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【レビュー】カステリ FREE AERO RC BIBSHORT

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カステリ社から、ビブショーツ『FREE AERO RC BIBSHORT』を提供いただきました。早速使用しましたのでレビューします。

購入はカステリ公式オンラインストアがお勧めです。本国の倉庫から出荷されるため、各サイズ/カラーの在庫が豊富です。
※記事の末尾に当ブログ専用クーポンコードの記載があります。

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FREE AERO RC BIBSHORT
FREE AERO RC BIBSHORT

■総合評価

  • 主にレース用におすすめ。着用するとシワが少なく、ストラップのテンションまでもコントロールして全てが前傾姿勢に最適化されている。
  • コンプレッション系ウェアの要素を持ちつつも秀逸なパネルカッティングとシリコングリップ不使用で着用感はストレスフリー。
  • 高級ライン(ROSSO CORSA)にも関わらずカラー(5色)とサイズ(7サイズ)が豊富。派生モデルも多い。

カステリのビブショーツの中で、最上位の『PREMIO BLACK』に次ぐ性能を持ちます。『FREE AERO』という商品名の通り、着用感の無い(=シワも少ない)パネルカッティングとシリコングリップを使わないことで快適性(FREE)と空力(AERO)を両立しています。

■入手経緯

いつもは『購入動機』となるこのパートですが、今回はカステリ社のご厚意によりこちらのビブショーツを提供いただきました。そのため『入手経緯』としています。

前回はシューズカバー『INTENSO UL SHOECOVER』をレビューしましたが、今回はビブショーツです。やっとビブショーツの季節が巡ってきたこと、またカステリとしても多数のビブショーツラインナップを抱える中、人気商品である『FREE AERO RC BIBSHORT』の良さを改めて広めたいとのことで、使わせていただくこととなりました。

このビブショーツ、カステリの中でもかなりの人気商品とのことですが、ユーザー側としてはそのような製品別の売れ行き情報は中々知りえるところではありません。ユーザーのニーズに合わせて多数の商品を揃えても、売れ行きには必ず差が出るものです。人気のある商品にはその理由がありますので、その良さが伝わっていないユーザーに少しでも届けることが出来ればと思います。

■製品概要

まずは『FREE AERO RC BIBSHORT』の製品概要を紹介します。

スペックについて

  • 価格:25,300円(税込)
  • 重量:200g
  • カラー展開:ブラック、ダークグレー、ガンメタルグレー、サヴィルブルー、ベルジャンブルー
  • サイズ展開:XS、S、M、L、XL、XXL、3XL
  • 生地:Forza2(ライクラ32%、ナイロン68%)
  • パッド:Progetto X2 Air Seamless
  • 対応温度帯:15~35度

カラー展開が多いのが特徴。そのうえデザイン違いの商品がいくつも販売されており、人気度が伺えます。現行では『FREE AERO RC』の他に『FREE AERO RC CLASSIC』がサイトに掲載されていますが、今回提供いただいたデザインは『FREE AERO RC PRO』のものです(いずれも性能は同じ)。

もちろん、カステリがサポートしているクイックステップカラーもあります。

カステリビブショーツ製品の中でのポジショニング

カステリでは特設ページ『ビブショーツガイド』において、ビブショーツを以下の通りにカテゴライズしています。『FREE AERO RC BIBSHORT』は、プロが使用する製品レベルである『PRO』カテゴリーに属します。

理想のビブショーツがきっと見つかる
カステリ ビブショーツガイド
カステリ ビブショーツガイド

以下に各カテゴリーと、属する代表的な製品を記載します。『PREMIO』が最上位です。『PRO』にはFREE AERO RCだけでなく、超軽量ビブのSUPERLEGGERAもカテゴライズされています。

  • PREMIO:PREMIO BLACK BIBSHORT
  • PRO:FREE AERO RC BIBSHORT、SUPERLEGGERA BIBSHORT
  • ENDURANCE:ENDURANCE 3 BIBSHORT
  • ELEMENTS:COMPETIZIONE BIBSHORT、ENTRATA 2 BIBSHORT

SUPERLEGGERAは夏用のビブなので、FREE AERO RCが最もオールマイティに使える位置づけになります。PREMIO BLACKは全てにこだわった最上位モデル。価格も37,950円します。

