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【作業手順編2】R9150系Di2 新型内蔵ジャンクションEW-RS910とEW-JC130の取付け方法(内蔵のやり方)

morou2

さて前回からの続きです。同じようなことを計画されている方の為に、作業のポイントを紹介します。
EW-RS910の取付のエントリなのですが、3TのAERONOVA(エアロノヴァ)にケーブル内装するのに大変苦労しましたという内容になってしまいました(笑)

■まずは接続の基本

以前のエントリでも紹介しましたが、接続の基本形は以下の画像のようになります。

Y型分岐ケーブルのEW-JC130で左右のブラケットを接続するのですが、ポイントは

  • EW-JC130の片方は、バーエンドにあるジャンクションAとつなぐ
  • 右側のブラケットはジャンクションAと接続する
  • EW-JC130のもう片方は、普通に左側ブラケットとつなぐ

ということ。EW-JC130の左側はブラケットと直接つなげばOKですが、右側はハンドルバーエンドまでケーブルが届く必要がありますので、EW-JC130は左右の長さが違う仕様となっています(Sサイズは250/350mm、Mサイズは350/450mm。Lサイズ550/550mmというのもありますが、ここまでの長さは通常必要ない)。

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この新型ジャンクションに対応してます!と謳っているシマノ・PROの金属ハンドルなどは、バーエンド付近に穴が開いておりオール内蔵にはならずにブラケットまではハンドルの外側を這わせる設計になっています。

ブレーキやシフトのアウターケーブルと一緒ですね。バーテープを上から巻いてハンドルに固定するやり方です。ところが私の使っている3TのAERONOVAは、ケーブルを全て内蔵することになりますので、そうは簡単にいきません。

■問題1:ジャンクションA(EW-RS910)とブラケットを繋ぐケーブルを上手く通せるのか

私のハンドルは右側にミラーを装着しているので、先ほどの図とは逆にジャンクションAは左側のエンドに装着します。ジャンクションAと左のブラケットはエレクトリックワイヤーで接続することになりますので、途中までハンドルの中を通さねばならないのですが…ケーブルの出口になる、ハンドルのブラケット付近の穴が『ステム側からブラケットに向かってケーブルを通すことに最適化された形状』になっています(そうなっていないと逆に困りますけどね…)。

これは右側の画像ですが、出口を拡大するとこのような形状です。

しかし今回は、下記のように下側からケーブルを通してきて、黄色の〇部分で180度折り曲げたうえで、穴からケーブルを引っ張り出してブラケットまで接続するという大変面倒な取り回しとなります。

そんな取り回し、出来るのか…?というのが不安要素その1。結論から言うと何とかしたのですけど、最初はドリルで穴を大きくするしかないか?と思っていました。

■Y型ケーブル(EW-JC130)の内装方法について

次に、Y型ケーブルのEW-JC130です。

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こいつをハンドルの中に内装するわけですね。内装する、と言っても選択肢は2つあります。

・選択肢1:半内装化

今までと同様に、ステムクランプ部の両脇の穴からそれぞれ挿入して、ブラケット(及びジャンクションA)までケーブルを送る。普通にブレーキやシフトのワイヤーを通す作業と同じなので、作業難易度は選択肢2よりも低くなりますが、ステム下にケーブルがぶら下がってしまい、見た目はあまりすっきりしませんし、空力的にも抵抗が増えるでしょう。それでもジャンクションAが無くなるだけでも、かなりマシにはなるのですが。

・選択肢2:全内装化

エレクトリックケーブルのフル内装です。空力的にも、どうせやるならこのパターンでしょう。ただし問題は…これをやるとなると全長が1m弱あるエレクトリックケーブルを、バーエンドから挿入してひたすらハンドルの中を通し、ステムクランプ部も通過して、反対側のブラケットの出口まで通さないといけません。真ん中にある分岐ケーブルは、ステムクランプ脇の穴から下図の向きで出してあげます。

■問題2:Y型ケーブル(EW-JC130)を逆向き状態で中を通せるのか?

このケーブルを内装する上で、心配なのは2点。まずは〇をした分岐部分。ケーブルを1本通すだけでも面倒なのに、こんな太くなっている部分を果たして通すことが出来るのか?
そして次は分岐部分の向き。青い矢印方向にケーブルを送っていくのであればスムーズにハンドル内部を通せそうですが、今回は赤い矢印の向きで通していく必要があります。いわゆる逆目の状態になるのですが、明らかにどこかで引っかかりそうです。

■結局、手順はこうなる

ということで、難易度と実際に作業した結果を元にすると、手順としてはこのようにするのが良いと思います。

  1. 元のケーブル類は潔く全て撤去(ブレーキのインナーワイヤー位なら抜かなくても影響無いだろう、と思っていたら作業効率が恐ろしく低下しました。ゼロからワイヤリングし直す方が良い)
  2. Y型ケーブル(EW-JC130)を通す
  3. ジャンクションA-ブラケット接続用のエレクトリックワイヤーを通す
  4. サテライトスイッチ・スプリンタースイッチを配線(※必要に応じて)
  5. ブレーキインナーワイヤーを通す
  6. ブレーキアウターを通す
  7. ジャンクションAを接続・装着

新しくハンドルを購入される場合は問題ありませんが、既にDi2のケーブルをハンドルに内蔵している方が作業される場合は、いったんケーブルを全て抜いた方が結果的に作業時間は短縮出来ると思われます。

尚、次回より実際の作業に移りますが、当初は上記手順とは異なる手順で行ったため、何度も手戻りをしています。そのため写真の状況が手順と異なることがありますので、ご了承ください。

ワイヤーを通す際は、今まで使っていた古いシフトワイヤーをガイドにするのが賢いやり方です。高いものでは無いので、アウター・インナーとも新しくしておきましょう。定期的な交換でシフトワイヤー切れのトラブルも無くなります。SUSはステンレスのことです。

また更にマニアックなツールですが、強力マグネットやDi2専用コネクターを使用してアウター/インナーケーブル、Di2のケーブルをハンドルやフレームに通す『ケーブルルーティングキット』というものがパークツール、シマノPRO、バーズマンから出ています。Di2のコネクタとちゃんと接続出来るように出来ていて、確実に作業時間が短縮出来るという代物です。少々お高いですけれど、一度しか使いません。すぐにヤフオクやメルカリで売却すれば、費用は8割くらい戻ってくると思います。

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■新型Di2シリーズの記事一覧

  1. R9150系Di2 新型内蔵ジャンクションEW-RS910とEW-JC130を実際に導入してみた
  2. 【作業手順編】新型内蔵ジャンクションEW-RS910とEW-JC130の取付け方法
  3. 【取付編】まずはEW-JC130の取付
  4. 【取付編】ドロップ部にエレクトリックワイヤーを通す
  5. 【取付編】新型ジャンクションEW-RS910取付
  6. 【取付編】ワイヤレスユニットEW-WU111とBM-DN100の取付
  7. 【取付編】ファームウェア更新
  8. 【取付編】スマホ版E-tube接続編

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当サイトは自転車関連のパーツレビュー、ブルべの走行記録を中心としたブログです。
管理人は40代のロードバイク乗り。20年前にCannondaleのCAAD3を買って以来、Cannoncdaleばかり乗り継いでいます。 昔はメッセンジャーやレース、今はロングライドとブルベ中心。ブルべの主担当もやります。
年間走行距離は約10,000km。身長170cm、体重57kg。
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