ブルベレポート2020

【ブルべ】BRM920神奈川600興津 完走しました②

morou2

その1はこちらから。

■PC2まで その2

さて東栄町のファミマを出立し、新野峠を目指します。ファミマから新野峠のピークまでは約27kmもあります。興津600ベテランガイドのトリさんに『新野峠ってキツいんですかね?』と聞くと、『オレ的にはこのファミマを出た時点から新野峠が始まってますよ!』との返答。要するに27kmずっとキツいのだな…と覚悟を決めて走り出します。

個人的にはこのファミマに17時にいる時点で仮眠ポイントの伊那に計画通りの23:30に辿り着けるかどうかはかなり怪しいのでありますが、pekoさんは『22時に着けるから頑張りましょう!』的に励ましてくれます。嬉しい…。

しかしpekoさんの登りの強さを目の当たりにしているおっさん二人としてはそんなことはあり得るはずもなく、『pekoさんは僕らを切って一人で行けば22時に着けるから!(=一緒に行くのは無理)』と『おぬし一人でも生き延びろ』的な発言をして各自で新野峠に挑むことに。

ここまで(247km)3人で一緒に走ってきましたが、遂に走力の差によりお別れの時がやってきました。走り出した途端に、アウターしか使わないpekoさんには一瞬で置いていかれてそれぞれのペースで登ります。

ちなみにトリさんからは『27km全部が新野峠』と聞いていました。しかし実際に『ここからが峠だな』と認識出来たのはクライムプロの通りちょうど半分の13.5km地点(先ほどのファミマ起点)から。

実際のクライムプロの画面はこちら。まさしく残り13.5kmの地点でクライムプロが開始。この機能、意外と良く出来ている。これまでの13.5kmは長い下りがあったりして比較的に楽だったんですよね。実際に走った感想としては、後半キツくなる峠のパターンでした。

画像の通り、クライムプロの画面は綺麗な右肩上がりのグラフを示していますが、画面を見ると黄色が大部分なのです。ちなみに↑の画像に映っている範囲は前半部分だけなので、隠れている後半部分があります。この前半部分は黄色ばかりなので、後半の7kmで一気に標高を上げていくパターンの峠ということです。

実際に後半は10%弱の斜度が連続して『まだか…まだか…』と思いながら登っていくと、ようやくピークに到着。ここが228km地点、時刻は19:09です。ファミマを出てから2時間近くかかり、やっとのことで到着。長野県に突入です。

さすがに標高1,000mを越えているので寒いです。立っているだけなら我慢は出来ますが、ここからPC2のある飯田の街に向かってダウンヒルです。さすがに半袖ジャージでは耐えられないので、シェイクドライを羽織って下ります。

ちなみに新野峠からPC2までも43kmもありますので、途中で休憩せざるを得ませんでした。位置情報が残っていないので、どこだか分からないファミマで補給です。撮影時刻は20:13となっています。この辺りまで下ってくると普通にアップダウンが続く長野県の盆地らしい地形になっており、地味にキツいです。

更に1時間かけて、ようやく271km地点のPC2に到着です。実に190kmぶりのPCです。時刻は21:33。休憩していると、久々に他のランドヌールと会えました(そもそもこの日の出走自体が13人くらいなのですが)。

■PC3まで

次は松川村にあるPC3を目指すことになりますが、その前に伊那のルートインでの仮眠が待っています。伊那までの道のりは45km。計画上の到着時刻は23:30ですが、PC2を出たのが21:50くらいなので既に無理。日付が変わる前に到着したいところ…。

いくつものアップダウンを乗り越えて、ようやく伊那の街に到着したのがまさに0時前。手前のコンビニで回復用のチーズと、翌朝?の朝食用の味噌汁、おにぎりを買ってルートインコート伊那にチェックインです。ほぼ0時くらい。

ここからジャージの洗濯、風呂、スマホやらの充電をこなして1時過ぎに就寝。出発予定が3:30なので、起床は3時です。ルートインは大浴場があるので、ルートインを使えるコースの場合はなるべく使うようにしています。やはりユニットバスでのシャワーよりは、大浴場で脚を伸ばして湯船に浸かる方が疲労が確実に回復しますね。何より『大浴場に入れる』というモチベーションにもなります。自転車の部屋への持ち込みもOKなことが多いです。

翌朝?地味に10分ほどディレイして、リスタートは3:40。

目指すPC3は75km先ですが、まずは25km先にある善知鳥峠を越すことが当面の目標です。4時間半ありますので何とかなると思いますが、とにかく8時までにはPC3に到着しないとアウトです。

伊那を離れた後も、同じようなアップダウンが続きます。しかし睡眠の後は脚が回復しているので、ヘロヘロだった伊那までの道中と異なりパワーが出ます。これほどに登りと下りしか無いのであれば、早めに寝て回復した方が効率が良いですね。次回参加することがあれば、伊那よりも手前の飯田か駒ケ根あたりで宿を取ろうと思います。

周囲も暗いので、ここまでの記憶もあまり無いのですが、とにかく善知鳥峠に到着です。342km地点、時刻は5:10。善知鳥峠は中央分水嶺の峠の1つ。観光したかったのですが、夜明け直前のためとても観光するような状況ではありません…。

峠を後にして、塩尻の街に向かいます。久々の大きな街である塩尻を抜けると、安曇野市。その先にPC3の松川村があります。

行く手にそびえる北アルプスの山々。

途中、道を間違えたりしながらどうにかPC3に到着です。392km地点、7:25。私が到着してから5分もすると、トリさんもやってきました。新野峠ふもとのファミマぶりの再会です。ここからはベテランガイドに先導してもらえそうです、会いたかったよ!(笑)

