2021版ディスクブレーキのホイールはこれだけある まとめ編

ディスクブレーキ用のホイールについてまとめたので、各ブランドを統合して比較するエントリです。記事の内容を更新して、2021年バージョンにしました。ROVAL(スペシャライズド)やBontrager(TREK)、CADEX(GIANT)などを網羅していないのは分かっていますが、キリがないので今のところ対象外です。私はキャノンデールに乗っているのですが、キャノンデールにBontragerを履かせるのもアレですからね。同様の理由でHollowGramも対象外。

また各ブランド別のまとめもしています。記事は以下から行けます。

ディスクブレーキにしたらやっぱりカーボンリムのホイールにしたいところ。今まではブレーキの事を考えると、雨の中(下手すると台風でも)を走るブルベだとどうしてもアルミリムになってしまっていました。しかしディスクブレーキの場合はカーボンリムを使ったとしてもですね、雨でのブレーキの効きの悪さも、高級品なのにリムが削れて減っていく心配も、ブレーキ熱でのリム破損もチューブ破裂も全て解決するのです。

高価なカーボンホイールが消耗品ではなくなります。ラテックスチューブだって使えます。雨の中をダウンヒルして、シューが無くなる心配もありません。完璧じゃないですか。

ということで、今回はまず『ディスクブレーキ用のホイール』全体をメーカー横断で一覧表にしてみます。ディスクブレーキのホイールを探している人は参考にして下さい。

私の欲しいホイールとしては、総合するとなるべくリムハイトの高いカーボンホイールで、なるべく軽量なものを探してみましょうという事になります(そりゃそうだ)。単純に軽量最優先だとチューブラーリムの一択になってしまいますから、チューブラーリム以外でリムハイトの高さと軽さを兼ね備えたものをまとめてみます。

リムハイトがだいたい30mm台がミドルハイトと呼ばれると思いますので、見た目も考えて45mm以上ということにしたいと思います。要するにカーボンディープリムが欲しい。軽いのをなるべく安く。果たしてそんな都合の良いホイールはあるのか。
※2021/05 価格表記を税込にしました。

■ディスクブレーキ用ホイール メーカー横断リスト

まずは単純に重量順に並べてみる

まずは単に軽い順に並べてみます。私は体重50kg台でパワーの絶対値が低いので、まずは軽量ということが重要なのです。ブルベでは山も登れないといけませんからね…。あまり長いリストになると見づらいので、先ほどリンクを貼ったブランドの中から上位10モデルを並べてみます。まず最初はチューブラーリムも含めます。

リムハイト 重量 価格(税込)
WH-R9270-C36-TU 36 1,154 233,530
コスミック アルティメット ディスク 40 1,230 528,000
BORA ONE35 DB TUB 35 1,276 282,700
SPEED 40T DB(TU) 40 1,320 427,900
WH-R9270-C50-TU 50 1,332 233,530
BORA ONE50 DB TUB 50 1,348 282,700
WH-R9270-C36-TL 36 1,350 233,530
303 Firecrest Tubeless 40 1,352 257,510
303 Firecrest Tubular 45 1,372 331,650
BORA ULTRA WTO33 33 1,385 481,800

当然ながら見事にチューブラーばかりですが、2021年9月にリリースされたシマノのR9270-C36デュラエースが最も軽いホイールに。50万円オーバーのコスミックアルティメットは2位になってしまいました。この10モデルのうち、チューブラーで無いのはシマノのR9270-C36(※末尾が『TL』の方)とZIPPのFirecrest 303、カンパのBORA ULTRA WTO33です。ZIPPはフックレスリムなので、チューブレス専用です。クリンチャーとして使えるのはシマノとカンパです。商品名に『2WAY』の表記がありませんが、BORA ULTRA WTOはクリンチャーでもチューブレスでも使えるモデルです。しかしBORA ULTRA WTO33は48万円もするスペシャリティモデルなので普通の人は選ばないと思いますが、シマノのR9270-C36のコスパの良さが光ります。

チューブラ―を除くと…

リムハイト 重量 価格(税込)
WH-R9270-C36-TL 36 1,350 233,530
303 Firecrest Tubeless 40 1,352 257,510
BORA ULTRA WTO33 33 1,385 481,800
コスミックSLR32 ディスク 32 1,410 275,000
SES 3.4AR DISC 39/43 1,417 393,800
SES 3.4 DISC 38/42 1,420 393,800
BORA ULTRA WTO 45 45 1,425 481,800
RACING ZERO CARBON CMPTZN DB 30 1,440 368,500
RACING ZERO CARBON DB 30 1,450 335,500
SPEED 40 CMPTZN DB(2WAY-FIT) 40 1,460 378,400

