【どちらを買うか】GP5000とヴィットリアのコルサ グラフェン2.0 両方使ってみました

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ヴィットリアのコルサ グラフェン2.0をモニターで提供いただいて以来、あっさりとヴィットリアファンに。このタイヤ、個人的には好みです。

しかし長年GP4000SⅡを使ってみた身としては、やはりGP5000も気になります。ということで、GP5000も買ってみました。ヴィットリアのコルサグラフェン2.0と比べてみて、今後はどちらを使用するのか考えてみたいと思います。

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比較のためにそれなりに乗りましたが、乗った距離はそれぞれ

  • コルサ:ブルベ300km、60~80km程度のライド数回
  • GP5000:600kmブルベ1回

となっています。どちらも600kmは走りました。そして私の選定基準はあくまでもブルベやロングライドですので、レースを走る人とはまた違う感想になると思います。

その他の条件は、

  • どちらも700×25C
  • 空気圧:5.6bar
  • 私の体重:58kg
  • チューブ:Panasonic R’air
  • ホイール:DTswiss ERC1400SPLINE47

となっています。

■GP5000とコルサの重量

GP5000が到着したので、まずは重量を量ってみます。ちなみにGP5000、コルサのどちらも太さは25Cです。1本目は223g。

2本目は219g。

一方、コルサは1本目が何と263g。

2本目は251g。

たった2本のサンプル数ですが、平均値としては

  • GP5000:221g(カタログ値:215g)
  • コルサ:257g(カタログ値:255g)

ということで、概ねカタログ値とおりの数値でした。コルサの振れ幅が大きいのはイタリアンだからなのか。重い方の個体が2本届いたらショックですよね。でもカタログ値からの乖離が大きいのはGP5000の方という。ヴィットリアの場合はコルサが最もハイスペックなタイヤということになっているのですが、カタログにも重量を重視していないことになっています。2019カタログ上ではコルサの重量は10点満点中7点。

コルサのスペック

一方、ヴィットリアにはコルサスピードという『TTとかヒルクライムに使ってね』というタイヤがあり、耐久力と耐パンクを捨てて『速さ』にステータスを全振りしたタイヤがあります。単純な重量の軽さをお求めならこちらで、という棲み分けです。

コルサスピードのスペック

そして実際の感触ですが、正直なところ1本あたり30gの差は感じません。もちろん要素の1つとして確実に影響を及ぼしているはずなのですが、それよりもタイヤのしなやかさとか、グリップとか、そういった要素の方がタイヤの印象に大きな影響を与えています。純粋なヒルクライムでもやれば『軽量が正義』となりますが、この重量差は『十分許容範囲』と言ったところです。

それでもコルサの255gというのはGP5000の28C(235g)よりも更に重いのですから、デメリットではあります。

■実際に使ってみます

埼玉600『アタック磐梯山』の前にタイヤを交換します。まずはタイヤキーでコルサを外す。

GP5000です。タイヤサイドにレーザーでパターンをプリントしてグリップを高めているとのこと。

装着出来ました。この嵌めやすさは相変わらずで、性能にこだわりが無いのであれば出先でのタイヤの脱着しやすさというのは大きな選定要素になると思います。でもタイヤキーを携行するようにしましたので、コルサを使用するにしても『嵌めづらいストレス』はかなり低減されていると思います。便利な時代になりました。

■走ってみて感じた事

ビットリア コルサ グラフェン2.0

まずヴィットリアのコルサですが、印象的なのはこの2点。

コルサの特徴

  • グリップの良さ
  • タイヤのしなやかさ

コルサを使って感じるのは、この2点。ケーシングの量であるTPI(Thread Per Inch)は、コルサ:320、GP5000:330とほぼ一緒。ですが、コルサの方がしなやかに感じます。どちらも5.6barという低めの空気圧(私にはちょうど良い)で乗りましたが、つぶれるとかそのような感触は無く、路面に追従してきっちり変形してくれている感触です。

相変わらずグラフェン2.0の押しが強い。グラフェン2.0って製品名じゃないですよね?

