【レビュー/インプレ】暑かったら袖を取れ。カステリ PERFETTO RoS CONVERTIBLE Jacket(ペルフェット ロス コンバーチブル)

カステリの『PERFETTO RoS CONVERTIBLE(ペルフェット ロス コンバーチブル)』ジャケットを買いましたので、レビュー/インプレです。

GORE-TEXを使っている防風・防水に優れたジャケットで、袖の脱着が可能な点が最大の特徴です。半袖としても使えるので、6月くらいまでは使えますね。
※PERFETTOシリーズのコンバーチブルは以前からありました。以前はボレロのようになった長袖部分が丸ごと取れる方式でしたが、モデルチェンジにより袖が真ん中から外れるようになりました。

詳細はカステリ直販サイトも詳しいです。

■製品概要

Perfettoシリーズとは

GORE-TEX INFINIUMの生地を使用したPerfettoシリーズのジャケットです。シリーズ各製品の紹介と違いは以下の記事でまとめています。

Perfettoシリーズを簡単に紹介すると、

  • LONG SLEEVE:長袖。前面にGOREの205、背面にGOREの203という生地を使っています。肩口の縫い目はシームテープで防水。
  • GABBA:これだけ商品名が違いますが、これが元祖です。上記ロングスリーブの半袖版。半袖というか、4分丈で肘のすぐ上まで袖が来ているのが特徴。
  • CONVERTIBLE:通常はLONG SLEEVEですが、袖を取るとGABBAになります。LONG SLEEVEとGABBAを両方買うのと同じで大変お得です。
  • LIGHT:半袖。こちらは前面にGOREの203、背面にはより薄手のNano Flex Lightを使用して軽量に仕上げています。肩口のシームテープはありません。
  • VEST:LIGHTの袖なし版です。

商品名 価格(円) 重量(g) 対応温度(℃)
PERFETTO ROS LONGSLEEVE 29,500 305 4-14
GABBA ROS 24,500 255 9-16
PERFETTO ROS CONVERTIBLE 36,000 322 4-16
PERFETTO ROS LIGHT 21,500 199 12-20
PERFETTO ROS VEST 18,500 175 14-20

※5つある商品のうち4つはPERFETTOという名称ですが、1つだけGABBAという名称で統一性がありません。元はGABBAから始まったシリーズなのですが、後からGABBAの商標が他社に取得されていることが判明。他の商品にはGABBAの名称を使う事をやめPERFETTOという名称にしたとのこと。GABBAについては商標使用料を支払っているので使えているそうです。

各生地の特徴

GOREのINFINIUMとNano Flexですが、それぞれの生地の特徴は以下の通り(私がカステリに問い合わせして、いただいた回答内容です。文章は少し変えています)。

  • GORE-TEX INFINIUM STOPPER 205 WARM – 暖かさに特化。ゴアテックスの中でも最上級クラス。
  • GORE-TEX INFINIUM STOPPER 203 STRETCH – 伸縮性に特化。ゴアテックスの中でも最上級クラス。
  • NANO FLEX – ゴアテックス素材に比べると防水力は少し落ちますが、総合的にはゴアテックスにも劣らない。

205などは暖かさに特化しているとなっているため暑そうな印象を受けますが、あくまでもGOREを使った生地の中でだと考えて下さい。対応気温の下限は4度のため真冬に使うには厳しいです。4度というのも暖かいインナーと組み合わせての話です。真冬の快適さを求めるなら、アルファロスなど他のジャケットを買いましょう。

■購入動機

季節の変わり目に便利なジャージが欲しい

私がこの『袖が取れる』などと言う変わったジャケットをあえて買ったのは、関東平野部でいうと3月末~GWあたりの『1日の中で気温や天候の変化が激しい時期』に着るジャケットが欲しかったから。

カステリはこのジャケットを『3シーズン対応』(秋、冬、春)と謳っています。私はこれを見て『ジャージやジャケットは、皆それぞれの季節に対応したものを持っているのでは…?ワードローブが少ない初心者向け?にしては高いけど…』と思っていました。