次はチューブラーを除外したのですが、少し現実的なリストになってきました。相変わらずシマノのR9270-C36とZIPPの303が断トツです。ZIPP303はフックレスなのでチューブレス専用。チューブドで使いたければシマノの一択ですね。この記事は適宜書き直しているのですが、この1年間はZIPPのFIRE CRESTが1位をキープしていました。シマノは2021年の後半に出たばかりの後出しジャンケン的なホイールとはいえ、ようやくこの価格で1,300g台のディスクブレーキ用ホイールが買える時代になりました。

ちなみにSESというのは、ENVEのブランド名です。ENVEは高くてハイスペックなホイールで有名でしたが、カンパのWTOにBORA ULTRAが出たことで高額さが少しだけ薄まりました。ENVEを実際に見ると分かるのですが、明らかに武骨で頑丈な造りでして、この剛性とリムハイトでこの重量なのかというのを目の当たりにすると高額な値段も納得してしまう面があります。ZIPPはペラペラですからね。ZIPPはその様な方向性なので、それで良いのですが。

ラインナップが新しくなったMAVICもコスミックシリーズはかなり軽くなりましたね。フルクラムもハブがCULTのコンペティツィオーネモデルが沢山増えた関係で、2モデルがランクイン。カンパのROBA ULTRA WTOシリーズが2つも入ってきましたが、価格もウルトラですね。シマノがちょうど半額なのは、何か意味があるのでしょうかね?

しかし、まだリムハイトの面から見ると30~40mm前半のホイールが多いです。次は見た目も重視して、

  • 価格30万以下(税込で33万)
  • リムハイト45mm以上

という条件でフィルタしてみます。

税込33万以下の45mmハイト以上のホイール

税込で33万以下の45mmハイト以上のホイール一覧です。

リムハイト 重量 価格(税込)
WH-R9270-C50-TL 50 1,461 233,530
コスミックSLR45ディスク 45 1,470 275,000
303 S Tubeless 45 1,530 155,980
ENVE 45 45 1,561 217,800
コスミックSLR65 ディスク 64 1,570 275,000
WH-R8170-C50-TL 50 1,570 157,300
WH-R9270-C60-HR-TL 60 1,609 233,530
ENVE65 65 1,641 217,800
WH-R8170-C60-TL 60 1,649 157,300
コスミックSL45 ディスク 45 1,575 176,000

かなり求めている内容になりました。税込33万円以下でフィルタしたのに、上位に入ってくるのはまた23万円のシマノのR9270-C50です(デュラエースは全部23万円なのですが)。それと新しいだけあって、MAVICのコスミックシリーズも強い。ZIPPの303 Firecrestは、リムハイトが40mmと微妙に低かったために除外されてしまいました。またカンパとフルクラムですが、2021年7月の値上がりにより軒並み税込33万以上の価格になってしまったため、全てリスト外となってしまいました。

代わりに入ってきたのが、同じくZIPPの303SとENVEのENVE45、ENVE65。いずれもフックレスリムで、チューブレス専用です。価格面で見ると、今度もシマノのアルテグラR8170-C50、それとコスミックSL45が非常に安いですね。このスペックのディスク用ホイールが10万円台で手に入る時代が来るとは…。

そして私はENVE45を買いました。このリムの頑丈さで1,561gというのが逆にすごい。28Cのチューブレスを履くと、地方の荒れた舗装路でも全く問題なく進んでいきます。

税込33万以下の30~45mmハイト未満のホイール

それでは、最後に税込33万以下で30~44mmのミドルハイトのホイールも見てみたいと思います。リムハイトが10mm以上低くなるのですが、果たしてその分が重量と価格に反映されるのでしょうか。

リムハイト 重量 価格(税込)
WH-R9270-C36-TL 36 1,350 233,530
303 Firecrest Tubeless 40 1,352 257,510
コスミックSLR32 ディスク 32 1,410 275,000
BORA ONE 35DB WO 35 1,483 316,800
WH-R8170-C36-TL 36 1,488 157,300
コスミックSL32 ディスク 32 1,499 176,000
RACING ZERO CMPTZN DB 2WAY 30 1,570 200,200
SHAMAL CARBONE DB 2WAY 35/40 1,585 214,500
RACING ZERO DB 2WAY 30 1,590 159,500
WIND40 DB 2WAY 40 1,620 198,000

シマノのR9270-C36が返り咲きです。2位に2g差でZIPP。フックレスなのでチューブレス専用です。カンパ、フルクラムも入ってきましたが価格の安いBORA ONEやカーボンリムではないレーゼロですね。この2ブランドは40万近い価格になってしまったので、ホイール価格は2極化が進んでいます。

他にはフルクラムのレーゼロカーボン系、MAVICのコスミックシリーズが安定してランクインしています。

■まとめると

スペックを見る限り、シマノとZIPPが断トツです。しかしZIPPはフックレスリムなので、チューブレスしか使えません。少なくともディスクブレーキは既に必須、そしてチューブレスも使えないと高性能なホイールを使えない可能性が出てきました。他社はどのように対抗してくるのでしょうか。

