【レビュー】雨ブルべにはコレ。ロード用ディスクブレーキパッド K04Ti (メタル+チタンバックプレート)

morou2

ロード用のディスクブレーキパッドの中で、メタルパッドのバックプレートがチタンになっているモデル(K04Ti)を使ってみましたのでレビューします。これを使って600kmのブルベを走ってきました(450km位は雨だった)。

■総合評価

  • 高剛性のため、かっちりしたブレーキフィールになる。
  • 軽量化になる。
  • チタンなので価格はやや高め。

■購入動機

チタンのモデルを使ってみたかったからです。皆さんもチタン好きですよね?またディスクブレーキ用のパッドが世界的に品薄の中、お店に行ったらこのモデルが大量に店頭に並んでいたからです。普通は買わないマニアックなモデルなので、余っていたのでしょうか。

■製品概要

K04Tiは、ロード用ディスクブレーキパッドとして6モデルある内の1モデルです。メタル+ノーマルバックプレート(スチールらしい)の上位モデルです。チタンなので、軽量かつ高強度(高剛性ではない)。

【参考】ロード用パッドの一覧

参考までに、ロード用ディスクブレーキパッドの一覧表を載せておきます(2021年6月時点)。

タイプ 型番 パッド材質 重量(g) 価格(円)
フィン無し K03S レジン 15 1,001
K03Ti レジン 11 1,733
K04S メタル 19 1,840
K04Ti メタル 15 2,660
フィン付き L03A レジン 15 2,114
L04C メタル 19 3,240

プレートをチタンにすると、約4g軽くなります。またパッドをメタルからレジンにすると、約4g軽くなります。フィンが付くとその分の体積は増えますが、材質がアルミになるので重量はほぼ変わらないとのこと。

参考までに、今回レビューした『K04Ti』の性能チャートも載せておきます。

チタンについて

改めてチタンについておさらいしておきます。チタンは

  • 熱伝導率が低い
  • 比重が小さい
  • 強度は高い
  • 剛性は低い

という特性があります。熱伝導率は悪いですが、比重が小さいのでスポット的には熱しやすく冷めやすいです。ブレーキパッドにおいてはパッドの面積とバックプレートの面積がほぼ同じなので、熱を逃がす効果は多少は向上している可能性があります(パッドからバックプレートに熱が移る)。ただしシマノの性能レーダーチャートを見ると、K04TiとK04Sの性能は全く同じとされており、実際には放熱性には特に貢献していないと思われます。

チタンのフレームについては、振動が早めに減衰する乗り味と言われることが多いですよね。ただしフレームとしての話なので、造り方次第でガチガチにも出来ますし、振動吸収を重視する乗り味にすることも出来るわけで。それでも金属としての特性というのはあると思うので、フレームに使われるチタンはある程度振動の減衰が早い特性がありそうです。それと同じチタン合金がパッドにも使われているのかは、また別の話ですが。

■レビュー

それでは実際に使用したレビューです。

少し前に『K04Tiに交換しました』という記事を書いたのですが、その中でシマノのお客様相談室の『バックプレートがチタンのモデルは、ノーマルと何が違うのか?』という私の質問への回答として『軽量かつ高剛性で、カチっとしたブレーキフィールになります』と紹介しました。

その時は納得していたのですが、よく考えると高剛性ではなくて高強度だろう、と思います。細かい突っ込みは置いておいて、事実として『チタンは高強度であるが高剛性ではない』という前提で話を進めます。

パッドを交換して、まず最初に感じたのは『シマノお客様相談室の言う事は本当だった』ということです。確かにカチっとしたフィールになります。元々このようなリニアなブレーキフィールが好みだった私にはドンピシャでした。

具体的に言うと、パッドがローターと接触した瞬間から制動力がしっかりと発生する感覚です。

例えばレジンのノーマルプレートを基準として、ブレーキレバーの握り始めからタイヤがロックするまでを10段階に分けるとします。だいたい半分の5までレバーを引くとパッドがローターと接触するとして、基準のレジンだとロックするまでに更にレバーを握り込むことが出来ます(レバーは動きませんが、強く握る余地がある)。

メタルのパッドだと、5でローターと接触してから8でロックしてしまう感じ。それがメタル+チタンだと更に手前になり、7くらいでロックしそうな感触。

剛性は低いはずなのですが剛性感があり、明らかにパッドが固くなっている印象です。握る力がリニアに伝わっている感触。不思議です。チタンフレームは振動の減衰が早いと言われていますが、細かな振動が伝わらないのでリニアにブレーキングしている感触になるのでしょうか。

とはいえ、メタルのノーマルプレートとはわずかなフィーリングの違いです。好みの方を選ぶということになると思います。雨ブルべだとフロントはメタル+チタン、リアは少しコントロールを重視してメタルのノーマルプレート。ドライならフロントはレジン+チタン(まだ使った事ないですが)、リアはレジンのノーマルプレート。など色々な組み合わせが出来ると思います。

目的と好みに応じたパッドの交換は、リムブレーキよりも遥かに簡単なのがディスクブレーキの良いところ。そのメリットを活用したいですね。

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

このサイトはスパムを低減するために Akismet を使っています。コメントデータの処理方法の詳細はこちらをご覧ください

ABOUT ME
@morou2
@morou2
当サイトは自転車関連のパーツレビュー、ブルべの走行記録を中心としたブログです。
管理人は40代のロードバイク乗り。20年前にCannondaleのCAAD3を買って以来、Cannoncdaleばかり乗り継いでいます。 昔はメッセンジャーやレース、今はロングライドとブルベ中心。ブルべの主担当もやります。
年間走行距離は約10,000km。身長170cm、体重57kg。
Recommend
こちらの記事もどうぞ
記事URLをコピーしました