ところがこのジャケット、ロングライド視点で見ると『気温の変化が激しい1日をこのジャケット1着で対応出来る』という点に真価があると思います。

春や秋の長距離に

初春や晩秋などは、最低気温が5度、最高気温が20度超ということもあります。夜中に峠越えがあったり風の強い海岸線を走るともっと寒い。GWに渋峠に行くとか、SR600を走るとか、そんなシーンですね。この気温変化に対応するのが中々大変なのです。

普通のジャージはそこまで汎用性がありませんので、重ね着用のジャージやジャケットを余分に持って走ることになります。ところが装備はなるべく増やしたくない。この取捨選択が悩ましい。

重ね着により気温や天候の変化に対応する場合、まずは『ベースの1着』を決める必要があります。とにかく防寒装備が無いと低体温で動けなくなるので、基本は寒い方に合わせます。

先ほど旧モデルの長袖を持っていると書きましたが、このシリーズの長袖ジャケットはインナーとの組み合わせによっては5度くらいまでなら平気です。ただ旧モデルは肩のシームテープが無いのと、生地が微妙に薄いため走り出しは寒かったりしました。現行モデルを見ると生地が変わり耐寒性が上がっており、その辺りが改善されています。

ただし長袖だと、昼間になり気温が上がると非常に暑い。20度近くなると汗だくです。ここが今まで困っていた点でした。人によってはアームウォーマーを使うと思いますが、ウォーマーは風を防いでくれないので気温が一桁の時に使うには厳しいです。

またアームウォーマーを使うとなると『ベースが半袖』になるわけですが『厚手の半袖ジャージ』とかありませんから、寒い方への対応が中々難しい(厚手の半袖ジャージというのが、まさにGABBAなんですが)。ところがこのジャケットなら暑くなれば袖を外せば良い。5度あたりから20度近くまで対応して非常に便利なのです。

不安定な天候に

Nano Flexの記事でも書きましたが、春や秋は『数時間だけ雨が降る』『予報に無い雨に降られる』ということが良くあります。その様な場合も、このジャケットは表面に撥水加工がありますので多少の雨なら余裕で弾きます。

中はGOREのフィルムが入っているので浸水もしませんし、防風性も高いので暖かい。レインウェアの着脱のわずらわしさもありません。断続的に雨に降られる時の『着たら止む、脱いだら降られる』というのは割とネタではないと思っているので、このようなウェアがあると濡れませんし、着脱のために停止する時間も減ってありがたいですね。

このように冬の装備が必要だけど、昼間は20度近くなる…という状況で荷物が減らせそうだな、と思い購入した次第です。特に避けたいのが『面倒がってレイヤリングを調整しない』こと。暑い場合は重ね着したインナーを脱ぐ予定だったが、面倒なので脱がずにいたら汗冷えしたなど、レイヤリングって実際は非常に面倒なので、皆さんも失敗した経験があると思います。このコンバーチブルなら気軽に袖を外せるのでこのような懸念も減らせるかなと。

■製品概要

それでは製品の紹介です。

外観

前面と背面です。肩口にはデザイン上の唯一のポイントになっている縫い目を塞ぐシームテープがあります。脇腹にあるのはベンチレーションです。ゴアテックの生地なので、基本的に無地です。デザインは少々地味…。

バックポケットは2つです。グローブをしたまま出し入れをすることを想定しています。

フロントジッパーはYKK。

生地

GOREを使用した生地ですが、多少の伸縮性があります。上部の薄いグレー部分がINFINIUM 205。薄く起毛になっています。前面がINFINIUM 205とのことですが、首回りも205なんですね。背面の濃いグレー部分がINFINIUM 203です。

生地の厚さは薄めです。これでも十分な防寒性があります。

脇の下は別の生地。Nano Flex?