もちろん単純な重量だけが性能では無いことは、我々ユーザーも良く知っています。だからこそ、なるべく総合的に判断したいのですよね。

ちなみに私は、フックレスリムを使ってみたくて結局ENVEのENVE45を買ってしまいました。フックレスかどうかは、直接のスペックには出てこない部分です。でも実際にタイヤを着けて走ってみると、これが非常に良い。

このようにスペックに出てこない部分もありますが、記事を参考にしてスペックに出てくる部分だけでも楽に比較して欲しいと思います。少なくとも、このまとめ記事を始めた2019年と比較するとディスク用ホイールの性能は格段にアップしています。これからも性能的な熟成は進むでしょうから、リムブレーキ用の完成度に追いつくのも近い気がしてきました。

しかしそんな事を考えているといつまで経っても買えませんから、もう欲しい時が買い時!としか言いようがありません。後悔の無いように悩んで欲しいと思います。

ちなみに私は、カーボンリムの前は下のフルクラムのレーシング5を使っていました。アルミリムですが、価格と性能のバランスが良く取れていると思います。

⇒レーシング5 DB シマノフリー(wiggle)

国内なら楽天やヤフーで在庫があります。

コメント(7件)

  • ゆもみざわ より:

    非常に役立つ記事をありがとうございます!

  • 読者 より:

    いつも分かりやすいまとめありがとうございます。
    ある程度チューブレスホイールとタイヤの取扱いを自分で
    経験すると、重量、価格、見た目(リムハイト)といった
    目に見えるスペックだけでなくどうしても「メンテナンス性」を
    重視する傾向が強くなると思います。
    (ショップにすべて任せる方は別)

    チューブレステープを巻く苦労、ビードを上げる苦労諸々を
    知っていると自ずとホイールの選択肢が狭まるような気がしています。
    チューブレステープ要・不要は重量にも直結するのでスペックの
    ひとつだと思うのですが、テープ不要以外のメーカーも今はあまり
    触れたくない箇所なのでしょうか。

    • morou2 より:

      読者さん
      コメントありがとうございます。確かにチューブレステープの有無(ニップルホールの有無)は重量に関わりますから大事な項目ですね。日頃のメンテナンス性にも大きく影響しますし、項目を追加したいと思います。私もチューブレステープを巻くのに疲れてきたので、次はテープ不要にしたいと少し考えていたところでした…。

      • 読者 より:

        こちらのシマノホイールのまとめ記事に”WEB画像ではニップルホールが
        確認できない”とありましたので、各メーカーもニップルホール(あり)に
        触れるのは相当消極的なのかなと思った次第です。
        画像から消すのは若干悪意すら感じますけど…。

        • morou2 より:

          読者さん
          シマノに悪意がある…のかもしれないですが、とにかくリムの画像にはニップルホールがありません。恐らくですが、シマノの人いわく『チューブレステープが巻かれた状態で出荷されます』とのことでしたので、テープが巻かれた状態がメーカーとして商品の完成品であるということになります。テープが巻かれた状態が完成品なのですから、商品画像もその状態で撮影されたものと思われます。
          ということで画像には悪意が無さそうな気もしますが、チューブレステープの要/不要は非常に重要な情報であることには間違いありません。ただ、商品ページを見ると『リム_リムテープ必要』の項目にチェックマークが表示されています。
          YouTubeライブの内容からテープが必要という事は今は分かりますが、私は最初にこの項目を見てもテープが必要なのかどうか、はっきり分かりませんでした。表示が分かりづらいということは、声を大にして言いたいところです(シマノの商品ページは何年も前からこの形式なので、今更何を言っているんだと言われそうですが。それでも分かりづらいことには変わりない)。

          https://bike.shimano.com/ja-JP/product/component/dura-ace-r9200/WH-R9270-C50-TL-F.html

          • 読者 より:

            ありがとうございます。

            チューブレステープが巻かれた状態が完成品ならばテープも
            製品重量(スペック)に含めてもらわないとですよね~。
            (含めてあるのかも?)

            今後こういう議論(ユーザの声)やテープレス技術が発展して
            ユーザフレンドリーに向かうと良いですね。

  • morou2 より:

    読者さん
    シマノお客様相談室に電話して確認しました。結論は、チューブレステープの重量は公称重量に含まれますとのことでした。
    ⇒お客様相談室の方から訂正の電話があり、テープは重量には含まれないとのことでした。

    メーカーとしてはテープを巻いた状態が製品として完成品であるので、画像もテープが巻かれた状態だし、重量測定もテープ有りの状態で行いますということでした。
    ⇒上記の通り、重量測定時はテープは無い状態で行います。QRやロックリングなど、外せるものは外して重量を測定するということでした。ただし出荷はテープを巻いた状態となります。
    そうなると、シマノが使用しているチューブレステープが気になりますね、、、型番が付いてスモールパーツで入手出来そうな気がします。
    ⇒ついでに聞いたところ、テープも部品の1つであるため、同様にスモールパーツとして調達可能ということでした。

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