【レビュー】どれを買うべき?カステリの最新グローブ3種を徹底比較!
今回はカステリの2025モデルのグローブ3種類の比較レビューです。
カステリには指切りグローブだけで9つものモデルがありますが、軽量タイプ/バランスタイプ/クッション重視タイプのグローブから代表的なモデルを紹介するほか、実際のライドを通じてそれぞれの特徴を比較します。

■入手経緯
今回は性格が異なる3つのグローブを比較・紹介する記事ですが、製品は全てカステリジャパンさんからの提供です。
そのような経緯ですが、メリットはもちろんのことネガティブ面も併せて紹介していきます。
それぞれのグローブの特徴と適切なライドシーンを紹介して、ベストな買い物をしてもらうことが本記事の目的です。
■製品概要
まずは各製品の概要から紹介します。主要なスペックは以下の通り。
SUPERLEGGERA SUMMER GLOVE | ESPRESSO GLOVE | ARENBERG GEL 2 GLOVE | |
価格(税込) | 6,490円 | 6,490円 | 6,820円 |
公称重量(g) | 58g | 63g | 87g |
実測重量(g) | 21g | 22g | 44g |
対応温度帯 | 22~40度 | 10~38度 | 15~30度 |
サイズ展開 | XS~3XL | XS~XXL | XS~XXL |
カラー展開 | 3色 | 10色 | 4色 |
パッドの有無 | なし | あり | あり |
このように並べてみると、同じように見えて違いがあることが良く分かります。価格はいずれも6,000円台。公称と実測の重量に差がありますが、今回の実測重量は全てMサイズです。
各製品の特長をまとめると、こんな感じです。
- SUPERLEGGERA SUMMER GLOVE:パッド無し。操作感と軽量さを追求した夏用グローブ。ヒルクライムにも。
- ESPRESSO GLOVE:バランスタイプでどんな場面でも使える。カラー展開が豊富。
- ARENBERG GEL2 GLOVE:パッドが極厚でグラベルやロングライドに。着脱しやすい。
■レビュー
それでは各製品の紹介です。
今回は動画も作成しました。各製品の質感なども分かりますので、良かったらどうぞ。完全字幕付きです。
SUPERLEGGERA SUMMER GLOVE
まずは『SUPERLEGGERA SUMMER GLOVE』です。
- 薄くて軽い、明らかに涼しい
- ダイレクト感に優れる
- 軽いグローブを求める人
- 真夏用グローブが欲しい人
- ダイレクトなハンドルの操作感を求める人
今更言うまでもないですが、カステリはイタリアのブランドです。商品名は基本的にイタリア語で、『SUPERLEGGERA』を英訳すると『SUPERLIGHT』。日本語にすると『超軽いグローブ』というところでしょうか。意外とストレートな商品名です。

性能は商品名の通り軽量さを重視しています。そもそも『SUPERLEGGERA』は、真夏向けの超軽量ビブショーツとして以前から販売されていました(私も愛用しています)。

製品紹介
そのグローブ版がリリースされたのですが、ビブショーツと同じく軽量さを重視。実測重量はたったの21g(Mサイズ)。

軽いということはそれだけ生地が薄いということで、通気性と速乾性も非常に高いです。
最大の特徴はパッドが無いこと。潔い造りです。

実走レビュー
それでは実走レビューです。
今回はMサイズを着用(3アイテムともMサイズ)。ジャストフィットです。

軽量性を追求した製品だけあり、ご覧のとおりベルクロのクロージャーはありません。そのため着脱しづらいですが構造は非常にシンプルです。
手のひら側もこのとおり。パッドは皆無の構造で非常に潔いですが、端にあるカステリのロゴが地味にグリップ力が高く、快適性の向上に一役買っています。

グローブにパッドが無い…など信じられないという方も少なくは無いと思いますが、実はグローブやバーテープにクッション性を求めない人は一定数います。実は私もその一人。
クッション性よりも『ダイレクト感があるかどうか』の方が重要なので、パッドは不要なのです。バーテープも昔ながらの薄いコルクのタイプが好みです。ハンドルやブレーキの操作が楽ですし、ロードインフォメーションもしっかり感じられます。何より軽量です。600kmのブルべでも特に困ったことはありません。
その点においてこのグローブは何より優れています。
またパッドもありませんので、通気性と速乾性が高く、まさしく真夏に適しているグローブです。非常に涼しくて快適です。
『SUPERLEGGERA SUMMER GLOVE』は、クッション性よりもダイレクトな操作感やハンドルからのフィードバック、軽量さや速乾性を重視する人向けのグローブといえます。パッドが必要な人は買ってはいけません。
個人的にはヒルクライムにも適していると思います。距離も短いですし、低速ですから衝撃吸収が必要な場面も少なく、パッドが無くても問題ないですからね。
ESPRESSO GLOVE
次に『ESPRESSO GLOVE』です。

- 非常に高いフィット感
- ESPRESSOシリーズでカラーコーディネートが可能
- 幅広い場面で使えるグローブ
- 快適な着用感を求める人

製品紹介
パッドも備えながら、ESPRESSOシリーズのコンセプト通り非常にフィット感が高いことが特徴です。ジャージとビブショーツで体感したあの快適さを、グローブでも体感できます。ちなみに『CASTELLI』ロゴは反射素材です。

