【追記しました】【本当に軽い】わずか194g!suewの超軽量大型サドルバッグ(シートバッグ)FC1a UL インプレ
2018/08/21:suewさんから、記事中に取り上げた箇所について返答をいただきました(回答してくれ、と私から依頼した訳ではありません。念のため)。suewさんのブログに記載いただいたのですが、本記事にも該当箇所を転記します。
さてようやくFC1a UL(ウルトラライト)の紹介です。早速見ていきます。
■外観
まずは外観です。オーソドックスなロールバック方式のバッグです。
ショックコードのリングも簡素なDリングになっており、軽量化が図られています。
■重量
最大の特徴である重量です。この画像は何度目か分かりませんが(笑)、公称値で198gのところ、実測は194gでした。198gでも十分な軽さですが、更に4gも軽い。私はブログに書くということが認識されているので、軽い個体を送ってきたのかも(笑)
中身が透けてます
この200g以下という重量ですが、とにかくかなりの軽さです。メインの生地がDCF(ダイニーマ・コンポジット・ファブリック)という生地で出来ており、非常に軽量です。この画像でバッグ中央に薄っすら黄色の部分があると思いますが、
それはこの内側のボトムの生地の色が透けて見えているからです。ぺらっぺらです。中身が透けて見えるとか、びっくりします。
少し荷物を入れて手に持ってみましたが、バッグの存在を感じない軽さ。やはり中が透けてます…(中のオレンジ色の物体は、モンベルのレインウェア)。ぺらぺら過ぎて心配になります。
DCF(ダイニーマ・コンポジット・ファブリック)とは
ここまでの薄さを実現しているのが、このDCFという生地です。この生地は防弾ベストにも使用される程の強靭さを誇り、それ故に薄く、軽量化することが可能です。確かにスケスケで極薄の生地ですが、コンポジットファブリックというだけあっていくつかの素材を組み合わて製品化されている生地であり、手に取ると耐久性に関しては全く問題無いであろうことが分かります。
これを全体に使用することでここまでの軽量化を実現しているんですね。お金かかってます。内側までしっかりDCF。
■その他のパーツ
固定ベルト類
サドルレール側の固定ベルトは、脱着可能です。位置をサドルに合った場所に移動出来ます。この構造が、走行時の安定性に大きく貢献します。
シートポスト側のベルトは、固定です。ベルトの表地にもDCFが使われています。
このベルトは、こんな風に収納する事が出来ます。
サドル先端
シートポストに接する部分が最初から凹型にクセがついていたのが残念。先端部分が荷物の荷重で変形してしまうというのが、大型サドルバッグ(シートバッグ)そのものの構造的な弱点ですね。ここが変形するとペダリングする度に前後に微妙に揺れてしまい、安定度が下がるんです。ここに関しては、先端にちゃんと荷物を詰めるなどして、しっかりパッキングすることで対応するしか無いんですかね?金属のプレートでも入れておけば変形はしないでしょうが、解決策としては非現実的ですよね。。。
(2018/08/21追記)⇒suewさんから返答がありました。
『これはFC1aから取り入れたものであえてこのようにしており、これによってシートポストの後ろ側を縦長に包み込むようにしてバッグの「据わり」を良くしています。これは最小容量以下での使用や甘いパッキング時に効果を発揮します。逆に正常なパッキング時には凹面ではなくフラットになり従来通りの使用感となります。
又、初期Fast Cruise αにあった先端部のつぶれのような症状は解消されておりますのでご安心ください。但し、内部プレートの経年劣化に起因する場合は、パーツ供給しておりますので交換をお勧め致します。このフロントサイドのプレートは他メーカーでは縫い止めとなっていて交換できませんが、suewではお客様が容易に交換可能なように製作しております。お気軽にお声がけください。』
上記補足:意図して最初から凹むように加工しているのと事です。最初から凹んだ状態を放置して納品するとも思えなかったので、もしかすると加工した状態なのか?とも思いました。しかし商品ページには記載が無かったので、最初に抱いた印象通りに記事を書いた次第です。見事に期待を(良い方に)裏切られました。
クセがついていることについては、何度か使っているうちに結局このように凹んできてしまうので、個人的にはあまり気になりません。むしろ最初からクセがついている方が『こういうものなのだ』と思えるので良いのかも…。
内蔵プレート
底面とサイドには、このような厚いプレートが入っており、型崩れを防ぎます。
サイドのプレートはこの位置から入れるのですが、
面ファスナーで開閉可能なので、雨が降ると浸水して水が溜まってしまう様な気がします。ドレンホールも無いのですが、現在使っているPF1も同じ構造です。先日の神流川300であれだけの雨の中を走っても特に問題は無かったので、気にしなくても大丈夫そうです。
(2018/08/21追記):⇒suewさんから返答がありました。
『ご存知の通りFC1aやPF1の場合この部分は特殊なモヘア生地が使われております。この生地は裏面が細かいメッシュ状になっており、水を容易に透過するようになっています。この為、雨水の侵入によって水が溜まることはありません。
FC1a ULの場合はこの部分は2.92ozのDCFを使っており、生地は水を一切通しません。この為、先端部の水が溜まる部分のミシン目(表からは見えません)を増やすことで縫い目からの排水を促しております。(モヘアよりは格段に排水性は劣ります)この点、今後の課題点と致します。』
上記補足:通常モデルのFC1aでは、モヘア(面ファスナー)生地自体が水分を容易に透過する性能があるとのこと。これはびっくりです。表から見ても分からないですからね。FC1a ULはモヘアではないのですが、配慮はされておりミシン目を増やしているとのこと。サイドの排水性という細かい点まで指摘するのは酷かな?とも思いましたが、しっかり対応がなされていました。細部にまで行き届く配慮で、今後も納得して使うことが出来ます。
■荷物を詰めてみる
荷物を入れてみました。生地が薄いので、前述の通り中の荷物の色が判別可能です。生地が薄いせいで非常にしなやかなので、バッグが荷物に密着します。コンプレッション(荷物に圧力をかける行為)は非常にやり易かったです。
シートポストに固定して、位置を仮決めします。まだサドル側のベルトは未装着です。
サドル側の固定ベルトを装着しました。荷物のコンプレッションもやり易く、バッグも車体に密着してくれるので、生地のペラペラさとは裏腹に非常に安定感のある取り付けが出来ています。ちょっと意外です。バッグ自体も軽量ですし、荷物をそのまま自転車に括り付けているかの様な感覚です。
バッグ自体が軽量だと単純に軽くなって走りの軽快さが増すだけでなく、装着した際の安定度も増すんですね。
まだ実走の機会は無いのですが、バッグ自体は本当に軽くて驚きました。『荷物を包む機能』と『自転車に装着する機能』のこの2つしかない、という最低限のシンプルなバッグです。生地が薄いのでパッキングもしやすく、薄い・軽いことによるデメリットは意外にもあまり感じません。
ただし生地は、表面のコートが摩耗にはそこまで強くないとのことですので、輪行でハードに扱いたいなどの場合には、ノーマルモデルのFC1aを選択した方が良いと思われます。ただし数度の輪行でダメになるという事は無さそうです。こればっかりは何年か使い込まないと分からなそうですね。
ということで、次回の400ではこいつを使ってみようと思います。楽しみです。
suew『FC1a』シリーズの記事
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