。

スピードが乗ると普通のロードバイク

ゼロ発進後もアシストがかかり、24km/hになるまで徐々にアシスト力が減っていくのが日本の仕様。『アシストが切れると重いロードバイクになるんでしょ?』と思いきや、30km/hの巡航も至って自然。もちろん重量13kgなりの重さは感じますが、ブルべの時の様に『前と後ろの高い位置に重量が偏っている』状態ではないので、はるかに走りやすい。重量が偏っていないと、こんなにも走りやすいのですね。

ただ、トレインを組んで40km/hの巡航をしたいとか、そういう方向を求めると大変だと思います。e-Bikeを買って『40km/hのトレインが辛かった。e-Bikeなんて使えないよ。』などと発言する人がいたら、その人はe-bikeを買うのがそもそも間違っていると言えるでしょう。普通の人は自転車に乗って30km/h出たら十分に楽しいのです。

パワフルかつ自然なアシスト

さて進むうちに何やら登りになっていたらしいのですが、ここでも非常に自然にアシストしてくれます。5%くらいまでは、登りだと思わなかったです。何なら10%の斜度でも登りには感じません。店長さんがハァハァ言いながら『ここ4%くらいはありますよ??』と言われるまで気が付かなかったですね…。何故なら心拍数が全く上がらない。恐らくですが、自分では60Wくらいのパワーしか出ていなかった気がします。

そんな楽をしている状態でも、自転車を進めているのはあくまでも自分であるという感触はあります。今まで乗っていた電動アシストのママチャリのように『ぐわっ』と加速してバイクが先に行こうという感触は皆無です(アシストモードを『Turbo』にすると、多少そのような感じになるらしい)。

ママチャリの電動アシストは、アシストに非常にムラがあったのだと言う事が良く分かりました。買い物や保育園の送迎目的の電動アシスト車で『自然なフィーリングでアシストする』ことに労力を割いても売上アップには繋がらないでしょうから、当然と言えば当然です。

登りが楽しい

いかにこのCREOが自然なフィーリングでアシストをするチューニングに労力を割いたのか、良く分かります。本当に『自分が速くなった』かのように錯覚してしまうほど、自然にアシストをしてくれます。なので、登りを上っていても楽しいです。

私は身長170cm、体重58kgで完全にクライマータイプの体形です。登りはそれほど苦にはならないのですが(むしろ好き)、その私でも慣れてくると楽しく登れるようになりました。試走で案内されたコースは、登り部分の斜度は確実に10%はあったと思います。最初は様子を見るためにケイデンス80くらいで走っていました。しかしそれでは心拍も上がらず体も暖まらない。

200mくらい進んだだけで、奥に見えるガードレールの地点まで行きます。かなりキツイ斜度

『これじゃつまらないな…』と思っていたのですが、そのうちに慣れてきてケイデンス100くらいで頑張ると(10%の登りでケイデンス100というのが既におかしいのですが)心拍も上がってきて、走っている実感が得られるようになります。

調子に乗って、普段は絶対に通らないヘアピンをイン側で通ってみたり。余裕です。

スペシャによると、サイクリストが快適に感じるようにケイデンス60~110くらいで効率よくアシストするようにセッティングされているそうです。ですが、乗ってみた感触だとケイデンス80以上くらいが快適に感じます。

恐らくですが、クランクの角度が12~2時くらいの時にパワーを発揮するようになっている感じです。普通に走る時でも同様ですね。ケイデンスを上げて走ると、同じ1分間でも高ケイデンスであればその分だけアシストを受けられる回数が増えて、結果的に楽に走れるようになっている気がします。

下に見えるのが、先ほど見上げていた地点。何の苦も無くここまで登ってきました(むしろ楽しい)

ロードバイクの楽しさは『辛楽しい』では無かった

この『微妙にアシストを受けているけど、ペダリングしているのは自分である』という感覚がしっかりあるのはすごい。例えると、ずーっと0.5%程度の微妙な下りを走っているとか、多少の追い風が吹き続けている様な感覚です。

極端に楽をしている訳では無いが、辛くも無い。

この状態で坂を登って果たして楽しいと感じるのか?達成感はあるのか?と不安でしたが、それは杞憂に終わりました。もちろん、自転車に何を求めるのか?によると思いますが…『この峠の向こうに行ってみたい』『坂から見える景色を楽しみたい』という欲求を叶えてくれるには十分でした。別に自分の力だけで登らなくても良かったんですね。

今までは『苦しいから楽しい(=満足感がある)』だけが自分の中での坂の価値だったのですが、自分の中にも『アシストされながら峠に登っても普通に楽しかった』という感覚があったのは意外でした。恐らくですが、登りに苦手意識がある方はもっと楽しいと思えるのでは無いでしょうか。

また体力差のあるグループで会話しながら登りたいとか、今までは難しかったことも十分可能です。今まで登りと言えば無言、脚前の差が顕著に出るのでグループが分断、速い人は峠の上で一人ぼっちで20分休憩して体が冷える、遅い人も待たせては悪いから休憩もせずに無理して登る…というのが当然でしたが、e-Bikeならそんなことは無くなります。やっぱり皆でワイワイしながら登りたいですよね。

これで、『体力レベルが揃っていないとライド出来ない』という最大の問題が解決してしまうわけです。誰も好き好んでバラバラに走りませんよね。

もちろんレースを走る人はこれまで通り普通のバイクに乗れば良いですし、自力で峠を登ることに満足を見出す人、心拍数を上げてランナーズハイになるのが楽しい人(私です)、色々います。ノーアシストバイクが良いという人はノーアシストバイクに乗れば良いと思います(当然ですね)。

■e-Bikeに乗ってみて

初めてe-Bikeに乗ってみましたが、良い意味で期待が裏切られてこれは普及していくと感じました。何故なら楽しいからです。これから価格が下がっていったら、確実に広まると思います。

例えばグループの中で誰か一人が買うと、連鎖的に広まっていくでしょう。極端に疲れるということが無いので、ランチも美味しく食べられるし、お土産の荷物が多くても平気。霞ヶ浦に行ってどれだけ向かい風が吹こうが平気。電車や宿のチェックイン時間の心配をする必要もありません。

ですから皆でツーリングとか最高ですよね。これまで避けていた登りをルートにふんだんに取り込んで、景色を楽しむ。酒蔵に行ってお酒や食べ物を買って、重くなっても問題無し。走力にバラバラであっても、余程のことが無ければ計画通りに宿に到着して楽しめると思います。

今まではグループライドをすると『一番走力の無い人が一番頑張らなくてはならない』という矛盾した状況でしたが、e-Bikeが広まれば『一番走力のある人が一番頑張る』という非常にあるべき姿になるわけです。

百聞は一見に如かず。自分が買うかどうかは別として、一度乗ってみる事をお勧めします。個人的にはもう少し軽くなってくれると輪行が楽なので、今後に期待したいところです。でも13kgくらいなら、頑張って輪行しても良いかな…。e-Bikeで走り回る分には、ヘロヘロになってしまうことも無いですしね。

POSTED COMMENT

  1. NOM より:

    morouさん。好印象だったんですね!ミニベロe-BIKEがでたら輪行する感じで乗りたいな。BRMでも例えば80歳以上はOKにしてくれたらうれしい。(笑)

    • morou2 より:

      NOMさん
      とても楽しかったです。坂を登るためにトレーニングとか、やる気も時間もありませんので、e-bikeで良いです(笑)
      普及してきたら、その内にBRMもOKになるんじゃないですかね?最低でも10年くらいはかかりそうですけど。。。

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