【レビュー】薄さは正義。カステリの夏用最涼ジャージ クライマーズジャージ3.0SL

こいつを着て走ってみましたが、本当に涼しい。カステリのペラペラ夏用ジャージ『クライマーズジャージ3.0』(正式名称はクライマーズ 3.0 SL ジャージ)をレビューします。

■総合評価

5.0
  • 薄くて軽い。明らかに涼しい。
  • レースフィットで伸縮性が高く、フィット感が抜群
  • 汗の気化効率が高い

国内直販価格は12,500円(税込)です。カステリのジャージの中では安い部類に属します。

■購入動機

暑さ対策の一環として導入。先日の四連休で白石峠(埼玉県)を何本か登っていたのですが、暑いと心拍を抑え気味にしてしまいます。熱中症で倒れたくないですからね。その時に着ていたジャージは割と薄手の生地ではあったのですが、もっと薄いジャージがあればもう少し心拍を上げられると思ったため、条件に合うジャージを探していたところ辿り着きました。

体の熱を効率的に逃すには、

・薄い
・体にフィットする

ことが重要です。

薄いと通気性が向上します。また体にフィットしていないと、アンダーが吸い上げた汗がジャージを通して外に出ていかず、汗による冷却効率が低下してしまいます。

最近の夏用ジャージは、このあたりを考慮して一昔前よりも生地が薄めに作られています。色々物色してみる中で、カステリからクライマーズジャージなる商品が出ていることを見つけて購入しました。デザインも良いです。

■製品概要

カステリの山岳用ジャージ

その名の通り、INEOSが山岳ステージや猛暑時に使用するジャージという触れ込みです。適応する気温は20~40度と、カステリのジャージの中では最も高い気温に対応するスペックとなっています。

適応気温が同程度のジャージとして、他にもSUPERLEGGERA 2とAVANTIジャージ、MAISONジャージがあります。後ろの2つはスペックが同じなので、デザインのコンセプトが異なるという位置づけのようです。クライマーズジャージは人気なのか、品薄なことが多い印象です。クライマーズジャージが品切れの場合は、少し妥協してこれらの中から選んでも良いと思います。特にMAISONジャージはデザインが良いので、汎用性の高いジャージとして1着あっても良いですね。

以下は、カステリジャパンTwitterアカウントのサマージャージ早見表です。各ジャージの違いが分かりやすく説明されています。

クライマーズジャージの『3.0』はバージョンを示していると思うので、既に3世代目ということですね。3.0の登場は2020年。2021年には3.0 SLにマイナーバージョンアップしているので、初代が出たのはかなり前になると思われます。ちなみに2020年モデルの3.0と2021年モデルの3.0 SLの違いは、SLの方が約10g軽くなって通気性が向上している点です(もちろんデザインも進化)。

またクライマーズと謳っているので最軽量かと思いきや、実はSUPERLEGGERA 2 の方がわずかに軽くなっています。数グラムの差ですけども。ソースはまたもやカステリジャパンのTwitterより。

AERO RACEとCLIMBER’SはROSSO CORSAなのでレースフィット、SUPERLEGGERA 2はゆったりフィットとのこと。

サイズ感

今回はSサイズを購入。私の身長は170cm、体重は58kgです。Sサイズだと本当にピタピタのフィット感なので、身長が私と同じでもウェイトのある人はMサイズで良いと思います。私の体形ではカステリのジャージ、ジャケット系はSサイズがちょうど良いみたいです。Mサイズだと各部に少しゆとりが出てしまったので。

先日購入したミレーのアンダーと比べると、サイズ感が全く違います。製品の方向性が違うとはいえ、どちらも私が着ているものとは思えないですね。ミレーもこれくらいピタピタに作ってくれたら良かったのですが。

カッティング

直立するとやや窮屈で、前傾姿勢を取ると快適なカッティングとなっています。CFDで空気抵抗を分析したとありますが、肩回りのパーツが肩甲骨のあたりまでカバーする構造になっています。

