大阪⇒東京キャノンボールを達成しました(実走編その1)
2024/1/7に達成した大阪→東京キャノンボールの記事です。今回は実走編その1です。
前回の記事(スタートまで)はこちらから。
前回のエントリではスタートまでを書きましたが、時計の針を少し巻き戻してコースや装備などを紹介します。まずはコースから。
■今回のコース
以下が実走ログによる今回のコース。Ride with GPSでの距離は513kmでしたが、実走距離は515.7km。ところどころミスコースしたのとサイコンの誤差で長くなりました。
Stravaでライドしました。https://t.co/kou2mZAOuv pic.twitter.com/BjAoMVz1tH
— モロ子2.0 (@morou2) January 6, 2024
選択した主なルートは伊賀越えと、御殿場を越える246号です。距離の短さ重視でこうなりました。1km余計に走るのに何分かかるのか?を考慮すると、まずは距離の短さを優先した方が良いという判断です。
ルートに関してはbaruさんのサイトを始め色々な情報がネット上に出ていますのでこれ以上言及しませんが、自分としてはこれ以上距離を短縮すると獲得標高が増えすぎるのでバランスが悪いと感じました。
静岡から神奈川へ入る際に御殿場を越えるか箱根を越えるかは特に悩みどころかと思っていますが、246号のJR御殿場線沿いはブルべでたびたび走っているので勝手が分かっているということもあります。逆に箱根周辺は走った経験が少なくペースが読めないために、今回は避けました。
またコースを引いた後は、ストリートビューでの予習だけでなく(費用が許せば)実際に試走を行うことも有効と思います。機材に投資するよりも確実にタイム短縮につながります。
■スタート時間
今回は5時スタートとしました。理由は大阪と東京の渋滞を避けるためです。
一般的なルートでは大阪・名古屋・東京という大都市圏を通過するためどこかで渋滞に巻き込まれます。都市圏の大きさを考慮すると最優先で渋滞を避けるのは東京であるため、東京に5時にゴールするスケジュールとしました。
■補給
今回のログを見ると約8,500kcalほど消費しているようです。全ては補えませんでしたが、レシートを見ると走行中に摂取したカロリーは合計で7,000kcalほど。
事前に調達して携行した補給食はこちらのたい焼き。1口サイズで食べやすいため気に入っています。30個入りなら1個約70円程度。1個のカロリーが約100kcalあります。
これを20個持っていき、概ね10kmおきに食べました。10個は反射ベストの背中ポケットに、残り10個はサドルバッグに入れました。上記の30個入りは10個単位で梱包されているので便利です。
他に道中のコンビニでカロリーメイト、エナジーバー、あんぱんを調達して走りながら食べます。走りながら食べなかったのはコンビニで買ったおにぎりと自販機で買ったコーラ。その他、マックに2回立ち寄って朝マックとチーズバーガーを食べています。
とにかくコンビニでの食事もなるべく減らして、走りながら食べることに徹しました。最初はコンビニでおにぎりを食べていましたが、たった10分のコンビニ停車でも頑張って稼いだ貯金が恐ろしい勢いで減っていきます。
当初は80kmおきにコンビニ休憩をはさみ食料を調達する計画を立てていましたが、120kmおきにコンビニに立ち寄る計画に変更。コンビニでは食料調達のみで食事も休憩もしない方針に。
とはいえ全てをそれで済ますのは現実的に難しいため、時間の貯金を見ながらコンビニで何か暖かいものを食べたり、マックやすき家(どちらもスマホでオーダーと決済が完結する)に立ち寄ることになると思います。
■実際の走行ペース
以下が停車したコンビニごとの距離と経過時間です。
距離 | 通過時刻 | 経過時間 | Ave | |
スタート | 0 | 5:15 | 0 | 0 |
伊賀 | 80 | 9:00 | 3:45 | 21.3 |
名古屋 | 163 | 12:44 | 7:29 | 21.8 |
袋井 | 279 | 17:43 | 12:28 | 22.4 |
清水由比 | 357 | 21:23 | 16:08 | 22.1 |
裾野 | 400 | 23:42 | 18:27 | 21.7 |
ゴール | 516 | 5:06 | 23:51 | 21.6 |
まず516kmを24時間で走る場合、グロスの平均速度は21.5km/h必要ですからそれを目安に走ることになります。スタート後にいきなり清滝と伊賀越えという山岳地帯を走りますので、伊賀で目標を下回るのは想定内です。むしろ21.3km/hを維持しており上出来です。
