【SHIMANO】ディスクブレーキ用ホイールのまとめ。2023年版

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2021年に発表された新型デュラエース(R9200)、新型アルテグラ(R8100)に続き、2022年には新型105が発表されました。この記事では、新たに追加されたホイールのスペックについてまとめます。

各ブランドのディスクブレーキ用ホイールをまとめていますが、今回はシマノ2023年版の記事となります。

■シマノホイールの概要

現在販売されている12速系ホイールの概要です。場当たり的に追加されてきた印象が強い従来のラインナップと比較すると、非常に分かりやすいラインナップになっています。

デュラエース/アルテグラ

  • リムハイトは36、50、60の3つ。デュラエース、アルテグラとも共通です。
  • リムハイト50mmが基準となるオールラウンドな性能。60mmはルーラーやスプリンター向けで、横剛性がアップしている。36mmは登り用。
  • デュラエースにはディスクブレーキ用でクリンチャー(チューブレス対応)とチューブラーがある。アルテグラはクリンチャー(チューブレス対応)のみ。
  • チューブレスについて、ニップルホールがあるためチューブレス化の際はチューブレステープは必要(最初から巻かれています)。
  • 価格については、リムハイトによる違いはない。
  • 12速化したフリーボディについて、デュラエースには11速スプロケは装着不可。アルテグラは11速スプロケが装着可能(=下位互換あり)。

105

  • リムハイトは32mmと46mmの2つ。
  • いずれもチューブレス対応リム。チューブレステープは必要(最初から巻かれている)。
  • フリーボディは、アルテグラと同様に12/11速のどちらのスプロケも装着可能。
  • どちらのリムハイトでも、価格は同じ。

■デュラエース

それではグレードごとに紹介していきます。まずはデュラエース。

デュラエースR9200系のディスクブレーキ用ホイールとして、6商品が発表されました。重量、価格は全て前後セットのものです。またシマノは以前からフロントとリアを別売りしてくれているので、例えば前:C50、後:C60という買い方も出来ますね。特にC60は横剛性アップモデルなので、スプリントしないルーラータイプの人はリアだけC60などアリかもしれません。

クリンチャー(チューブレス対応)

クリンチャーのホイールです。チューブレスとしても使用可能です。リム外寸は全て28mm。内寸は21mmとかなり幅広ですが、フックドリムでフックレスではありません。

名称リム高内寸外寸重量価格(税込)
WH-R9270-C60-TL6021281,609329,634
WH-R9270-C50-TL5021281,461329,634
WH-R9270-C36-TL3621281,350329,634

※2023年に価格改定が行われ、233,530円⇒291,940円になりました。
※2024年1月の価格改定により、291,940円⇒329,634円になりました。

保守的だったシマノもようやくワイドリム化したホイールを出してきました。ワイドリム化により、空力性能も大幅に向上。それでいて十分に競争力のある重量となっており、非常に魅力的なホイールです。

2021年のリリース当初の価格は約23万円と価格面でも非常に安かったのですが、2度の値上げを経て約33万円となりました。それでもフルクラムのSPEEDやカンパのWTOと比較すると同程度の性能で価格は安いというポジションなので、十分選択肢になります。これまでが安すぎる値付けだった…ということでしょう。

性能面ですが、ラチェットがDTswissのスターラチェットのような面接触ラチェットとなり従来の爪ラチェットよりも駆動剛性がアップしたとのこと。またフリーボディもスプラインの数が増えて負荷が分散、素材もアルミに変更され、スプロケの嚙みこみ対策がなされていると思われます。

スポーク本数はいずれも24本。フロントはC60のみ2:1のパターンで、太さも1.8mmと太くなっています。C36、C50のフロントはパターンが1:1、スポークの太さは1.5mmです。