明るくなったので食欲も出てきました。今回は汗をかいた分の塩分も補給しているので万全ですが、股におできが出来て痛い…。

■PC4まで

ここからは興津600ベテランガイドのトリさんを先導に進みます。トリさんによると『PC3さえ過ぎてしまえば、下り基調で楽勝ですよ!!!』と言うので素直に信じます。

ちなみに次の目的地である諏訪湖畔のPC4は、約60km先。その前に47km先にある塩尻峠を越える必要があります。

PC3を出ると、すぐに高瀬川沿いの堤防の上を走る道がルートとなります。堤防の上なので信号も無く非常に走りやすい。そして川沿いなので、かすかな下り勾配となっておりまさにボーナスタイム。トリさんが『だから言ったじゃないですか!(ドヤァ)』的なことを言うので、この道が20~30kmは続くと思っていました。

photo by トリさん

しかし実際には5kmほどでこのおいしい区間は終わってしまい『話が違いますよ…』と逆にストレスを募らせる結果となったのでした。予習していたら分かることではあったかもしれませんが、さすがにこんな細かい事までは分かりません。

ほどなく松本の市街地に入ったあたりで、睡魔に襲われるようになってきたためコンビニ休憩。松本を離れるといよいよ塩尻峠です。ここは国道なので勾配がキツい訳ではないのですが、R20という主要な国道のため交通量が半端じゃない。しかも長い。この日は曇りで良かったです。このような登坂車線のある大きな峠は日影が無いですからね。

photo by トリさん

塩尻峠は何とかクリア。すぐにトリさんも登ってきて、一緒に諏訪の街へ下ります。

無事にPC4に到着です。452km地点、時刻は11:20。

■PC5まで

お互いしっかりと食事をして、次のPC5を目指します。諏訪湖は良いところですね。

鰍沢にあるPC5までは74km。その手前に富士見峠がありますが、ここは北側からアプローチする分には峠ではないので楽です。富士見峠を越えると韮崎まで一気にダウンヒルなので、かなり時間を稼げるはずです。

サントリー白州蒸留所。縁があって何度も見学に行きました。

非常に走りやすい道。

photo by トリさん

途中でR20を逸れ、県道12号へ。こちらも交通量が少なく、非常に良い道でした。ようやく顔を出してくれた富士山。またこの辺りから、興津400の参加者とスライドするようになってきました。

そして鰍沢のPC5に到着。526km地点、時刻は15:25です。ようやく残り75kmになりました、ここまでくればゴールが見えてきます。

■ゴールまで

ここまで来るとゴールの事を考え始めます。具体的に何を検討するのかと言うと飲み会です。既にAJ神奈川のメンバーが駿河健康ランドに到着しているとのことで、のんびりしていると飲む機会を失ってしまいそうです。『19時までには帰りたいね~、片付けて風呂入って20時だし』と既に完走したつもりでいます。

ちなみに、この時既にベイさんも新幹線に乗車して駿河健康ランドに飲み会のために向かっているのでした。

ここからは身延線沿いに静岡まで戻ります。一応下り基調ではあるのですが、のこぎりの歯の様なアップダウンが連続して全く休めません。これは波高島駅付近からの眺め。

ベテランガイドのトリさんいわく、『ここからは下った勢いで登れば楽勝ですよ!』だそうで、楽が出来ることを期待していました。ところが下りの勢いで上れる登りは数か所しかなく、大半は下りと登りの間に平地があったりして、結局自分の足で登ることになるのでした。

股に出来たおでき(毛穴に菌が入って炎症を起こしている)のせいでベストなポジションでサドルに座れず非常に辛い。半分を過ぎたあたりにある井出駅で身延線と遭遇。このあたりまで来るとこのアップダウンにも慣れてきました。…が、まだまだ先は長い。

徐々に標高が下がるとともに交通量も増えてきます。じきに周囲も暗くなり、2度目のライト点灯です。蒲原の市街地に出るとようやく『戻ってきたな~』と感じます。

19時に間に合うべく飛ばすトリさんに付いていき、駿河健康ランドの前を通過。そこから1kmほどでゴール地点のコンビニに戻ってきました。レシートの時刻は18:53。36h53mで無事に完走です。トリさん、ありがとうございました。

ゴールでのおしゃべりもそこそこに、本来の目的である打ち上げのために駿河健康ランドに急ぎます。出迎えてくれた神奈川のメンバーに挨拶をして、2度目のチェックイン。預けていた荷物を受け取り、部屋へ向かいジャージの洗濯。風呂に入り疲れを癒します。

その後はベイさんとも落ち合って、焼き肉屋で乾杯!600km走った後のビールがうまい!

無事にトリさんと揃って祝杯をあげることが出来て良かったです。興津600は変化に富んで楽しいコースでした。定番と言われるのも分かります。機会を作ってまた走りたいですね。

2020年シーズンは、これで200と600を完走しています。SRを取得する場合、残るは300と400。300は自分の主担当である大洗・銚子があるので余程のことが無ければ大丈夫でしょう。400については金精峠400をDNFしてしまったのが痛い。そもそも今年は日程的に非常に厳しいですね。10月末に開催の鬼怒川600を考えていますが、大洗・銚子の認定事務作業などを考えると果たして走っている暇があるのか?というのが不安ではありますが、頑張りたいと思います。

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当サイトは自転車関連のパーツレビュー、ブルべの走行記録を中心としたブログです。
管理人は40代のロードバイク乗り。20年前にCannondaleのCAAD3を買って以来、Cannoncdaleばかり乗り継いでいます。 昔はメッセンジャーやレース、今はロングライドとブルベ中心。2022年エベレスティング達成、2023年PBP認定、2024年キャノボ達成。ブルべの主担当もやります。
年間走行距離は約10,000km。身長170cm、体重57kg。

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