ENDURANCE 3は、パッドに上位モデルのProgetto X2 Air Seamlessを使いながら買いやすい価格にしたモデル。COMPETIZIONEは日頃のトレーニングユースを想定したモデルで、パッドがKISS AIR2となります。ロングライドなどでは、こちらの方が好みのパッドという方もいます。

細部の紹介

まずは商品の全景です。横から見ると、パネルは大きく3つに分かれています。前、大腿部、後ろです。前作では10枚だったパネルを5枚に削減したとのこと。

次にストラップ。汗抜けを考慮し、反対側が透けて見えるほどの薄さです。また背中側の結合部は肩甲骨の間に作られており、背中側の面積を最小限にする仕様です。

カステリの上位モデルにはこの『幅広ストラップ』タイプが採用されており、レーシーなフィット感と着圧の分散を実現しています。個人的には非常に気に入っている部分です。

また着用した時に頂点となる肩の部分を境にして、背面側は別の生地による補強がなされています(2枚重ねになっている)。

ストラップの生地は強い伸縮性があるのですが、補強用生地は伸縮性があまりありません。そのため着用時には前半分だけが伸びることになります。伸びた生地は元に戻ろうとしますから、前傾姿勢を強要されることになります。

どちらにせよ乗車時は前傾を取りますから問題は無いのですが、『前傾姿勢時に最適化されている』ビブやジャージは珍しくありませんが『前傾姿勢を取らせようとしてくる』ビブは中々ありません。やはりカステリはこうでなくては。

次に特徴の1つであるノンシリコングリップです。生地の裏側を見ると、確かにシリコングリップがありません。どの様に固定しているかというと、先端の白い生地部分、ここは1枚の生地となっており、膝上を回り込んで包むような構造になっています。この部分の着圧が絶妙なタイトさになっており、裾を固定する役割を担っています。

画像で見るとシリコンが無いのが普通に見えてしまうので不思議です。この構造について、最上位モデルのPREMIO BLACKには採用されていますがSUPERLEGGERAには採用されていません。

パッドについてですが、カステリの上位モデルにはこちらのProgetto X2 Air Seamlessが採用されています。

このパッドは2層構造となっています。表面は『スキンケアレイヤー』で、柔らかく、素早く汗を吸い上げてビブの表面に移動させる役割を担います。内部にあるのが『クッショニングレイヤー』で、クッションと座骨部分のジェルにより快適性を提供します。

カステリのパッドはこの『Progetto X2 Air Seamless』と主にミドルグレード以下に採用される『KISS AIR2』の2つしかありません。『Progetto X2 Air Seamless』の方が若干薄いので、ロングライドなどは『KISS AIR2』の方が適している場面があります。どちらも優秀なパッドなので、目的によって使い分けると良いでしょう。

中央部の生地はストライプのメッシュ構造になっています。着心地とある程度の通気性を両立する仕様です。

背中部分には無線を入れるポケットが備わっています。補給食のジェルなどを隠し持つのに便利そうです。『コイツのバックポケットにはジェルがもう無いはずだ!』と思わせておいて、スプリントの前にビブショーツのポケットから出して補給する…とか?

■実走レビュー

実際に使用したレビューです。

サイズ感について

今回はMサイズを使用。私が使っている他のビブも全てMサイズです。ちなみに私の体格は、身長170cm、体重57kgです。

実際に着用したところジャストフィットでした。が、このビブはエアロをアピールしているだけあってコンプレッション系のコンセプトとなっています。性能を発揮するには若干タイトに着用して、シワ無くピチピチに着たいところです。

今回は通常モデルであれば全く問題ないフィット感なのですが、『もう少しだけタイトでもいける』という感じです。このあたりは体型や骨格でも変わってくる点なので、カステリの返品無料制度を活用して、複数サイズを試着して決めるようにしましょう。

裾のグリップについて

この日の気温は約20度。気温だけ見ると暖かいのですが、時刻は15時すぎで天候は曇り。陽が射さないと正直肌寒いです。そのため薄手レッグウォーマーの『PRO SEAMLESS LEGWARMER』と合わせて着用します。

