ディスクブレーキ

【ディスクロード】シマノ ロード用ディスクブレーキパッド(パット)はレジンとメタルどちらを選ぶか

レジンパッド K02S

さて前回はブレーキパッドを交換しました。

キャリパーブレーキ用のパッドにも、シマノ純正だけで色々な種類が存在しています。同様にディスクブレーキ用も色々な種類のパッドが用意されています。今回はロード用のシマノ純正のブレーキパッドのラインナップの紹介と、選び方について確認します。

■パッドはレジンとメタルの2種類

まずブレーキパッドはレジンとメタルの2種類に大別されます。

レジンパッド

オーガニック(有機)とも呼ばれています。主に有機系の材料を樹脂で固めたものです。

レジンパッドの特徴
  • 効きがマイルドで、強く握ってもガツンと効きません。スピードコントロールに向いています。
  • 経済的です。ローターは金属、レジンパッドは樹脂なので安価なパッドの方が減っていきます。
  • 音鳴りが少ない。メタルのように金属同士が擦れる訳では無いので、『キー』という音鳴りが少ないです。

メタルパッド

シンタード(焼結)とも呼ばれます。主に金属系の材料を焼結させた合金です。

メタルパッドの特徴
  • 制動力が高い。ローターとパッドの金属同士が擦れる感じがして、ガッツリ効きます。
  • 雨に強い。金属なので水を吸収せず雨の中でも初期制動力の低下がほとんどありません。
  • フェードしにくい。金属なので熱で分解されづらいです。

一般的にレジンはメタルと比較すると効きがマイルドで安価、メタルは効きが強く雨にも強いですが高価です。

特性レーダーチャート

シマノカタログに、パッドの特性をレーダーチャートにまとめたものがありますので紹介します。

メタルです。ちゃんとチタンプレートも載っていますね。制動力、耐久性、減衰防止に優れていると。耐久性が高いというのは、代わりにローターも減っていくというのと同義な気がします。減衰防止ってのは、フェードが起き辛いということでしょうか?

レジンです。この図は色々間違っていると思うのですが、まず『K02Ti』はレジンです。あとパッド形状の絵はフィン付きでは無くて、フィン無しだと思われます。レジンの特性としては、やはり静粛性とコントロール性に秀でているということですね。

最後にメタルとレジンのフィン付きバージョンです。メタルの場合は静粛性が『3⇒4』にアップしています。レジンの場合は減衰防止が『3⇒4』になっていますね。

フィン付き/フィン無し

またレジンとメタルという素材分けの他に、パッドにはフィン付きとフィン無しがあります。レジンとメタルのどちらにもフィン付きの設定があります。フィン付きはラジエーターのように空気と接する表面積を増やして、ブレーキングの際に発生する熱を速やかに放出するためのものです。当然ながらフィン付きだと長時間のハードブレーキングに強いですが、その分価格も高くなります。

フィン付きパッドフィン付きパッド

フェード現象とは

フェード現象とは主にレジンパッドで起こりやすいのですが、ブレーキ時はパッドとローターに物凄い摩擦熱が発生しています。ブレーキを連続で使用してパッドの耐熱温度を越えてしまうと、パッドの樹脂が高熱により分解・ガス化されます。このガスがパッドとローターの間に滞留し、潤滑剤の役割をして摩擦係数を低下させる現象です。

■ラインナップの紹介

以下にシマノ ロード用(BR-R9170/BR-R8070/BR-R7070)のディスクブレーキパッドのラインナップを紹介します。先程述べたように、パッドには素材別にレジン/メタル、フィン付き/フィン無しがあり、合計4通りの選択肢があります(正確にはチタンバックプレートモデルを加えて6通り)。

マトリクスはこんな感じになります。型番の末尾がTiのモデルは、バックプレートがチタンのモデルです。チタンモデルは軽量・高剛性で、カッチリした効きになりますとのこと。