ジャージとビブショーツはそれぞれ10色以上のカラー展開がありますが、グローブも10色の展開があり(2025年5月現在)、上から下まで統一したり、ジャージだけ色を外したりという遊びが出来ることも特徴です。

グローブの甲側の生地とジャージは同じ生地を使用しており、全く同じフィット感と色合いを実現しています。
ちなみに画像のジャージを提供いただいたのは昨年ですが、カステリジャパンさんはそれをしっかり覚えてくれており、今回も同じ『DEEP BORDEAUX』を送ってくれるという粋なことをしてくれました。ありがとうございます。1年越しで伏線回収ですね。
実測重量は22g(Mサイズ)。かなり軽量に仕上がっています。ちなみにUPFは30+で、高い紫外線防止効果があります。

実走レビュー
それでは実走レビューです。今回はMサイズを着用しました。

手の甲側は『ESPRESSO JERSEY』と同じ生地を使っているだけあり、しなやかで非常にフィット感が高い。
パッドは標準的な仕様。薄いですが4か所に配置されており、シリコンがプリントされているのでグリップ力も高いです。

手のひら側の生地もしなやかで、ハンドルの操作感も高い。手の甲の生地はジャージと同じ生地ですからフィット感が高く、着脱もしやすい。
先ほどのSUPERLEGGERAは全ての生地が薄いですが、ESPRESSOの手のひら側は操作感を損なわない程度の厚さがありクッション性を両立。一方、手の甲側は非常に通気性が高く快適です。
このあたりの機能の匙加減が、さすがカステリという印象です。どんな場面でもそつなく対応してくれるグローブだと思います。迷ったらこれを買っておけばOK!というやつですね。
ARENBERG GEL2 GLOVE
最後は『ARENBERG GEL2 GLOVE』です。

- 厚めのパッドで振動や衝撃をしっかり吸収する
- シリコングリップで確実なハンドルコントロール
- グラベルやロングライドでの快適性、耐久性を重視する人
- 着脱のしやすさを求める人

製品紹介
『ARENBERG GEL2 GLOVE』の紹介をするには、まず製品名の説明をする必要があります。
『ARENBERG』というのは、毎年4月に開催されるクラシックレース『パリ~ルーベ』に登場する石畳(パヴェ)の名称です。パリ~ルーベにはパヴェが約30か所、距離にして50km程度登場し、その過酷さで有名ですが、その中でも特に悪名高い区間がこの『ARENBERG』です。
これらのパヴェ攻略ため、過去にはロード用フロントサスがRockShoxから提供されていた時期もありました。それほどにパヴェは衝撃が激しいのですが、そのARANBERGにも耐えられるように…とデザインされたのがこのグローブ。
ということで、最大の特徴はこのパッドとシリコングリップ。

しっかりした厚さと面積が確保されており、荒れた路面でも衝撃を吸収しハンドルをグリップします。
手首中央には『CDS』と書かれたパッドが内蔵されています。『ESPRESSO GLOVE』にも備わっていましたが、本製品の方が大きくなっています。
※CDS:CASTELLI DAMPING SYSTEMの略。手の神経が通る部分を重点的に保護する目的で、この位置にパッドが配されています
手首にはクロージャーが備わっており着脱が簡単なほか、親指部分はスウェード生地になっており、汗や泥を拭けるようになっているという親切設計。

実測重量は44g(Mサイズ)。これまでの2製品と比較すると重量がありますが、これが標準的な重量だと思います。

実走レビュー
実走レビューです。
ベルクロのクロージャーのおかげで、着脱は今回の3製品の中で最も楽。

マシマシのパッドは見ただけで安心感がありますね。手首にタブが伸びていますが、装着時にここをグイっと引っ張ることで楽に着用できます。

走り出すと、衝撃や振動の何割かは明らかに削減されていることが分かります。ただしハンドルが握りづらいとか、操作感がもっさりするとか、ネガティブな感覚は一切ありません。
恐らくシリコングリップのおかげなのでしょう。グローブとしての基本的な性能はしっかりと確保しつつ、可能な限り衝撃吸収性を上げたという印象です。カステリらしいレーシーさは損なわれていません。
真夏でもスウェード部分のおかげで汗が拭けて快適なのですが、生地が厚いので汗で濡れると中々乾かないというデメリットもあります。
衝撃吸収性の高さは一番なので、長距離やグラベルを走る方は1つ持っておくことをお勧めします。
実は私、このグローブをハードユースしていた時期がありました。
理由は長距離のブルべを走るにあたり、衝撃吸収性に優れるグローブが欲しかったから…ですが、日常のちょい乗りでも使っていたのは、前述のベルクロクロージャーがあり着脱が簡単なことと、親指のスウェードで汗が拭けるからです。
生地も厚いので耐久性も高く、毎日使って毎日洗濯していました。ちなみに洗濯の際はベルクロクロージャーはしっかり閉じて、ネットに入れて洗いましょう。ベルクロクロージャーが開いたままだと、他の服に被害を及ぼします(経験者は語る…)。
■まとめ
今回はカステリの2025モデルグローブの3製品の比較レビューでした。どの製品も特長がありますので、用途や目的によって最適な製品を選んでもらえればと思います。

各製品のカステリ直販サイトへのリンクはこちらです。どの製品も特長があって選ぶのが悩ましいですが、オススメは3つ全部買うことです。



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