ポケット

前述のように、バックポケットは2つです。右側のポケットに、少しだけ赤いステッチがついています。これはポンプ用のポケットの位置を示しています。ポケットの内側に、更にハンドポンプ用のインナーポケットが装備されています(赤いステッチから内側の部分)。

ベンチレーション

サイドのベンチレーションです。スライダー(持ち手)が大きくなって、操作しやすくなりました。旧モデルはスライダーが非常に小さくて、停車して目視しないと掴めませんでした。フロントのジッパーにはジップフラップもついています。

このジャケットは袖を外すと『GABBA』になるのですが、実はGABBAにはこのベンチレーションがありません。半袖にしてGABBAとして運用する場合、ベンチレーションがある分だけGABBAよりも高機能ということになります。

ひじの上に分割用のジッパーが付いています。

めくるとジッパーが出てきます。

ジッパーは全周分付いているのではなく、約3/4周だけ付いています。脱着のしやすさと長袖時の動きやすさを考慮してのことと思われます。

左右の区別が付くように、ジッパーのカラーは異なっています。

内側もジッパー部分を覆うように生地が伸びており、半袖にしてもジッパーと直接触れることはありません。

ジャケットを着たまま袖を取るのは簡単ですが、付けるのはかなりの器用さを求められます。付ける時は、素直にジャケットを脱いだ方が早いかもしれません。

■防水性

Perfettoシリーズのウリの1つは『防水性』です。GABBAの商品説明にも『ほぼ防水のレベルまで性能を向上させた』とあります。『Nano Flex ビブタイツ』の記事ではNano Flexの撥水性が実用的なレベルであることを書きましたが、INFINIUMの生地はどの程度なのでしょうか。いきなりブルベで使うのは不安があるので、洗濯する前にテストしました。

庭にあるホースで水をかけています。水はほとんど弾かれており、もはやレインウェアと変わりません。

■実走レビュー

早速走ってきました。5月のある日、天候は曇り。早朝まで雨が降っていました。予報は雨が降らないと言っていますが、いつ降ってきても不思議ではない空模様です。

気温は20度あるのですが、陽が出ていないので肌寒いです。

防風性

こんな天候なので、普通の夏用半袖ジャージではなく袖を取ってGABBAにした状態で走りに出ました。若干寒さを感じる気候だったので、GOREの生地で出来たジャケットを着て正解でした。風をしっかり防いでくれるので、体が冷える事がありません。私はお腹が弱いので、通気性の良いジャージだったら途中でコンビニに駆け込んでいたことと思います…。

表面の撥水加工とGOREを挟んだ生地なので、夏用ジャージと比較すると生地は固めです。ただ前傾姿勢に最適化されたカッティングのおかげで、実際にはゴワつきはさほど気になりません。この生地の固さは人によって好みが分かれる点かもしれません。

ベンチレーション

心拍が上がってくるとベンチレーションを開けて外気を入れます。スライダーの引手が大きいので楽に操作出来ます。ところでベンチレーションって、意外と効果があるんですね…。ベンチレーションはカステリの冬用ジャケットに付いているんですが、今までは厚いインナーを着ていたために感じる事が出来なかったらしい。今回は夏用のインナーを着ていたので、風が入るのが分かりました。

防寒性能

この『GORE-TEXによる防風性』と『表面の撥水性』のおかげで、生地の薄さに反して防寒性能が高いです。風を全く通さない。しかもGOREなので通気性もあります。長袖の状態に適切なインナーを組み合わせると、真冬でもかなり色々なシチュエーションに対応出来ると思います。

■まとめ

使われている生地の高性能さに驚きました。おまけに袖の脱着が可能で、非常に汎用性が高いです。まさに春先は秋などでウェアのレイヤリングや不安定な天候に非常に悩む時期には、とりあえずこれを着ておけば大丈夫だと思います(暑がりなので、真冬でも袖を外しているという人がいました)。

季節の変わり目には半袖にして、GABBAジャケットとして使うのも十分アリです。価格が3万円以上するというのがネックですが、十分に元が取れる製品だと思います。人によって色々な使い方があると思いますので、ロングを走る人にはお勧めできます。

購入はカステリ直販サイトがお勧めです。海外の本国倉庫から出庫されるので、在庫豊富です。サイズが合わなければ返品も無料。初回の注文は10%OFFになるクーポンも出ています。

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