【MAVIC】ディスクブレーキ用ホイールのまとめ。2023年版

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MAVICのディスクロード用ホイール2023年度版のまとめです。2019年から更新しています。

一時期は迷走していたMAVIC。ラインナップを増やし過ぎたせいか経営が悪化し身売りされるなどしていましたが、2023年は大きな製品発表もなく、すっかり落ち着いた印象です。

■サマリー

最初に、MAVICのロード用ホイールのディスクブレーキモデル/リムブレーキモデルの変遷を簡単にまとめます。

  • 2019年:全部で33商品。ディスクブレーキ用が12、リムブレーキ用が21(TDFエディション含む)※TDF:ツールドフランス
  • 2020年:全部で41商品。ディスクブレーキ用が18、リムブレーキ用が23。ディスクブレーキ用が6つ増えていますが、うち5つはTDFエディション。ディスクブレーキにもTDFエディションが用意されるようになり、市民権を得たと言えます。一方、品数を増やしすぎたためか、経営が悪化して身売り、アメアスポーツの傘下から外れます。
  • 2021年:全部で16商品と大幅に減り、経営悪化の影響を如実に感じます。ディスク用が9、リムブレーキ用が7。ディスクとリムの比率が逆転。
  • 2022年:新製品が増えて、全部で18商品。増えたのはディスクブレーキ用で、ディスクブレーキ用が12、リムブレーキ用が6。その他にグラベル用ホイールが5つあります。増えるのはディスクブレーキ用のみ。
  • 2023年:全部で17商品になりました。コスミックアルティメットの『USTではない』モデルがひっそりと無くなりました。

2019年からの推移をみると業界全体でディスクブレーキが主流になった他、MAVICに関しては相変わらずチューブレスを前提としたUSTモデルの推進がみてとれます。MAVICはチューブレス対応タイヤやシーラントまで販売していますからね。

■ラインナップ

それではディスクブレーキ用ホイールのラインナップを見ていきます。MAVICは2019年にアメアスポーツ傘下から外れた後、従来のラインナップを大幅に整理しました。変わったのは以下の点。

  • 『エアロ』などの目的別ラインナップから、『ハイ』『ミドル』『ロー』のリムハイト別のラインナップに変更。
  • カーボンリムを『コスミック』、アルミリムを『キシリウム』という名称に統一。
  • グレードはSLRとSLの2本立て。

それでは見ていきましょう。

ハイプロファイル

名称リム高内寸外寸重量価格(税込)
COSMIC SLR65 DISC6519261,540297,000
COSMIC SL65 DISC6419261,750198,000

※2022年7月に価格改定が行われ、SLR65:250,000円⇒297,000円、SL65:176,000円⇒198,000円となりました。

コスミックSLRは、リムハイト65mmで1,540gと大幅な軽量化を果たしました(コスミックCLR65のリムハイトについて、マヴィックのwebサイトには64mmと65mmの記載が混在しておりマヴィック自身も分かっていないらしい)。プレスリリースには1,650gとあるのですが、MAVICの公式サイトに1,540gと書いてありますから1,540gが正しいのでしょう。軽すぎる気もしますけど…。
※MAVICジャパンのwebサイトに掲載されているPDFカタログには、SLR65の重量は1,570gと記載されています

軽い理由は、従来アルミリムで使われていたFOREテクノロジーをカーボンリム(SLRのみ)にも使ってきた事。アルミのニップルをニップルホールに埋め込んでリムと一体成型し、外周部の穴も無くしています。これによりリムテープ(約30g)も不要になりました。

またスポークもアルミからスチールに変更。SLRはスポークが楕円形状になっています。イソパルス組もやめて、2クロスになりました。これでSLRシリーズの価格は297,000円ですから、かなり競争力のあるスペックになりました。

ミディアムプロファイル

次はミドルハイトのホイールです。従来はこちらがコスミックという名称でしたね。

名称リム高内寸外寸重量価格(税込)
COSMIC ULTIMATE 45 DISC4519271,255572,000
COSMIC SLR45 DISC4519261,440297,000
COSMIC SL45 DISC4519261,575198,000

