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【レビュー】汎用性の高さこそ正義! カステリ『ENTRATA2 BIBKNICKER』

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カステリのビブニッカー『ENTRATA2 BIBKNICKER』のレビューです。裏起毛は無く、春~秋にかけて幅広く使える気温対応力の高い製品です。

商品の購入はカステリ公式オンラインストアがお勧めです。本国の倉庫から出荷されるため、各カラー、サイズの在庫が豊富です。
※記事の最後に当ブログ専用クーポンコードの記載があります。ぜひ利用ください。

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TNTRATA2 BIBKNICKER
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■総合評価

ここがポイント
  • 裏起毛の無い、春~秋用ビブニッカー
  • パッドはKISS Air2でロングライド向き
  • 前作から全体的にリファイン
こんな場合におすすめ
  • 気温差の大きいライドに
  • 春先など、肌寒い温度帯にかかるライドに
  • 日焼け防止に

■入手経緯

通常は『購入動機』となるこのパートですが、今回はカステリ社のご厚意によりこちらのビブニッカーを提供いただきました。いつもありがとうございます。そのため『入手経緯』としています。

■製品概要

製品スペック

まずはWebサイトに載っている情報を以下にまとめます。

  • 価格:17,600円(税込)
  • カラー展開:1色(2025年5月時点)
  • サイズ展開:XS、S、M、L、XL、XXL、3XL
  • フィット:レギュラーフィット
  • 対応温度帯:10~20度
  • 公称重量:215g(恐らくLサイズの場合)
  • 実測重量:191g(Mサイズ)
  • パッド:KISS Air2

価格は17,600円と、カステリ製品では非常に安価な部類に入ります。兄弟モデルの『ENTRATA2 BIBSHORT』は17,050円と、550円しか変わりません。

ちなみに『ENTRATA』とはイタリア語で入口という意味。エントリーモデルという位置づけですが、『これでエントリーモデルなの?』という製品クオリティです。

製品ライン上の位置づけ

カステリ製品の中での位置づけですが、前述の通りエントリーモデルのビブショーツである『ENTRATA2 BIBSHORT』のニッカー版となります。

フィットはレギュラーフィット、パッドはレギュラーモデルのKISS Air2を使用しています。

先ほど紹介したとおりエントリーモデルのような製品名が付いていますが、製品クオリティに妥協があるわけではなく、製品のキャラクターとして『レース向けではない』という方向性です。

また本製品は裏起毛が無いモデルですが、裏起毛ありのビブニッカーとして『TUTTO NANO BIBKNICKER』が用意されています。

両製品の対応温度帯を見ると、本製品は10~20度、TUTTO NANOは9~19度とほぼ違いがありません。しかし実際には本製品は25度くらまで対応しますし、TUTTO NANOは6度くらいまで問題ないと思います。対応気温のバッファを上に求めるか下に求めるか、の違いですね。

またそもそもニッカー自体がなじみの薄いカテゴリなので、使ったことが無い方も多いはず。ヨーロッパブランドでは普通にラインナップされていますが、日本だとまだまだですよね。

単に『ビブショーツとニーカーバーを合体させた製品でしょ?』と思われがちですが、さにあらず。1枚の生地でひざ下までしっかり覆うことで、絶妙な保温性と快適性を発揮するのです。それではビブニッカーの世界へどうぞ。

全景

まず全景です。ニッカーですので裾が長い。

両裾には反射素材とカステリロゴが配置されています。カステリロゴはプリントではなく、ワッペンタイプ。ニッカーなのでこのロゴはふくらはぎ裏に来ますが、ビブショーツと異なりペダリングの邪魔にならないということでしょう。

カステリは裏側に必ず反射素材があるのが良い。この位置は非常に目立つのです。

製造国はイタリアです。最近はイタリアが増えていますね。

パッド

パッドは『Kiss Air2』を使っています。カステリのパッドは2種類しかありません。『Progetto X2 Air』と『KISS Air2』です。

KISS Air2はエントリーモデルに使われることが多いですが、こちらの方がパッドに厚みがあります。そのためブルべではKISS Air2の方が快適だったりします。

生地

生地はポリエステル87%、ポリウレタン13%という混紡比率。

非常にオーソドックスな配合ですが、伸縮性に優れるポリウレタンの比率がやや低めなため、若干張りのある生地となっています。

グリップ

気になるグリップ部分です。

縦型の薄いシリコングリップが並んでいます。上位モデルのように生地に編み込まれているタイプではありませんが、グリップが強すぎるということも無く、必要なグリップがしっかりと確保されています。

実測重量

Mサイズの実測重量は191gでした。

■レビュー

サイズ感

今回はMサイズです。私は身長170cm、体重は59kg。割とやせ型の体型です。

ニッカーはビブショーツやタイツと異なり、ひざ下までカバーする製品です。ひざ周りは動きが大きいため、適切な長さでないとペダリングに支障をきたします。

今回はMサイズで特段の問題は無かったですが、ひざ周りの余裕がギリギリだったため、Lサイズでもアリか?と感じました。

私の場合、ビブショーツのサイズはMサイズで全く問題ありません。しかしニッカーはビブショーツと異なり大腿骨の長さがひざ周りのフィット感に影響するため、ビブショーツとは別のサイズ感になると考えています。

長さが不足すると膝下の半端な位置までしかカバーできず、ペダリングでずり上がってきてしまうのですよね。ふくらはぎの上部までしっかりカバーしてくれる長さを選ぶのがポイントだと思います。

私は前述の『TUTTO NANO BIBKNICKER』も持っていますが、実はこちらはLサイズ。裏起毛なので生地が厚いということもありますが、実際にニッカーとビブショーツでサイズ感が異なる人がいるという例です。

