新型ヴィットリア グラフェン2.0のコルサを装着 実測重量など概要編
先日、ヴィットリアからグラフェン2.0となった新型コルサをモニターとして提供頂きました。早速ホイールに装着していたのですが、なかなかまとまって走る機会がありませんでした。来週の『BRM406たまがわ いわき600』を走りますのでそこでいきなり600kmのテストとなりますが、その前に重量その他を紹介しておきます。
■そもそも『グラフェン2.0』とは
そもそも『グラフェン2.0』とは何でしょうか。『グラフェン2.0』という名前の素材がある訳ではありません。『グラフェン』というカーボンナノテクノロジーを使った素材があるのですが、その使い方が『2.0にアップデートされた』というものです。ではグラフェンとは何か?という点については、グラフェンがリリースされた時に色々なところで紹介されていますので検索してみて下さい。
要はグラフェンを使ったNewコルサがリリースされた3年前は、(大雑把に言うと)グラフェンを『混ぜる』だけで十分競争力のあるタイヤになりました。それ程、凄い素材ということです。今回はグラフェンの使い方を工夫する事で、タイヤの目的に合わせて転がり抵抗やグリップなど狙った性能を個別に引き上げて最適化する事に成功したという事です。
■パッケージ
まずパッケージを見てみます。前作の黒ベースのパッケージからさわやかな白基調に変更。
レーダーチャートを見ると、ドライグリップが最高点。反対に耐久性は重視していないことが分かります。相反する要素ですから当然ですね。軽さとスピードもほぼ最高点、ウェットグリップと耐パンク性は最高まで行かないがそれなりに高くなっています。個人的には耐久性は低くて良いです(グラフェンが入っているのですからそれなりに高いのでしょうが)、体重軽いとタイヤを最後まで使いきれないので。。。
そこに妥協はありません…使用されるテクノロジーの紹介です。グラフェン2.0の技術で様々な性能が向上した事、4つの異なるコンパウンドを1つのタイヤの中に正確に使い分けている事、性能と信頼性をもたらす非常にしなやかなコットンベースのケーシングを使用している事。
次の面にも『転がり抵抗低減』『グリップ向上』『耐久性向上』と謳われています。
■スペック
重量
まずは重量を量ってみましょう。2本ありますのでそれぞれを測定します。このタイヤは700×25Cなのですが、カタログ値は255gです。まず1本目は251gでカタログ値を4g下回っています。
2本目は263gでカタログ値を8gオーバーです。12gの幅があり、割と個体差があります。当然軽い方が良いのですが、タイヤについてはあまり軽いと『同じモデルなのに嵌めるのがキツくなる』という現象が起こりますのであまり嬉しくありません。
単純に重量の比較をすると、メジャーなGP4000SⅡでは25Cで225g。GP5000だと25Cは215gです。40gの違いはさすがに気になりますね…。しかも前作のコルサは、25Cのカタログ重量は250gとありますので、5gですが重くなっているという。しかしタイヤの評価は重量だけではありません、実際に走ってどうかです。
適正空気圧
適正空気圧の範囲は『6-10bar』『87-145psi』となっています。
コンパウンド
先程紹介したようにコルサに関しては4種のコンパウンドを使う『4C』という技術が使われています(ロード用ではコルサとコルサコントロールのみ4C)。
上記の様にセンターとショルダー、サイドで異なるコンパウンドなのですが、光の具合によって明らかに違うコンパウンドなのだな、という事が分かります。トレッドにもセンターは広めの間隔でリブが切られており、逆にショルダー部分は細かくリブが切られています。
■装着します
それではホイールに装着してみます。 まずは片側のビードをはめる。この時点でタイヤの形がおかしい(笑)
通常はここでかまぼこ型の形状となりますが、この通り真っ平になります。この後、チューブを入れる作業に移りますけれども、チューブが収まるスペースが無いので異様に入れづらかった。
何とかチューブを収めると、もう片側のビードを収めていきます。が!このタイヤが上記画像のようにセンター~ショルダーが真っ平になる仕様のせいで、タイヤ揉み込んで寄せる事が出来ない…。タイヤレバーを駆使しながらどうにかこうにか嵌めました。
この段階でもタイヤは真っ平です。しかし空気を入れてあげると、ここから普通のタイヤに戻ります。綺麗なトレッドパターンですね。いかにも転がり抵抗が低そうです。内寸19mmのDTswiss ERC1400のホイールとツライチです。
引いてみると見た目はこのようになります。カラーは『Full Black』で赤い『Graphene 2.0』のロゴがワンポイントで光ります。この組み合わせも引き締まって見えるので大変気に入りましたが、いわゆるアメサイド(Para sidewall)もラインナップに引き続きありますので、こちらも試してみたいです。
ちなみに製品ラインナップは、メインとなる25Cと28Cにはチューブラー、クリンチャー、チューブレスレディがあります。チューブレスレディについてはカラーがフルブラックのみで他は2色展開。23Cにはチューブレスレディが無く、代わりに?650×23Cがあります。上は更に30Cまでありまして、こちらはチューブラーとクリンチャーのみ。いずれも2色展開です。
異様にバリエーションが多いのですが、フルブラックのタイヤが増えてきた中、アメサイドが好きな人には十分選択肢になりうると思います。
さて次回?は早速、今週末のたまがわブルベ『いわき600』に投入して耐久テストとなります。楽しみですね。ちなみに近所を少し走ってみましたが、非常に良く出来たタイヤだと思います。GP4000SⅡよりも確実に良いです。特にグリップが更に良くなっています。