このレッグウォーマーですが、FREE AERO RC BIBと同じくシリコングリップを使っていないことが特徴。どちらもタイトな着用感によりズレを防止しているので、両方着用するとかなりのタイト感です。これはちょっと盲点でした。

サイズ感の問題でどちらかというとレッグウォーマーの方がタイトだったため、画像とは逆にレッグウォーマーを上にして着用すると『タイト過ぎる問題』は解消。この組み合わせで着用する人は少ないかもしれませんが、シリコングリップが無くてもズレたりしないということをお伝えしたいと思います。

『FREE』と『AERO』について

この商品の商品名でもあり、コンセプトでもある『FREE』と『AERO』について。

まず履いた第一印象は、やはりシリコングリップが無い時点で万人にお勧めしたいということ。シリコングリップが嫌いな人はいますが、無いとダメという人は聞いたことがありません。

では何故シリコングリップが無くても大丈夫なのかというと、前述の通りこの商品の特徴であるコンプレッションのおかげ。進化したパネル構成で着用感が無く、適度なコンプレッションで脚も動かしやすい。『FREE』の部分については確実に体感できます。

次に『AERO』ですが、こちらはさすがに体感することは難しい。何度も書いていますが、コンセプトとしてパネルの最適化とコンプレッションでシワを減らし、空気抵抗を削減するというアプローチなのだと理解しています。スピードスーツのようなものですね。

ただし脚は最も動きのある部分なので、どうしても効果に限界はあります。アプローチとしては王道で確実に効果はあると思いますが、商品名としてエアロをアピールするのであれば、生地の表面を加工するとか、もう一歩踏み込んで欲しかったところではあります。

いずれにしても、フィット感を追及してシワを無くし、適度なコンプレッションをかけて動きのサポートを実現することで、『FREE』と『AERO』を実現したハイレベルなビブであることは間違いありません。

■まとめ

カステリの上位カテゴリーである『PRO』に属するビブショーツです。ビブショーツに求められる性能は『フィット感が良いこと』『パッドの性能』『通気性』などがあります。

それらを『FREE』と『AERO』という難しい2つのコンセプトに集約して掲げていますが、パネリングを工夫してフィット感を向上させ、シワをなくして空力も向上させるという真っ当なアプローチにより両者を実現していました。

とにかくシリコングリップが無いことは確実に快適なので、シリコングリップが好きという人以外は予算が許せば買いだと思います。同じ『PRO』カテゴリーの『SUPERLEGGERA』にはシリコングリップが備わっていますので、ノンシリコングリップビブを手に入れるなら『FREE AERO RC』か最上位の『PREMIO BLACK』の2つしか選択肢がありません。

私もこの商品が気になってはいたものの、使うまでは『FREE AERO』の意味が良く分からず『動きの多いビブショーツにエアロを求めてどうするのか』と思っていました。

ところが使ってみると非常に快適でして、それだけでパフォーマンスが向上すると感じますし、感じられないだけで確実に空力改善効果もあります(エアロとはそのようなものの積み重ねであります)。2023年に参加したブルべの最高峰PBP(Paris-Brest-Paris)でも使いました。

これで25,300円というのは、他社と比較してもコストパフォーマンスが高いのではないでしょうか。非常にお勧めです。

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FREE AERO RC BIBSHORT
FREE AERO RC BIBSHORT

カステリ社から当ブログ用のクーポンコードを発行いただきましたので、ぜひ利用ください。コードは2つあります。使用はいずれも1回まで、また既に割引になっている商品に対しては使用することが出来ません。
・『Morou20』:20%OFF。2024/12/31まで。
・『RideJapan』:15%OFF。有効期限なし。
※商品の購入やクーポンの使用により、私に収益が発生することはありません

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ABOUT ME
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当サイトは自転車関連のパーツレビュー、ブルべの走行記録を中心としたブログです。
管理人は40代のロードバイク乗り。20年前にCannondaleのCAAD3を買って以来、Cannoncdaleばかり乗り継いでいます。 昔はメッセンジャーやレース、今はロングライドとブルベ中心。2022年エベレスティング達成、2023年PBP認定、2024年キャノボ達成。ブルべの主担当もやります。
年間走行距離は約10,000km。身長170cm、体重57kg。
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