【レビュー】エントリーモデルらしからぬ完成度…超進化した『BSC200 PRO』
iGPSPORTから2026/10/20に新たに発表されたサイコン『BSC200 PRO』のレビューです。

■総合評価
2023年1月に『BSC200』が、2025年1月に『BSC200S』が発売され、進化してきたBSC200シリーズ。今回はPROとなり、タッチパネルと可読性に優れる透過型液晶を搭載し、もはや別物という進化を遂げています。
- 一言で言うと『BSC500』の廉価版
- タッチパネルと透過型液晶を搭載
- 地図の搭載は無いがルート表示によるナビ機能を備える
- ページフィールドの編集など、アプリに関する機能は上位機種と同等
■入手経緯
今回は、iGPSPORTさんよりBSC200 PROをレビューのために提供いただきました。いつもありがとうございます。そのため購入動機ではなく、入手経緯としています。
■製品概要
スペック
基本スペックの一覧です。
- 画面サイズ:3.0インチ(320×240)
- タッチパネル対応、透過型液晶
- 本体サイズ:92.3×56×14.9mm
- 実測重量:94g(公称95g)
- 価格:14,300円
- メモリ:32MB
- ランタイム:22時間
- 防水規格:IPX7
- 最大表示項目数:10
- インターフェイス:USB Type-C
カラー液晶はBSC200Sからそのまま、タッチパネルに対応し、透過型液晶となり可読性が大幅に向上。透過型液晶は電力消費量が大きいためバッテリーも大型化しました。
同時に純正シリコンケースと純正の強化ガラスフィルムも発売されています。
BSCシリーズのスペック比較
BSCシリーズのスペック比較です。今回は液晶がサイズアップし、大幅に高性能化しています。最大表示項目数も10になりました。どの機種もナビが可能であるものの、200シリーズには地図が非搭載であることが差別化要素で、その分だけ価格も安価になっています。
| BSC200 PRO | BSC500 | BSC300T | BSC200S | |
| 公称重量 | 95g | 107g | 67g | 66g |
| 実測重量 | 94g | 107g | 66g | 66g |
| サイズ(mm) | 92.3×56×14.9 | 100.5×57.2×14.7 | 82×53×14.1 | 82×53×14.1 |
| ランタイム | 22h | 25h | 20h | 25h |
| バッテリー容量 | 1,850mAh | 2,300mAh | 600mAh | 600mAh |
| 画面サイズ(inch) | 3.0 | 3.3 | 2.4 | 2.4 |
| 液晶タイプ | 透過型 | 透過型 | 半透過半反射型 | 半透過半反射型 |
| タッチパネル | 対応 | 対応 | 対応 | 非対応 |
| 解像度 | 240×320 | 320×480 | 240×320 | 240×320 |
| メモリ | 32MB | 32GB | 8GB | 16MB |
| 最大表示項目数 | 10 | 10 | 8 | 8 |
| GPS | シングルバンド+5衛星対応 | デュアルバンド+5衛星対応 | シングルバンド+5衛星対応 | シングルバンド+5衛星対応 |
| 地図 | 非搭載 | 搭載 | 搭載 | 非搭載 |
| 上部ステータスバー | 対応 | 対応 | 非対応 | 非対応 |
| 防水等級 | IPX7 | IPX7 | IPX7 | IPX7 |
| 価格 | 14,300円 | 26,400円 | 21,120円 | 11,880円 |
パッケージと同梱品
パッケージは白基調。BSC200では黒基調でしたが、変更になっています。

モデル名は『QW-FC08』です。

裏面には特徴が記載されています。スペック的には先ほど紹介した通りですが、注意点はBSC200Sで対応していたANT+に非対応という点です。そのため、下記画像の対応デバイスもBluetoothのみとなっており、Di2などの電動変速に対応していません。

同梱品です。本体の他、Garmin互換のマウントとゴムバンド、ストラップ、各国語のマニュアルです。充電用のケーブルは付属しません。


シリコンケース、強化ガラスフィルムは同時に発売されています。
製品リンク
実測重量
実測重量は94g(公称95g)でした。電力消費量の大きい透過型液晶の採用に伴い、ランタイムを確保するためバッテリーが大型化。BSC200Sと比較すると28gの重量増となっています。

外観
本体サイズは92.3×56×14.9mmとなっており、BSC200Sから一回り大きくなりました。iGPSPORTは保護シールにボタンの説明を記載しているのですが、この画像を見ると3ボタンであることが分かります。

外観もBSC500に寄せてきています(左の画像)。右の画像はBSC300TとBSC200Sですが、全く異なるデザインに。従来モデルはベゼル(額縁)が広く、矢印をプリントするなどのデザインで対処していたものが、狭額縁化してシンプルなデザインに。


左側面上部には、電源ボタン。鉄板の構造ですね。右側面には何もありません。最近のiGPSPORTはタッチパネルと上下選択ボタンを両方備えることが多いのですが、BSC200 PROでは省略されています。


下部はラップボタンとスタート/ストップボタンという、これまた鉄板の構造です。充電用のポートはUSB Type-C。ストラップホールは中央にあります。


マウントが着脱可能でしたので、外してみました。BSC500やBiNavi Ultraのようにスピーカーが設置されていますが、音声ナビなどの機能はありません。一般的なビープ音のみです。


