RD-R8150のプーリーを交換する。迷いがちなプーリーの表と裏も解説。
今回は12速アルテグラのリアディレイラー『RD-R8150』のプーリーを交換します。
■PBP前にRD-R8150のプーリーを交換する
現在使用中のコンポは12速アルテグラのR8100シリーズ。発売開始と同時に予約して、実際のデリバリーは2021年11月。いつの間にか2年近く経っていますし、PBPで少しでも楽をしたいので交換できるものはしておきます。
ご存じのようにプーリーは樹脂で出来ています。チェーンリングのようにトルクはかかりませんが、高速で回転するため徐々に摩耗していきます。またアルテグラ以上のプーリーはシールドベアリングが使われています。それでもこれまで散々雨の中を走っていますので、PBPという大一番の前に交換しておきます。
決して掃除するのが面倒というわけではありません(笑)
■RD-R8150のプーリー
まずはRD-R8150用プーリーの概要を確認します。
型番
RD-R8150対応のプーリーセットの型番は『Y3J198010』です。パッケージは最近のシマノらしく紙パッケージです。
長年お世話になっているショップで買いましたが、価格は2,353円でした。
※商品リンクの商品名に[11]と付いていますが、リンク先は12速のプーリーです。
実物
パッケージを開封した中身です。同じ構造のプーリーが2つ入っています。
ディレイラーにはプーリーが2つ付いており、上側がガイドプーリー、下側がテンションプーリーと呼ばれますが、2つのプーリーの形状に区別はありません。10速時代は確実に別形状だったのですが。
シルバーの部分はベアリング保護のプレートで、これまでと同様に容易に取れます。この構造のシンプルさがアルテグラの利点です。
回転方向を示す矢印も健在です。
RD-R9250とRD-R71500のプーリーについて
参考までに、RD-R9250用(9200系デュラ)とRD-R7150用(7100系105)のプーリーの型番も載せておきます。
RD-R9250用は『Y3GK98010』です。
RD-R7150用は『Y3HY98010』です。
■交換します
それではプーリーの交換です。作業手順を以下に紹介します。
RDを外す
アルテグラ12速=Di2なので、最初にDi2のケーブルを外す必要があります。まずはこの接続部を覆うブーツを外します。
2年近く使うとヒビが入っていますね。このブーツにも型番が振られている(Y3GK89000)ので、単品購入が可能。気になる人は交換しましょう。
接続部分を露出させたら、コネクタ取り外し用の専用工具(TL-EW300)を使いケーブルを外します。ケーブルを外したら、5mmのレンチを使いハンガーからRDを外します。
外れました。RDが外れたら、3mmのレンチを使いプーリーを固定しているネジを外します。
プーリーが外れました。汚いですね。それなりの抵抗になっている気がしますが、200kmも走るとこの状態になるのでマメに掃除するしかありません。
外したインナープレートはこちら。チェーンのトラブルがあったので塗装が盛大に削れていますが、交換はしません(型番はある(Y3J106000)ので交換は可能)。せっかくなので掃除はしておきます。画像は右半分だけウエスで拭いたところ。そこそこ汚れています。
あの汚いプーリーは廃棄です。プレートを磨いたら新しいプーリーを用意して、外した時の逆の手順で組み付けます。
ここで注意するのは、プーリーには回転方向の指定があること。
チェーンは図のようにRDを下から上に流れていきます。チェーンは途中で向きを変えるため、下側のテンションプーリーは時計回り、上側のガイドプーリーは反時計回りに回転します。
したがって、テンションプーリーは矢印の無い面が見えるように、ガイドプーリーは矢印のある面が見えるように配置します。
インナープレートが付きました。
RDをハンガーに組み付けし、エレクトリックケーブルを接続。ブーツを戻したら作業完了です。
以上、RD-R8150のプーリー交換でした。プーリーは消耗品なので、気付いた時にマメに交換しておきましょう。