【ブルベ装備】雨対策・雨装備・防水について その3(グローブ編)
さて次はブルベ雨装備・雨対策のグローブ編です。
グローブはこれまた大変悩ましい場所です。これも人によって『何も対策しない人』と『装備が必要な人』に大きく分かれます。
■そもそも装備が必要なのか?
手に関しては、冬などに雨が降ってしまった場合は防寒・防水ともに必須になるでしょう。ただでさえ寒くて指が動かないのに、濡れてしまったら凍傷の可能性すらあります。問題(?)は暖かくなってからです。
雨でかじかむことが無いとなると、問題となるのは濡れることです。では濡れると何が問題なのか?実は私も面倒なので、雨が降っても素手で押し通すことがあります。
素手は辛い
そもそもグローブを着用するのは『衝撃を緩和』『手を保護』するのが主な目的ですよね。雨が降ったからと言って、路面からの衝撃が無くなる訳ではありませんし、皮膚がふやけたら余計に怪我に弱くなります。
何も対策をしないと
では普通のグローブをつけっ放しで雨の中を走るとどうなるか?衝撃や摩擦からは手を保護出来ますが、ブルベでは休憩の時に非常に辛いです。水をたっぷり含んだグローブのままでは、スマホやサイコンなど電子機器をいじれません。財布も汚してしまうので、出来れば触りたくない。グローブを取ろうと思っても、濡れたグローブは非常に脱着しづらく、通常の何倍も時間がかかります。ただでさえ雨の日はアベレージが落ちて時間がひっ迫する中で、たかがグローブの脱着に時間を取られたくはありません。そしてグローブを取ったとしても手は濡れたままなので、別途用意しておいたタオルなどで拭いたりする羽目になる…。
防水グローブが欲しくなる
こういう経験を繰り返すと『今度はグローブに投資しよう』となる訳です。コンビニ休憩ごとに『手がドライなこと』に感謝するようになります。スマホをいじらなければ手は濡れたままでも問題ないですが、雨の日ほど雨雲レーダーをチェックしまくったり、一緒に参加した友人がDNFしていないかTwitterをチェックしたりする訳です(笑)
■実は完璧な防水グローブは無い
さて上半身についてはあれだけ様々な製品があるのですが、実はグローブについてはファイナルアンサー的な製品がありません。手は意外と汗をかくため、透湿が全く追い付かずに自分の汗で指がふやける…というのが定番です。私も以前はモンベルのサイクルレイングローブ(8,000円くらいした)を何度か使ったのですが、結局は雨ではなくて自分の汗でびしょびしょになってしまうので、『グローブ無しと変わらないやんけ』という結論になりました。そのグローブは今はモンベルのラインナップからはいつの間にか消えています。売れなかったのでしょう…。
総合的にテムレスが最強
ただし、デザインを無視して性能だけであれば、現在のところこれが最強と言われています。
各所で絶賛されていますので、素直な私は『特に疑うこともなかろう』ということで今のところテムレスが最強と思っています(これ以外のグローブで散々『謳い文句と違うじゃないか』という経験をしてきた上で言っています)。私も何度かブルベで使用しましたが、この価格でこの透湿性能はすごい。モンベルのレイングローブは何だったんだ、と言いたくなります。
ただ、これは人によるのだと思いますが…どんなに走っても全く手が汗で濡れない、という訳ではありませんでした。少なくとも、私は若干ですが自分の汗で手が濡れます。ただしその濡れの程度は気になるほどではなく、むしろ『これだけしか湿らないのか』と思ってしまうほど。
このテムレスは
- 基本的にはゴム手袋なので防水は完璧
- にも関わらずかなりの透湿性
- 完全に農作業用100%のデザイン(最近はブラックも出ました)
- 非常に安い
- ホームセンターで買える
というのが特徴です。一般の人はテムレスなんて知りませんから、端から見たら『ゴム手袋してロードバイク乗ってる変な人』です。それが気にならないなら、テムレス一択なんですけどね。防水のグローブが欲しい人は、とりあえずこれを買っておけばOKです。
従来はいかにも『ゴム手袋です。農作業用です。』というブルーしか無かったのですが、2021年になってついに見た目に配慮したブラックの『普通バージョン』が登場しています。
裏側が起毛している防寒テムレスもあります。
【重要】
ちなみにテムレスやオーバーグローブを着用する際は、下に薄手のインナーグローブを着用することを勧めます。汗をインナーグローブが一旦吸収して、そこから水蒸気として放出されることで、透湿性が機能するという訳です(レインウェアは全部同じ理屈)。汗が液体になったままでは、水分がグローブを通過して放出されることは物理的に起こりえず、蒸れ蒸れのままになってしまいます。インナーグローブは、これがおすすめ。
ちなみに手はかなりの汗をかいているので、インナーグローブをしてもすぐに濡れてしまいます(人により個人差がかなりある)。そこでインナーグローブとして、コンビニで売っている軍手(ホームセンターで事前にまとめ買いもアリ)をひたすら使い捨てし続けるという手もあります。濡れたら捨てて、コンビニで乾燥した軍手を新たに買う。これで常にドライな手になります。コンビニでも1双100円程度ですからね。
モンベルアウトドライ
見た目が良いものは無いのかね?という方のために、一応調べました。モンベルからは、自転車用では無いですが『Out Dry (アウトドライ)レイングローブ』という製品が出ています。
何でもこのアウトドライは、色々なブログのレビューを見てみる限りかなりの透湿性らしいです。ちょっと気になりますね、もう一度騙されて見ようかという気になります。これは使えるかも知れません。
ちなみに私は、1周して現在はモンベルの『ネオプレングローブ』をメインで使っています。ウェットスーツにも使われるネオプレン生地のグローブです。モンベルのカヤック用から見つけてきました。もう濡れる前提です。しかし、『保温』『手の保護』『衝撃吸収』の目的は達成することが出来ます。しかも保温性が高く、濡れてもOKです。濡れるのが前提なので『手が濡れた』というストレスを感じることもありません。もちろん冬の晴れの日にも使えます。気温が1桁後半程度でしたら、全く問題無くこれを装着して走れます。
このようにグローブ1つ取っても色々あります。とりあえず自分の考え方に近い製品を1つ買ってみて、そこから試行錯誤の旅に出るのが宜しいかと思います。
■ブルべ雨装備・雨対策・防水編は他にもあります