※2022年7月に価格改定が行われ、SLR45:275,000⇒297,000円、SL45:176,000⇒198,000円となりました。

COSMIC ULTIMATE 45が恐ろしく軽いです。価格もアルティメットですが。

当初はチューブラーリムのみ(ディスクブレーキで)でしたが、2021年9月にチューブレスリムもリリースされました。チューブレスリムなのに、リムのカーボン積層を変更してチューブラーリムよりもハイトが5mm高いにも関わらず15g軽いという矛盾した性能です。しかしチューブラーリムはいつの間にかカタログから姿を消してしまいました。

アルティメットシリーズは、スポークも1本のカーボンスポークがハブを経由して反対側までつながっている(スポーク数は20本だが、厳密には10本しかない)など、非常に手の込んだ造りになっています。

コスミックSLR45は、非常に使い勝手の良いスペックと価格になっていますね。SL45だと私の持っていたENVE45と同じようなミドルグレードのスペックです。

MAVICは従来からカタログ上のスペックをあまり重視していない印象で、走りが良くなれば重量的に不利な構造を採用したりします。それでいてこのスペックを維持していますので、今はまだ買いだと思います。

ロープロファイル

ロープロファイルです。以前はエンデュランスというカテゴリ名称でした。ようやくアルミリムのキシリウムが出てきます。以前は人気だったキシリウムですが、今やディスク用としては3つのみに。

名称リム高内寸外寸重量価格(税込)
COSMIC SLR32 DISC3221281,390297,000
COSMIC SL32 DISC3221281,499198,000
KSYRIUM SL DISC22191,575121,000
KSYRIUM S DISC22191,67093,500
KSYRIUM 30 DISC30191,77671,500
AKSIUM DISC21171,90560,500

※2022年7月に価格改定が行われ、SLR32:275,000円⇒297,000円、SL32:176,000円⇒198,000円、KSYRIUM SL:99,000円⇒110,000円、KSYRIUM S:66,000円⇒82,500円、KSYRIUM 30:55,000円⇒60,500円となりました。
※2023年7月に価格改定が行われ、KSYRIUM SL:110,000円⇒121,000円、KSYRIUM S:82,500円⇒93,500円、KSYRIUM 30:60,500円⇒71,500円、AKSIUM:49,500円⇒60,500円となりました。

キシリウムはアルミモデルの名称に格下げされて、今や3アイテムを残すのみ。2021年9月あたりにいつの間にか『キシリウム30ディスク』というエントリーグレードの製品が追加されていました。重量は1,790g。アルミリムはハイトを上げると、リニアに重量が増えますね。

ディスクブレーキの普及と相まってカーボンリムも普通になってきたため、キシリウムも影が薄くなってしまいました。『キシリウムカーボン』は矛盾した過去の存在になってしまいましたね。

オールロード

ディスクブレーキが一般的になり、舗装路(ターマック)を走るロードバイクと、グラベルバイクの垣根が曖昧になってきました。ENVEでもAR(オールロード)の型番のホイールを掲載していますので、マヴィックでも掲載することにします。全部で4モデル。

名称リム高内寸外寸重量価格(税込)
ALLROAD SL22251,655121,000
ALLROAD SL ROAD+(650B)22251,555121,000
ALLROAD DISC22231,89060,500
ALLROAD(650B)DISC251,84060,500

※2023年7月に価格改定が行われ、ALLROAD SL:110,000円⇒121,000円、ALLROAD SL ROAD+:110,000円⇒121,000円、ALLROAD:49,500円⇒60,500円、ALLROAD(650B):49,500円⇒60,500円となりました。

今後もターマック専用のピュアロードとグラベルロードの両方を持つ人は今後も増えそうな印象ですね。私もそうしたい。ちなみに上記のホイールですが、ALLROAD以外は全てフックレスリムになっています。

ということで、リニューアルされたMAVICのラインナップについてまとめてみました。ラインナップが整理されて、分かりやすいく買いやすい価格で競争力があると思います。

昨年の記事はこちらから。

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管理人は40代のロードバイク乗り。20年前にCannondaleのCAAD3を買って以来、Cannoncdaleばかり乗り継いでいます。 昔はメッセンジャーやレース、今はロングライドとブルベ中心。ブルべの主担当もやります。
年間走行距離は約10,000km。身長170cm、体重57kg。
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