【レビュー】Type-Cを備えて70時間以上稼働するiGPSPORTのサイコン『iGS320』(設定/ナビ編)
iGPSPORTのサイコン『iGS320』のレビューです。廉価な機種でありながら接続端子にUSB Type-Cを備えており、70時間以上のランタイムを誇るという特徴を持っています。
ただしパワー表示には非対応。そのためパワメを使っていない人が対象ですが、サブバイク用やログのバックアップ機、ロードバイクを始めた人の1台目に向いていると思います。今回は設定とナビ編です。
概要編はこちらから。
■設定について
iGS320の設定ですが、機能はシンプルです。その一方でしっかりとiGPSPORTSアプリと連携が可能となっており、スマホアプリから細かな設定が可能です。また設定にはアプリから可能な設定と、本体側で行う設定があります。
■本体から行う設定
以下が本体から行う設定です。初期設定に関するものとなっています。ログを記録していない状態で右ボタン長押しで設定モードに入ります。その後、右ボタンをクリックするたびに設定項目が切り替わります。
- スマホとの連携
- タイムゾーン設定
- センサー類ペアリング
- タイヤ周長設定
- 距離の単位設定(メートル/マイル)
各設定は難しくないと思いますが、センサーの登録(E3)のみマニュアルに書いていない手順がありますので注意が必要です。以下に手順を記します。
まずログを記録していない状態で右ボタンを長押しして、設定モードに入ります。右ボタンを2回クリックするとセンサー登録モードであるE3に変わります。
登録したいセンサー事前に起動しておきましょう(ケイデンスセンサーなら、回転させておく)。モード中に左ボタンをクリックするとサーチが開始され、登録されたセンサーが表示されます。今回は右側のケイデンスセンサーが登録されました。
■スマホから行う設定
以下がiGPSPORTSアプリから行う設定です。主なものを紹介します。
『ロードマップ』からは、アプリにアップされているルートにアクセス可能。ナビもここからスタートさせます。ルートはiGPSPORTSのアカウントと紐づきますから、他のデバイス(iGS630)などとも共有されています。
『センサー』は、本体の設定メニューでペアリングしたセンサー類の設定を行います。
『アラート』は時間、距離、心拍、ケイデンスの各項目でアラートを鳴らす閾値を設定可能。
『自動機能』では、以下の項目が設定可能です。使いそうなものは、オートスタート/ストップあたりでしょうか。自動ラップの機能もあります。
設定画面の下部です。
『音声』からボタンをクリックした時の音のON/OFFが設定出来ます。この音がうるさいので、まずここをOFFにしましょう。
『他の設定』には、ラップ機能を有効にするための設定があります。この『ボタン機能の設定』で『ラップ』を選択すると、左ボタンにラップが割り当てられます。デフォルトは『記録一時停止』となっていますので、ラップを使いたい場合はここで切り替えます。
ラップ機能について
ラップ機能の話が出たついでに、ラップ機能の紹介をします。先ほどのボタン機能の設定で左ボタンにラップ機能の割当が可能です。記録中に左ボタンを押すと、このようにラップが切れます。
速度表示の左側にラップのカウント数が、画面右下にラップ距離が表示されます。ラップ距離が表示されるのはボタンを押した後の数秒間だけなので、ブルべでキュー毎の距離を頼りに走行するような目的には不向きです。その場合は後述のナビ機能を使った方が良いでしょう。
マルチデバイス対応について
該当する人は非常に少ないと思いますが、iOSのiGPSPORTアプリはアプリとペアリング可能なデバイスは1台までとなっています(Androidでは複数台可能らしい)。私は最初にiGS630をペアリングしていましたが、iGS320とペアリングするにはiGS630のペアリングを解除する必要がありました。
中の人に確認したところ、iOSでのマルチデバイス対応は現在開発中とのことでした。日本以外ではAndroidのシェアが高いですから、iOSの優先順位が下がるのは仕方がないところです。
尚、ペアリングを解除しても各種の設定は保存されています。ペアリングのやり直しなんてすぐに終わる作業ですが、複数台の登録は可能にしておいてくれ、とは思いますよね。iGPSPORTSからはあれだけの機種が発売されていながら、複数台の使用を想定していなかったということですから。
■ナビ機能について
最後にナビ機能です。iGS320にアプリからルートを転送するとナビが可能になります。と言ってもこの液晶画面で出来ることは限られていますので、簡易的なものです。
ルートを転送して、アプリ側でコース横のトグルスイッチを『ON』にするとナビ開始です。次の曲がり角までの残り距離と左右のどちらに曲がるかが表示されます。要するにキューシートですね。
この残距離ですが、常時4つの衛星を補足しているだけあって割と当てになります。
しかしあくまでも右左折の矢印が出るだけなので、要所ではアプリでのマップと併用していくことになるでしょう。例えば左方向に2本の道が出ている5差路などがあると、どちらに進んで良いのか判断がつきません。
以上、今回は各種設定とナビ機能の紹介でした。次回は使用レビューです。
ラップ計測機能の事で教えてください。
左ボタンにラップを設定すると、押した時に数秒間ラップ距離が画面右下に表示されるとのことですが、写真でラップ距離161mの左側に表示されている30sはラップ時間でしょうか?
ライド途中の登坂区間のラップタイムを測ることができるのか気になっております。
honさん
はい、左下の数値はラップタイムです。例えばラップ1⇒ラップ2の時間が(左ボタンを押した後の5秒程度)表示されるということです。