【レビュー】IRC チューブレスレディ用タイヤシーラント

morou2

IRCのチューブレスレディ用タイヤシーラントを使ってみましたので、レビューします。

■総合評価

スタンズからOEMを受けているため、中身はほぼスタンズです。IRCタイヤ向けにアレンジしている可能性もありますが、違いは分かりません。スタンズの16オンスよりも少し価格が高いですが、量も50mlほど多くなっています。マイナーなので逆にこちらの方が安定して入手可能だったりします。

■製品概要

チューブレスレディのタイヤを作っている国内タイヤメーカーの雄、井上ゴム工業(IRC)が販売するチューブレスレディタイヤ用のシーラントです。今回、私は500mlをいつものショップで購入しました。今まではスタンズの2オンス(約60ml)をチマチマ買っていましたが、チューブレス以外使えないホイールを買ってしまいましたので、諦めて大容量を購入です。

製品ラインナップ

本製品のラインナップです。IRCからは以下のラインナップで販売されています。

  1. 60ml入り:440円
  2. 500ml入り:2,040円

この2タイプです。

そしてこれは有名な話と思いますが、IRCのシーラントはスタンズのOEM製品です。販売はIRCですが、製造元はスタンズです。なぜここまで言い切るのかと言うと、裏面に『Produced by STANS NOTUBE』と親切に書いてあるからです。

普通はOEM元を明かしませんが、『NOTUBEのロゴを載せろ』という契約なんでしょうね。IRC側としても、ブランド力の高いSTANSのOEMである!と公言出来る事はメリットだと思います。

まぁ60mlのボトルも、500mlのボトルも、形状は完全にスタンズそのものなのでSTANSのロゴが無くても1秒でバレてしまうと思いますが。また、STANSはIRCの他にもジャイアントやシュワルベにもOEMで供給していることで有名です。

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シュワルベのシーラントもボトルはどう見てもSTANSですね。ところがこちら(シュワルベ)はいくつかの違いがあります。まず2オンスのボトルはおまけであり、空です。タイヤへの注入用として付属します。価格がやたら高いですが、これはバルブコア回しが付属するからです。バルブコア回しなんて1個あれば十分なんですけど、買う度に増えることになりますね…。

スタンズとの違い

こちらのIRCのシーラントは、スタンズラベルの製品とはいくつかの違いが見受けられます。スタンズのボトルのラベルだけ貼り換えて販売してくれたらレビューも楽なのですが。

まず、表のラベルに『IRCチューブレスレディタイヤにご使用ください』とあります。シーラントという汎用的な商品にも関わらず、IRC以外には使えないかのような表現です。

『IRCのタイヤ以外には使用不可』とは言っていないですが、わざわざパッケージの中央に記載するほどですから、重要なメッセージなのでしょう。

次は容量です。まず容量と価格をまとめると下記の通り。スタンズの容量は『オンス』表記なので、mlで表現すると半端な数値になります。またスタンズには896ml(32オンス)もありますが、今回は割愛します。

ブランド容量価格1mlあたり
IRC60ml¥440¥7.3
500ml¥2,040¥4.1
スタンズ56ml¥375¥6.7
448ml¥1,800¥4.0

※スタンズの56mlは、12本セットで4,500円という価格設定です。今回は単純に12で割りました。

IRCではml表記で販売するために、キリの良い容量に変更してもらっているんですね。ミニボトルの方は本当に4mlの差があるのか疑問に思いますが…。こうしてみるとミニボトルの価格差が大きく、IRCの60mlが最も割高になります。500mlの方は、1mlあたりの価格から見るとほとんど差がありませんね。

しかしスタンズのミニボトルは1本単位で仕入れる事は出来ず、12本セットになります。恐らくIRCもスタンズから12本セットで仕入れていると思いますが、IRC側が小分けして(ロットを崩して)、小売店には1本単位で販売していると推測します。

いずれにしてもミニボトルはかなり割高なので、チューブレスを継続して使うなら500ml以上(スタンズなら16オンス以上)のボトルを買った方が良いですね。こういうのはケチケチ使うとロクなことになりませんので。

他の供給ブランド

先ほど紹介しましたが、スタンズはシュワルベにもOEM供給を行っています。残念ながらシュワルベの代理店であるピーアールインターナショナルは、この商品を輸入していません。日本で販売されているシュワルベブランドのシーラントは並行輸入品ですね。

シュワルベの本国サイトを見ると、こちらも『Produced by Stan’s NoTubes!』と表記されています。

更にスタンズはジャイアントにもOEM供給しています。販売されているのは2オンスのミニボトルのみですが、日本にも正規ルートで販売されています。こちらも同様に『Stan’s Notube製』と堂々と表記されています。

入手性

今回、わざわざIRCのシーラントを買ったのはスタンズの448mlがミズタニ自転車(スタンズの代理店)で欠品していたからです。IRCなら在庫ありとのことだったので、発注をかけてもらい数日で入手出来ました。

このようにIRCなら国内でそれなりに在庫されているため、早く手に入ることもあります。スタンズもシェアでは断トツでしょうから、いくつかショップを回れば店頭在庫に出会えると思いますが。

■使用感

さて肝心の使用感です。正直なところ、違いは分かりません。見た目やシーラントの粘度は見た目には全く同じです。シーラントのシール性能が異なる可能性もありますが、そんな事が分かるはずがありません。

スタンズブランドとIRCブランドで異なる容量が販売されていることから、スタンズは多少の仕様変更には応じてくれるということが分かります。しかし中身まで作り分けるのか?というと、疑問に思いますし、多少成分を変えたところでユーザーには体感出来ないと思います。

本当のところは聞いてみないと分かりませんが、ユーザーとして使用する分には、スタンズとIRCは同じものだと思って問題無いと考えています。

■まとめ

IRCの販売するスタンズから供給を受けているチューブレスレディ用のシーラントです。ボトルの外観も一緒、容量に多少の違いがあるも中身も一緒と考えて差し支えなさそうです。

後は入手しやすい方を買えば良いと思います。

容量には若干の違いがありますので、スタンズの896ml(32オンス)までは不要だが、なるべく多いのが良いという場合はIRCを選びましょう。50mlほど多く入っていますので、タイヤ1本分は多く使えます。

最後にもう一度スタンズシーラントファミリーをどうぞ。お好きなブランドを選びましょう。

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ABOUT ME
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当サイトは自転車関連のパーツレビュー、ブルべの走行記録を中心としたブログです。
管理人は40代のロードバイク乗り。20年前にCannondaleのCAAD3を買って以来、Cannoncdaleばかり乗り継いでいます。 昔はメッセンジャーやレース、今はロングライドとブルベ中心。2022年エベレスティング達成、2023年PBP認定、2024年キャノボ達成。ブルべの主担当もやります。
年間走行距離は約10,000km。身長170cm、体重57kg。
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