ちなみにチューブレステープですが、出荷時にはテープが巻かれた状態で出荷されます。そのため画像はテープありの状態で撮影されており、シマノ公式サイトの商品画像にはニップルホールが映っていません。しかし重量の測定時はテープなど外せるものは外して測定を行うとのことで、テープの重量は含まれていません。よって、ホイールを実際に入手して『さて重量を実測!』すると、テープの分だけ重くなるはずです。

またチューブレステープもホイールを構成するパーツの1つであるためスモールパーツ扱いとなり、他のパーツと同様にシマノに発注が可能です。ちなみにチューブレステープのコードナンバーは『Y0MG50000』です。

チューブラー

チューブラーのモデルです。基本的なコンセプトはクリンチャーと一緒ですが、チューブラーらしい分かりやすいほどの軽量化が特徴です。特に36mmハイトのモデルはたったの1,154g。ディスクブレーキ用としてはトップレベルの軽さです。

名称リム高内寸外寸重量価格(税込)
WH-R9270-C60-TU60281,437329,634
WH-R9270-C50-TU50281,332329,634
WH-R9270-C36-TU36281,154329,634

マヴィックにも『COSMIC ULTIMATE DISC』というディスクブレーキ用チューブラーホイールがあった(2023年に廃番)のですが、こちらはリムハイト40mmで重量1,240g。そして価格は528,000円でした。現行品のチューブレス版と同じくカーボンスポークだったりと手の込んだ作りになっているため単純に比較は出来ませんが、シマノのコスパが良いことは間違いないですね。

■アルテグラ

クリンチャー(チューブレス対応)

続いてアルテグラです。見た目は非常に似ていますが、リムとハブが異なるため重量増となっています。フリーボディは素材がスチールで、従来型のスプライン、爪ラチェットとなります。そのためアルテグラは12速フリーボディに従来の11速スプロケが使用出来る事が最大の特徴です。またHRモデルやチューブラーの設定はありません。

名称リム高内寸外寸重量価格(税込)
WH-R8170-C60-TL6021281,649228,618
WH-R8170-C50-TL5021281,570228,618
WH-R8170-C36-TL3621281,488228,618

※2023年に価格改定が行われ、157,300円⇒196,790円になりました。
※2024年1月の価格改定により、196,790円⇒228,618円になりました。

アルテグラも当初の価格から大幅に値上げされていますが、それでも他社と比べるとまだ割安なホイールだと思います。

■105

2022年に追加された105シリーズです。

名称リム高内寸外寸重量価格(税込)
WH-RS710-C46-TL4621281,612180,767
WH-RS710-C32-TL3221281,504180,767

※2023年に価格改定が行われ、123,970円⇒155,100円になりました。
※2024年1月の価格改定により、155,100円⇒180,767円になりました。

型番を見ると分かる通り、厳密には105(R7100系)ではないのですが、105と一緒に発表されていること、シマノwebサイトの105ページにも載っていることから、実質的には105シリーズとなっています。

スポークがJベンドになるなど、作りが全体的に簡素になっています。またハイトが抑えられて扱いやすくなっており、その結果として重量もアルテグラとあまり変わらない数値になっています。

■GRX

最後にグラベル系のGRXシリーズです。カンパやフルクラム、MAVICでもグラベルやオールロード系として普通にラインナップされるようになってきました。RX880とRX870がカーボンリムです。

名称リム高内寸外寸重量価格(税込)
WH-RX880322530.71,397255,347
WH-RX870322530.71,461207,350
WH-RX5702221.6261,72088,478

シマノホイールはスペックが一新されて、ようやく市場のニーズに合ったスペックになりました。ここ2年の値上がり幅がえげつないですが、他ブランドと並べて比較すると『同程度のスペックで多少安く買える』状態なので、まだまだ競争力はあると思います。

2022年版の記事はこちらです。

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管理人は40代のロードバイク乗り。20年前にCannondaleのCAAD3を買って以来、Cannoncdaleばかり乗り継いでいます。 昔はメッセンジャーやレース、今はロングライドとブルベ中心。ブルべの主担当もやります。
年間走行距離は約10,000km。身長170cm、体重57kg。
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