【レビュー】絶妙に調整された超快適秋用ジャージ カステリ『PURO 4 JERSEY』
カステリの2025年秋冬モデル新製品『PURO 4 JERSEY』のレビューです。

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■総合評価
- 保温性と通気性を両立する横リブの入った生地
- 前後に入った反射素材
- 高強度でも暑くならないジャージとして
- 朝や夕暮れ時に走る人
2025年秋冬の新製品です。PURO3 JERSEYから進化して4世代目となりました。夕暮れ時に安心な反射素材も配置して、使いやすい長袖ジャージとなっています。今回は、対応温度帯が同じである、昨年シーズンの新製品『ESPRESSO THERMAL JERSEY』との比較をしながら紹介していきます。

■入手経緯
通常は『購入動機』となるこのパートですが、今回はカステリ社のご厚意によりこちらのジャージを提供いただきました。いつもありがとうございます。そのため『入手経緯』としています。
■製品概要
製品スペック
- 価格:21,450円(税込)
- カラー展開:3色(2025年10月現在)
- サイズ展開:XS、S、M、L、XL、XXL、3XL
- 対応温度帯:12~18度
- フィット:タイトフィット
- 公称重量:285g(恐らくLサイズの場合)
- 実測重量:234g(Sサイズ)
しっかりとした造りの長袖ジャージです。ベースレイヤーや薄手のベストとの組み合わせ次第で、10度前後まで対応可能と思います。
『ESPRESSO THERMAL JERSEY』もスペックはほぼ同じです。ESPRESSOシリーズらしく、カラー展開が7色あることが特徴です。
製品ポジショニング
同様の対応温度帯を持つ主要製品との比較です。
名称 | 断熱 | 防水 | 防風 | 通気 | 軽量 | 温度帯 | 重量 | 価格 |
PURO 4 JERSEY | 3 | 1 | 1 | 5 | 4 | 12-18 | 285 | 21,450 |
ESPRESSO THERAL JERSEY | 3 | 1 | 2 | 3 | 4 | 12-18 | 328 | 22,550 |
TUTTO NANO RoS JERSEY | 3 | 3 | 3 | 3 | 3 | 12-17 | 143 | 19,250 |
ENTRATA THERMAL JERSEY | 3 | 1 | 2 | 3 | 4 | 12-18 | 260 | 15,950 |
PURO4はリブの入った構造のため、通気性が高い代わりに防風性が低くなっています。スコアには表現されませんが、反射素材が前後に入っている点もポイントです。後ほど詳しく紹介します。
ESPRESSO THERMALはリブが無いため防風性が若干高く、通気性は低いという性格です。後述しますが、この2着の実測重量はほぼ同じでした。着心地と用途で選ぶと良いと思います。
TUTTO NANOは、生地が撥水性のあるNANO FLEX 3Gで出来ています。そのため防水、防風スコアが3。
ENTRATA THERMALは、性格としてはESPRESSO THERMALと同一。シンプルな裏起毛ジャージで、その分価格は安価になっているという違いがあります。
細部の紹介
全景です。両肩の反射素材が目立ちます。今回のカラーは『DARK GRAY』ですが、反射素材があれば視認性が格段に高まります。

襟は風を防ぐに十分な高さを確保。ジッパープルも大型のものを装備して、フルフィンガーグローブでも上下しやすくなっています。

一番の特徴が、横に入ったリブ構造です。機能的にも意味があるほか、見た目のアクセントにもなっています。

首元にはフラップを装備。ジッパーを開けた時に、一気に冷気が流れてくるのを低減する効果があります。内側は裏起毛で、高い保温性を発揮します。

裾には控えめのシリコングリップを備えています。本製品はこの横リブ構造によって型崩れしづらいため、シリコングリップが無くともずり上りが少なくなっています。

こちらは『ESPRESSO THERMAL JERSEY』のシリコングリップ。かなりしっかりしたものが備わっています。この違いですが、ESPRESSOシリーズはフィット感を重要視しており生地の柔軟性が高いため、シルエットを出すにはシリコングリップで補う必要があるためと思われます。