音声ナビを備えたBSC500から採用された構造ですが、今後は音声ナビの有無に関わらずデフォルトの構造になりそうです。雨の影響を受けづらいからですかね?
■レビュー
画面について
本製品の特徴は、上位機種であるBSC500譲りの透過型液晶です。非常に見やすく、BSC500と遜色のないクオリティです。同程度の輝度に設定していますが、若干色味が異なる他は画面サイズ以外に違いを感じません(BSC200 PROはDi2関連の表示が出来ませんが…)。

トップ画面を含むインターフェイスもBSC500に寄せられており、使い勝手に差はありません。


実走レビュー
早速使用してみました。やはり透過型液晶はめちゃくちゃ見やすい!勾配についても上位機種のBiNaviなどと同様に、斜度に応じてカラーが変化してくれます。最大表示項目数も10項目で、特に不自由はありません。

画面上部のステータスバーも当然のように搭載しています。時刻とバッテリー残量が常に表示されるので、便利なのですよね、これ。今までは1コマ使っていましたから(と言いつつ↑の画像では現在時刻を表示されているのですが…)。
このように、最近の機種を見ているとiGPSPORTとしては以下の2ラインに整理したいのでは?と感じます。
- 日常使いのBSCシリーズ:タッチパネル+透過型液晶(ランタイムは20時間前後)
- 高機能なBiNaviシリーズ:半反射型半透過型液晶、マップとナビ機能を充実(ランタイムは40~50時間前後、当然タッチパネル)
ランタイムこそ25時間程度ですが、ブルべでも300kmまでなら余裕で使えますし、日常使いならBSC200 PROで十分です。本当に。この透過型液晶は見やすくて、気に入っています。
各種数値のグラフィカル表示もこの通り。


ライド終了後の各種サマリー表示にもしっかり対応しています。

ナビについて
マップが入っていない(メモリも32MBしかない)ため、画面にルートのみ表示されるタイプのナビです。
ルートはiGPSPORTアプリで『マイページ』⇒『マイルート』メニューから出発前に設定しておきます。
転送後はトップ画面の『ナビ』もしくはライド開始後にどの画面でも良いので、タップするとメニューが表示されますから、青いボタンをタップして『ライドメニュー』⇒『ナビ』を選択します。
続いて『ルートナビ』⇒『ナビさせるコースを選択』⇒『ナビ』を選択するとナビゲーション開始です。
開始後は目的地までのルートが表示されます。

右左折のガイドが残距離と共に表示されるので、そこそこ実用的です。ちなみにナビのラインと自分の走行軌跡は、カラーを変更することが可能です。

この手のルートナビで困るのは、五差路以上の複雑な形状の交差点や、Y字路。例えばこれは近所の交差点ですが、五差路かつY字路という組み合わせ。右前方は陸橋、その左脇にも道があります。行きたいのは陸橋の方です。

こういった場所を確実にミスコースなく走りたい!という場合は、素直にマップ入りの機種を買った方が良いでしょう。
GPSはGPS、BEIDOU、GLONASS、GALIEO、QZSSに対応しており高精度です。電源投入後の捕捉速度も良好です。
その他の機能
iGPSPORTの他デバイス(ライトやレーダー、ウォッチなど)と接続し、サイコンから詳細情報の取得や簡単な操作が可能になる『iGPLink』にも、もちろん対応しています。
またBiNaviから搭載された機能である『いきなり電源を切ってもライドが保持されている機能』にも対応。

これは本当に便利で、まず誤って電源を切ったり、Garminのようにフリーズして(iGPSPORTの機種でフリーズしたことは無いのですが)やむを得ず電源を切っても、保存操作をすることなくライドが保存されています。
また休憩や途中で宿泊する場合、スリープにすることがありますが、電源ボタンを押すとすぐに起動してしまうのですよね。それを避けるためには電源を切ることが確実ですが、一般的にはライドをいったん終了・保存する必要があります。
この機能があれば、直前のライドをしっかりと保持してくれますので、何の心配も無く電源を切ってOKです。
ランタイムについて
スペック上では、約22hとされているランタイムです。
人によって使用状況は異なるので難しいところではありますが、今回は以下のような、負荷のかかる設定で利用しました。
- 輝度:常時100%
- 接続した機器:3つ(心拍計、速度、パワメ)
- GPS精度:最高(シングルバンド)
- ナビ:使用
- アプリと常時接続

センサー類の状況は↑の画像の通りです。ANT+の接続に対応していないので、少な目です。
結果として、この日は4時間45分のライドでバッテリー残量は100%から84%まで減少しました。意外にも16%しか減少せず、単純計算でランタイムは30時間弱ということになります。
もう少し検証が必要と思われますが、省電力モードで最大35時間となっており、条件によっては30時間程度の稼働が可能なものと思われます。
■まとめ
BSC200Sの後継機種という位置づけですが、BSC500の廉価版と言っても良い進化を遂げています。
インターフェイスや操作方法、液晶画面など『新たなBSCシリーズ』の流れに乗って多くのポイントが改良され、同じ操作感で使うことが出来るようになりました。
上位機種と比較して『出来ないこと』と言えば、マップが非搭載、ランタイムが短い(その代わり非常に見やすい)、電動変速に非対応、iClimb非対応くらいでしょうか。日常のトレーニングで使用するには十分な機能です。
アプリや操作方法などはiGPSPORTの他機種と同じですから、既にiGPSPORTユーザーであれば買ったその日から使えると思います。
ここまで完成度の高い製品が14,300円で買える時代になりました。安くて優秀なサイコンを探している方は、ぜひ一度使ってみてください。