それとグリップ。コーナーで倒し込んだ時の安心感が非常に高いです。コンパウンドを4種類も使い分けているだけの事はあります。GP5000もグリップは高いのですが、食いついている感触がより伝わるのはコルサの方です。

私は体重が軽くパワーも低いので、路面に追従しない・細かい凹凸を拾って安定してトルクが掛けられない状況が嫌いです。その点、コルサは非常にもっちりした感触が絶妙で、一定パワーでペダルを回す乗り方に向いていると思います。

逆に耐久性については低そうな印象です。ヴィットリアも『これはレース用なので耐久性は重視していない』と言っています。GP5000の様に、耐久性も重視したい人にはお勧め出来ません。その点、軽量級の私はタイヤがあまり減らないのでそのデメリットが薄まるので向いているのかも。

コンチネンタル GP5000

さてGP5000です。各所で絶賛されていますが、私が感じたのはこの2点。

GP5000の特徴

  • 走りの軽さ
  • 全方位的な高性能と耐久性のバランスの高さ

GP4000SⅡが好きな人は買って間違いありません。GP5000は4000SⅡと比べると全くの別物という人もいますけれど、それ位に性能が高くなったという事だと思っていて、キャラクターとしては正に4000SⅡからの正常進化だと感じます。軽い走り、グリップ・耐久性・耐パンク性能が高いレベルで実現されています。

ただ、センターからサイドまでが一体となってヨレない感じが強く、これがコーナーリングや路面の凹凸を通過する時に『硬い』と言われると思うのですが、私はこれが好みでないと言うことが分かりました。その『硬さ』も4000SⅡからは改善されているので、すごいことだなと思います。走りも軽い、振動吸収も良い、コーナーリングも良い、耐久性も良い(これはもっと乗らないと分かりませんが)、とりあえずコレを買っておけば間違いないという製品。GP4000SⅡに続いて、しばらくはスタンダートになる気がします。

■結局どちらを選ぶのか?

私もGP4000SⅡが好きで愛用していたのですが、コルサを試してみたら食わず嫌い(10年以上前に一度使って、それ以来使わなくなった過去はある)なだけで意外と良かったというのが正直なところです。

GP5000はドイツっぽい製品が好きな人は合うと思いますし、ヴィットリアはやはりイタリアらしいカラーが製品にあると思うので、その辺の好みに合わせるのも良いと思います。皆さんがドイツ製品とイタリア製品に抱くイメージが、タイヤの性格に反映していると思ってもあながち間違いではないです(笑)

流石にイタリアで手作りしている訳ではないのであれですけれども、国による企業のカラーというのは間違いなくありますよね。今は無くなってしまいましたが、あのおばちゃんがパッケージのメインビジュアルだなんてイタリアの企業じゃ絶対あり得ません…。

ということで、両方乗り比べてみた感想としては…全項目が9点の超優等生のGP5000と一部10点がつくものの、7点くらいの項目もあるコルサ。ここに好みがはまるかどうか、ということになりそうです。製品づくりの方向性が違うから、一言で『GP5000が優れている』とか言えないと思うのですよね。製品つくりのアプローチとしては、GP5000が『堅牢さ』を軸としてその他の性能を高めたイメージ、コルサは『グリップとしなやかさ』を軸としてその他の性能を高めているというイメージです。この辺がキャラクターの違いに現れていると感じます。

個人的にはコルサの方が好みです。耐久性や重量やらは許容出来る範囲(7点と言っても十分高いレベル)なので、しばらくコルサを使っていこうと思います。ちなみにヴィットリアのラインナップには、コルサコントロールというコルサの特徴を更に強化した製品があります。

重量が更に10gほど重くなって、軽いチューブレスレディのタイヤ?という程なのですが、こちらの方がむしろロングライドには向いてそうな印象。次はこちらも使ってみたいですね。

コンチのGP5000とビットリアのコルサ。GP5000を買っておけば間違いないですが、もし興味があればヴィットリアもおすすめです。

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当サイトは自転車関連のパーツレビュー、ブルべの走行記録を中心としたブログです。
管理人は40代のロードバイク乗り。20年前にCannondaleのCAAD3を買って以来、Cannoncdaleばかり乗り継いでいます。 昔はメッセンジャーやレース、今はロングライドとブルベ中心。2022年エベレスティング達成、2023年PBP認定、2024年キャノボ達成。ブルべの主担当もやります。
年間走行距離は約10,000km。身長170cm、体重57kg。

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