その後は名古屋中心部を突破した段階で21.8km/hまで回復。名古屋から袋井まではようやく追い風が吹くようになり、大幅に貯金を積むことが出来ました。1時間は貯金があった記憶があります。
大ボスの御殿場越えの直前まで貯金1時間をキープして上りに突入。裾野での休憩は岩波駅近くのコンビニでしたが、上りのピークである御殿場駅には貯金30分で到着。どこまで貯金を吐き出すか心配でしたが、これで達成を確信。
その後は松田までの下りで貯金を回復。246号のエンドレスアップダウンをこなして三軒茶屋(渋谷の手前)までは貯金30分をキープしていました。そこから本格的な信号峠が始まり、わずか15kmで貯金を20分減らしますが、10分残して日本橋に到着。
早朝の都心には誰もいませんでしたが、200mおきに引っかかる信号で一人たたずみながら、減っていく貯金を眺めるのは精神的に辛いものがありました。
また120kmおきにコンビニに立ち寄る計画にした…という割に途中で清水由比のコンビニに寄ったりしていますが、無性にコーラが飲みたくなり立ち寄ったもの。基本は120km走り続けていますが、途中でペースが落ちなかったのは適宜ストレッチをしていたことが良かったかなと感じています。
信号待ちではバイクから降りて腰や脚の筋肉を伸ばす。降りる時間が無ければ首から肩を。走っている時は下りでも登りでも、5km走ったらダンシングしながら色々伸ばす。お尻のダメージも減って大変良かったです。これはPBPで向こうの人がやっていたのを見てやるようになったのですが、ノンストップで走る場合には大変有効でした。
また私のFTPですが、直近で測定した値が215Wです。体重が59kgなので、PWRでは3.6。この程度のFTPでもキャノボを達成できますのでご安心を。4倍とか必要ありません。
■機材、ウェア
機材はいたってノーマルなもの。PBPを走ったそのままです。DHバーは付けずに走りました。平坦よりも上りでの上ハンの握りやすさとダンシングのしやすさを優先しました。おかげで平坦がない終盤の246号も快適に進めました。
2024年の正月は比較的暖かかったものの、京都(南山城村)では朝の8時に氷点3度となりました。一方昼間は17度まで上昇して気温差は20度。今回もウェアは反射ベスト以外全てカステリでまとめました。使ったものは以下の通り。()内の数字はスペック上の対応温度帯です。
- ALPHA ROS2 JACKET(-5-10)
- PROSECCO TECH LONG SLEEVE(6-16)
- ENTRATA WIND BIBTIGHT(-2-6)
- PERFETTO MAX GLOVE(0-10)
- ESPRESSO GT GLOVE(-4-10)
- INTENSO UL SHOECOVER(0-14)
グローブのみ氷点下用のものを使い分けましたが、昼間は暑すぎて素手。ALPHA ROS2は2重構造なので、今回のような大きな気温差にも1着で対応可能。脱着の手間が無くて時短になります。
反射ベストはPEKOさんの反射ベストを使わせていただきました。背中のポケットに大量の補給食が入るので便利。その他の荷物は輪行袋、スマホとモバイルバッテリーのみ。
■走行記録
それでは走行記録の続きです。
伊賀まで
りんぱぱさんに見送られて5:15に大阪の道路元標をスタート。
大阪の市街地を抜けると1時間もせずに清滝トンネルに到着。清滝トンネルは以前試走したことがあったので何事もなく通過。足も元気なので登りもこなして奈良へ。すぐに京都に入り、木津川を渡り笠置町から南山城村へ。このあたりで気温はマイナス3度。朝8時で日も十分に昇っているのにえらい寒い。
指が痛くなってきたので立ち止まってグローブを交換。快適になりました。
しばらくすると伊賀に入りますが、あまりの寒さに66km地点にあったマックに吸い込まれる。この時点で借金が無かったので調子に乗ってしまいました。
モバイルオーダーを使えば座っているだけで持ってきてくれるので有難い。調理の間にトイレも済ませる。お客も1人しかいなかったのですぐに朝マックが出てきました。やはり屋根と壁のある場所は暖かい…。
リスタートして15kmほど進み、計画していた80km地点のコンビニに到着。時刻は9:00ジャスト、速度は21.3km/h。水を買い、おにぎりと飲むヨーグルトを流し込む。10分以内に出発し、峠のあるイシバシ工業を目指します。
大した峠では無いので無事にクリア。場所柄、トラックが多いので注意が必要です。R1との交差点まで下ると関宿の中を通って進みます。観光地ですが9時頃では人もおらず快適に走れました。
実走編その2へ続きます。