また通常のジャージよりも、やや袖が長いですね。これは他社も含めて最近のジャージに共通する特徴だと思います。空気抵抗の低減と、日焼け防止でしょうか。

生地

生地の薄さはかなりのものです。ビブショーツのストラップが見えます。またアンダーがノースリーブだということも分かってしまいますね…。これが透け過ぎて下品にならないギリギリの薄さなのだと思います。

濃いカラーの方が透けないと思うのですが、濃いカラーは表面の温度が高くなるので淡色の『DUSTY BLUE』というカラーにしました。表面はこの様に格子状の構造になっており、薄い部分とそうでない部分が混在しています。↑の画像を見ると分かりますが、透けているのは薄い部分です。

東京オリンピックのロードレースを見ていた人は記憶しているかもしれませんが、イタリア代表のナショナルジャージはスケスケで、ベースカラーが白だったこともあってビブショーツのストラップがはっきり見えていました(アンダーも着ていない)。『あれを着こなすとは、さすがイタリア代表…』と思ったものですが、どうやらあのジャージがまさにこのクライマーズジャージだったようです。そりゃそうですよね、『山岳』とか『猛暑』とか言っても北海道よりも緯度の高いヨーロッパでの話です。熱帯の日本でレースをするなら、当然にこのジャージを投入してきますよね。

■レビュー

涼しさ

肝心の涼しさです。

このジャージを着て最初に走り出して、すぐに『あ、涼しい。』と感じました。

最初のひと漕ぎ目から、体の周りを風が抜けていく感覚です。走り出して汗が出てくると、インナーを経由してジャージに移った汗がすぐに乾きます。

今までは、多少の差はあってもどのジャージも涼しさは大して変わらないと思っていました(実際そうだった)。しかしここまで生地を薄くすると、本当に涼しくなるのだということを体感。

生地も伸縮性があるので体にフィットしています。これも汗を素早く気化させるためのポイントです。フィットしていないと、インナーからジャージに汗が移りませんからね。生地の薄さを実現しつつ、ぎりぎりスケスケにならない見た目と伸縮性、ある程度の耐久性を兼ね備えています。

体にフィットしているので、動きやすさも抜群です。これなら今までのジャージよりも、負荷をかけて走ることが出来そうです。

日焼けについて

生地がこれだけ薄いと、紫外線が貫通して日焼けをしてしまいそうです。商品説明によると『背中に使用されている生地が紫外線を90%以上カット』とあります。これだけ読むと、背中以外の生地は紫外線の防止効果が低そうです。

しかし一般に日常生活において、Tシャツを着ていれば日焼けをすることはありません。ところがこのジャージは非常に薄く、メッシュの様になっている箇所もあります。果たして日焼けの防止についてはどの程度なのでしょうか。

ということで、私が実際に着用して走ってみました。時期は8月上旬。気温は35度あって十分な暑さです。朝の6時から走り出して、18時半までひたすら走っていました。走行距離は約230km。これで日焼けをしたか?というと、結論はほとんど日焼けせず。これだけメッシュになっていても、日焼けの防止効果はそれなりにあるようです。

バックポケット

実はバックポケットも使いやすいです。パッと見は分からないのですが、バックポケットの位置が若干に下寄りになっており、ポケットの口に手を入れやすいです。

理由は、表から見ると分かります。シリコングリップよりも下側にポケットが延長されているためです。こんなにペラペラのジャージですが、ハンドポンプなどもしっかり収納可能。

■まとめ

カステリの夏用ジャージです。冷却性能が高く、夏場でも負荷をかけて走ることが出来ると思います。体にフィットするのも良いです。動きやすいし、空力的にもメリットがあります。

薄いカラーでも透けすぎないギリギリの生地の厚さと格子状の構造になっていますが、気になる人は濃い目のカラーを買えば良いでしょう。

夏でもガンガン走りたい方、暑がり、汗かきの方には真夏以外も使える非常にお勧めのジャージです。

PBKでも販売しています。リンク先の画像が3.0のデザインですが、現行の3.0 SLが届きますのでご安心を。