一覧

レジンパッド

レジン:K02S(フィン無し)

レジンパッドのフィン無しです。パッドのみのバージョンで、最も安価です。ロードで平坦メインであれば、普通はこれで十分です。メタルと比べると初期の制動力は8割程度(当社体感比)ですが、それでもキャリパーブレーキと比べるとはるかに効きますので、全く問題ありません。ちなみにプレート部分がチタンになった『K02Ti』というモデルもあります。チタンのプレートになると、軽くなって剛性も高くなり、ブレーキのフィールが良くなるとのことでした(シマノ談)。

レジン:L02A(フィン付き)

レジンのフィン付きです。放熱性を高めてありますので、長い下り(例えば10km以上とか)でもフェードしにくくなります。ブルベ向きですね。

メタルパッド

メタル:K04S(フィン無し)

メタルパッドのフィン無しモデルです。レジンパッドの比較すると、ガリガリと金属同士が擦れあう感触があり、初期制動力が高いです(ローターとの当たりが出ると若干マイルドになります)。一気にレバーを握るとその分リニアに効きますが、レバーの握り方で調節出来ますので特に心配は不要と思います。メタルは雨でも制動力があまり落ちず、雨の日でも先読みして手前から減速を開始する必要がありません。そのため平均速度の向上に明らかに役立ちます。ちなみに、こちらにもバックプレートがチタンになったモデル『K04Ti』があります。

メタル:L04C(フィン付き)

メタルのフィン付きです。現在の最高級モデルですね。アルテグラのBR-R8070についていたので実際に使っていましたが、雨の日のダウンヒルでも全く心配要りません。最初から最高級品が付いていると、レジンのフィン無しなどにダウングレードするのに非常に勇気が要ります(笑)

実は雨の日の方がブレーキの負荷が高まるそうです(程度の差はありますが、リムブレーキと同様の話です)。散々『雨の日でも制動力が落ちない』と言ってきましたが、全く落ちない訳ではありません。やはりほんの若干ですが、ブレーキング時にはレバーを強く握っています。その分、より多くの熱が発生してローターとパッドが熱を持つ訳です。そのため雨の日に容赦なく長距離のダウンヒルをするブルベこそ、メタルのフィン付きという高級パッドの活躍の場ではないでしょうか(笑)

■ディスクローターについて

また放熱性はローターによっても高めることが可能です。ブレーキは運動エネルギーを熱に変換して放出するシステムです。ハードなブレーキングを繰り返すとパッドとローターが熱せられます。この熱が逃げるヒマが無いと、うまく温度が下がらなくなりブレーキが徐々に効かなくなります。

放熱はパッドのフィンだけでなく、ローターを立体的にして表面積を増やしたり、単純に直径を大きくして面積を増やす(160mmのローターは、140mmよりも1.3倍の面積がある)ことで放熱をローター側にもより多く担わせることが可能です。その辺りのベストマッチを探っていくのも、面白いところだと思います。

■まとめ

パッドの紹介をしましたが、一概に『体重xxkg以上 or xxkmのダウンヒルをするならフィン付きを使う』などと線を引くことは出来ませんので、『長い下り』『雨』『トレイル』などの悪条件が重なるシチュエーションで不安があればフィン付きを使用して対策されることをお勧めします。

また河川敷のCRをメインに走るならば、主な役割はスピードコントロールなのでレジンのパッド(フィン無し)で十分です。一方、ブルベでは楽なメタルがお勧めだと思います。雨・長い下りでは効果てきめんですし、例え晴れていたとしてもカッチリしたブレーキフィールは長距離の疲労を確実に低減してくれます(もちろんお財布と相談ですが、パッドは意外と長持ちします)。

ディスクブレーキのパッドは交換が容易なので、コースによってパッドを使い分ける、前後ブレーキで使い分ける、と言った運用がロードでも一般的になるかも知れません。色々試してみて、自分なりの組み合わせを見つけるのが良いと思います。

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