シリコングリップを大型にすると重量もコストも増えるでしょうから、この辺りを細かく見極めて仕様を変えてくるのは流石と言えます。
背面とバックポケットです。『ESPRESSO THERMAL JERSEY』にあったセキュリティポケットは廃されていますが、大きな反射素材を配置。個人的には、セキュリティポケットはあまり使用機会が無いので反射素材の方がありがたいですね。

生地
ポリエステル92%、ポリウレタン8%という比率です。ポリウレタンは伸縮性を高めるために使われますが、8%はやや低めの比率で、着心地がしっかり目なのと一致します。残りはポリエステルですが、速乾性と型崩れのしづらさで用いられることが多く、このジャージの特徴通りです。

ちなみに『ESPRESSO THERMAL JAERSEY』ではナイロン52%、ポリエステル32%、ポリウレタン16%という混紡比率でした。ナイロンはポリエステルよりも柔軟性に優れるので、『ESPRESSOらしいしなやかさ』を出すための配合になっています。
実測重量
実測重量はSサイズで234gでした。

ちなみに『ESPRESSO THERMAL JERSEY』は同じくSサイズで228g。ほぼ同じですね。

■実走レビュー
サイズ感
サイズ感です。私の身長は170cm、体重は58kgです。今回はSサイズを提供いただきました。他のジャージやジャケットもSサイズで特に問題ありませんが、本製品もSでジャストフィットです。ちなみにXSでもいけないことはない…と思いますが、Mサイズは明らかにオーバーサイズでしょう。


実走レビュー
さて曇り空の土曜日。いつもの荒川CRに走りに出ます。早朝の小雨で路面はうっすらと濡れており肌寒いですが、気温は16度と、このジャージには最適な気温です。
今回は正面から撮影しましたが、両肩の反射素材も良く見えています。

走り出してまず感じたのは、『ESPRESSO THERMAL JERSEY』との違い。ESPRESSOは『しなやか、高いフィット感』が特徴ですが、PURO4はやや『しっかり目』の着用感(※あくまでもESPRESSOと比較して、の話です)。
これはこの横に入ったリブの影響があると思います。横に伸ばすと、リブが入っていること、その間は生地が薄くなっていることが良く分かります。

しばらく35km/hほどで走っていると、時間の経過と共に気温も上がってきます。しかし想定しているよりも汗をかきません。
『こいつ…通気するぞ!』
この状況になって気付いたのですが、生地の薄くなっている部分から風が通るので適度にクールダウンしてくれるじゃありませんか。
先ほどのスコアリングでは防風:1、通気:5になっていましたが、まさしくその通り。強度を上げても快適です。なるほど、こういう機能の持たせ方もあるんですね…。適度に通気するように、生地の厚さやリブの間隔を調節するのは開発工数がかかったことと想定します。絶妙な通気性です。
一方で、リブによって微妙な空間が内側に作られますので、通気性がある割に暖かいという相反する性能を実現しています。これは快適ですよ!
続いてバックポケットの反射素材の位置を確認すべく、後ろから。高い位置に大きな反射素材が左右に配されています。後方および左右からも視認できる位置になっています。

日が昇ると対応温度帯を超えた気温になりましたが、その中で強度を上げても暑くなりすぎることは無く、比較的快適に練習を終えることができました。
■まとめ
デザインのアクセントにもなっている横リブにより、通気性と保温性の高さを両立させている高機能な裏起毛長袖ジャージです。
同じ対応温度帯の『ESPRESSO THERMAL JERSEY』は着ていることを忘れるほどのしなやかな着心地が特徴ですが、こちらは横リブ部分が空気を保持することで保温性を高めていることが特徴。
しかも単に暖かいだけではなく、リブの間から絶妙に通気させることで高強度でも快適さを保ちますので、汗冷えしづらいジャージと言えるでしょう。
また反射素材を前後に配置しているほか、鮮やかなイエロー系のカラー(ELECTRIC LIME)もラインナップされており、朝や夕暮れ時、夜間の視認性にも配慮されています。
できれば『ESPRESSO THERMAL JERSEY』と本製品の2着購入して、ライドの内容や気分によって使い分けると最高ですね。

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