ちなみに『Mサイズで問題は無かった』と書きましたが、後述の通り600kmブルべを完走しています。そのため私の場合は、本製品のサイズについては(MでもLでも)好みの問題かな?というところです。

実走

実走です。

今回は、5/3~5/4にかけて開催されたランドヌールさくらの『会津若松600』にて使用しました。5月のGWや9月のシルバーウィークあたりが、ニッカーが最も活躍する季節ですね。

同じ場所でも一日の気温差が大きい季節ですが、600kmブルべですからその日のうちに東京から福島まで移動するうえ、最夜中に標高500mの猪苗代湖まで登るという、ウェアのテストには最適な環境です…。

天候は初日が雨、気温は15~28度といったところ。2日目は晴れ時々豪雨、気温は7~20度といったところ。GWらしく、実にバラエティに富んだ気象状況でした。

気温対応

気温に対する対応力ですが、初日の夏日でも全く暑くありません。ここがニッカーの良いところ。裏起毛なしが効いていて、通常のビブショーツにニーカバーを着用している状態と変わりません。日焼けもしませんしね。

2日目は早朝(5時くらい)に猪苗代湖畔を通過しました。初日とは変わり10度を下回る気温でダウンヒルをすることが分かっていましたので、流石に『NANO FLEX 3G LEGWARMER』を着用。

湖畔にたどり着くと何故か予報にない雨が降っており、予報を下回る7度(+雨)という状況でしたが、膝下まで覆われているというニッカーの特性により、特に寒さは感じません。レインウェアの下を携行していなかったので、脚は前輪からの水を浴び続けていたのですが。

エントリーモデルということもあり、生地がやや厚めということも貢献していると思いますが、裏起毛が無くともここまで広い気温対応力を発揮してくれるのはさすがニッカー。

その後は20度前後の気温が続きましたが、いくつか峠を越えたり土砂降りのゲリラ豪雨に見舞われたりしながらも、無事に600kmを完走。

ニッカーはマジで便利。荷物も減りましたし、暑くも寒くも無く快適に走れました。

ペダリング

先ほど紹介したとおり生地はオーソドックスなレーパン生地で、カステリの他の高性能ビブショーツの生地とは異なりシンプルなものです。

厚みによりやや固めの仕上がりになっていますが、ニッカーだからといってペダリングへの悪影響は特にありません(適正サイズであることが前提です)。

ニッカーは膝下までカバーするため下手な作りではスムースなペダリングを阻害してしまうことがありますが、この製品に関しては

  • 生地自体の適度な伸縮性
  • しっかりとした裾のシリコングリップで位置を固定
  • 複雑なパネリング(8枚)

という作り込みにより、安価でありながらスムースなペダリングを実現しています。特に3番目のパネリングの貢献度合いが大きく、生地自体に上位モデルのような機能性はありませんが、上手なパネリングによって快適なペダリングを実現しています。

また『KISS Air2』パッドは厚みによる適度な弾力性があり、『もちっ』とした感触でペダリングに追従して変形してくれます。速さを追求しないロングライドであれば、KISS Air2の方が適している場面がありますね。

KISS Air2パッドを選択できるESPRESSO BIBSHORTのカスタム版とか欲しいところ。

■まとめ

裏起毛のないニッカーです。

エントリーモデルという位置づけではありますが、上位モデルのような独自開発の専用生地が使われていないというだけで、妥協のないクオリティの製品です。

価格も1万円台と安価で非常にお買い得度が高い。

ニッカーはとにかく気温対応力が高いので、私も冬以外は何も考えずにニッカーを毎日使っていた時期がありました。真夏でも膝周りの日焼けが無いので便利なんです。

気温差の大きな季節に走る場合には、裏起毛版の『TUTTO NANO BIBKNICKER』と合わせて選択肢の1つとしてぜひ検討して欲しいと思います。

ビブショーツ+レッグウォーマーの組み合わせより荷物を減らすことが出来ますし、『ウォーマーを携行するか悩む』『悩んだ末に携行しなかったが、寒くて後悔した』などのトラブルから解放されます。

ダウンヒルの際も上半身はウィンドブレーカーやジレなどで防風することができますが、下半身用の『もう1枚』って無いですからね。ニーウォーマーやレッグウォーマーを付けるのも面倒(シューズを脱がないといけない)ですし、最近のビブショーツはしなやかさと通気性が重視され薄くなっており、なおさらです。

そんなケースでもニッカーが活躍するわけですからね。もっと広まって欲しいアイテムだと思います。

カステリの直販サイトはこちらから。カステリは室内での試着のみであれば、返品の際の送料が無料になります(返品送料無料については、いくつか条件がありますので事前に確認ください)。

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カステリ社から当ブログ用のクーポンコードを発行いただきましたので、ぜひ利用ください。コードは2つあります。既に割引になっている商品に対しては使用することが出来ませんが、常時使用可能な点が大きな特徴です。

  • 『MOROU2025』:20%OFF。2025/12/31までの間、1アカウントで2回まで使用可能
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※商品の購入やクーポンの使用により、当ブログに収益が発生することはありません。

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ABOUT ME
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当サイトは自転車関連のパーツレビュー、ブルべの走行記録を中心としたブログです。
管理人は40代のロードバイク乗り。20年前にCannondaleのCAAD3を買って以来、Cannoncdaleばかり乗り継いでいます。 昔はメッセンジャーやレース、今はロングライドとブルベ中心。2022年エベレスティング達成、2023年PBP認定、2024年キャノボ達成。ブルべの主担当もやります。
年間走行距離は約10,000km。身長170cm、体重57kg。
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