【レビュー】薄さは正義。カステリの夏用最涼ジャージが進化してエアロに。『CLIMBER’S A/C JERSEY』
カステリの2025年春夏モデル新製品『CLIMBER’S A/C JERSEY』のレビューです。
定番の人気商品であり毎年のようにマイナーチェンジが行われていますが、今回は名称に『A/C』が加わったほか、エアロフィットになりました。

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■総合評価
- 薄くて軽い(Sサイズでわずか105g)、明らかに涼しい
- CDFに基づき抜群のエアロ性能とフィット感
- 高い通気性とエアロ性能で夏の最強ジャージ
- 暑いのが嫌いな人
- 高温や多湿の環境下で、少しでもパフォーマンスを上げたい人
■入手経緯
通常は『購入動機』となるこのパートですが、今回はカステリ社のご厚意によりこちらのジャージを提供いただきました。いつもありがとうございます。そのため『入手経緯』としています。
■製品概要
製品スペック
まずはWebサイトに載っている情報を以下にまとめます。
- 価格:17,600円(税込)
- カラー展開:4色(2025年5月時点)
- サイズ展開:XS、S、M、L、XL、XXL、3XL
- フィット:エアロフィット
- 対応温度帯:22~36度
- 公称重量:119g(恐らくLサイズの場合)
- 実測重量:105g(Sサイズ)
『体温を超える気温でも活動するための、真夏特化ジャージ』と認識されがちですが、そうではありません。薄さを活かして空力性能も獲得している他、私の住む関東では5月くらいから気温30度を超えますので、真夏以外でも使えるジャージです。
ちなみに今シーズン、製品名に『A/C』が付いた製品がいくつかリリースされていますが、『A/C』とは『Air Conditioner』の略とのこと。通気性を高めたエアコンのような製品、というネーミングでしょうか。
細部の紹介
細部の紹介です。
まずは全景です。今回のカラーは『RED/BALCK』。赤の発色が非常に美しいカラーリングです。

パッと見の特徴としては、薄さと軽量さは健在。薄いおかげで伸縮性が高く、若干長めの袖が肘ちかくまでカバーすることもポイントです。4分丈といったところでしょうか。これによりエアロ性能も高まっています。
背面。ポケットの仕様が変わっており、少し浅くなっています。従来はポケットの容量を増やす工夫がなされていたのですが、製品コンセプト的に『ポケットには物を詰め込まない』ため生地を減らして1gでも軽量化するという方向になったということでしょうか。

首まわり。トレンドの襟無し仕様となっており、通気性が向上。

こちらは2021年モデルの3.0SLとの比較。旧モデルはしっかり襟があります。

袖は従来通りやや長め。皮膚の露出は少ない方がエアロ性能は高まりますし、汗の効率的な気化、日焼け防止などメリットは大きいです。また生地表面の肌触りが改善され、滑らかになっています(パネリングも含めて、エアロフローショルダー構造というらしい)。

裾にはシリコングリップが備わっていますが、これまでよりもグリップ力が弱めになっており着心地の面では向上。

ジッパー裏にはフラップを装備。登った後はダウンヒルが待っていますから、そのようなシチュエーションにもしっかり対応します。

生地
メイン生地の素材は、ポリエステル93%、ポリウレタン7%の混紡となっています。ポリエステルは速乾性が高い素材で、明らかに速乾性重視の配合です。一方で、袖は伸縮性の高いポリウレタンの比率が17%に高まりフィット感を高めていることが分かります。

メインの生地は単に薄いだけではなく、更に通気性を高めるため3Dメッシュとなっています。


各部を裏側から見てみます。左側の大きなメッシュが前面のパネル(Flusso 3Dといいます)。通気性重視ですね。右側の細かなメッシュ(StradaPro 3Dファブリックといいます)は背面。素材の配合は同じですが、メッシュの大きさが異なることが分かります。手が込んでますねぇ。

中央部の袖から肩回りを拡大したところ。更に細かなメッシュとなっており、表面の滑らかさと相まって通気性よりも空力を重視していると思われます。手が込んでますねぇ。

ちなみにこの生地のパターニングは、エアロジャージ(Aero Race 8.0 Jersey)と同じになっているとのこと。こちらの画像は2023年の3.0SLとの比較ですが、同じに見えて前面パネルの脇への回り込み具合が異なっています。

製造国はルーマニアです。

寸法
実寸法は以下の通り。今回着用したのはSサイズです。
袖丈:約25cm(袖口に縫い目が無いため、身幅の測定基準点から上への垂線を仮の基準としています)

着丈:53cm

身幅:39cm

実測重量
実測重量は、Sサイズで105gでした。軽い。

■実走レビュー
実走レビューです。
サイズ感について
まずはサイズ感から。前述の通り今回はSサイズを着用。レースフィットよりも更にタイト目なエアロフィットですが、ジャストフィットでした。私の体格は、身長170cm/体重58kgです。

背面です。袖が肘のすぐ上まで来ている点がポイント。この生地が肩まで包み込んでおり、風の当たる部分の空力性能を高めていることが分かります。

何度も書いていますが生地はかなり薄いです。カラーが赤なので『透け感』は低いですが、淡色系の場合は特にベースレイヤーの着用をお勧めします。
実走
さて色々と紹介してきましたが、実走です。
この日の走り出しの気温は約20度、最高気温は27度の予報です。5月中旬の埼玉ですが4月と比べると湿度が高く、気温の割に暑い。顔にはしっかりと日焼け止めを塗ってから走り出します。

この写真はいつも荒川CRで撮っていますが、雑草が成長していますね(笑)
最高気温は27度とそれほどでも無いのですが、荒川に到着すると気温は25度。このジャージの守備範囲からすると大したことないのですが、湿度が高いので既に暑い。
しかしこのジャージを着ているおかげで、『走っているとむしろ涼しい』。
そうきましたか…めっちゃ快適ですよ、このジャージ。
25度くらいだと気化熱による冷却効果で逆に涼しく感じるのですね(あくまでこの日の気象条件下での話です)。
止まると汗ばんできますので、いかにこのジャージの通気性が高いか分かります。
生地が薄いのでフィット感も高く、汗が効率よくジャージに移るのも涼しさの一因です。『ついでにエアロの要素も持たせてしまおう』というのも良く分かります。
ちなみに私の場合、真夏はこのジャージばかり着ているのですが、ヒルクライム時には特に役立っています。体温を下げることが出来るというのは、それだけ負荷をかけて心拍を上げられるということです。
他のジャージよりも暑い時期のパフォーマンスを上げることが出来ると思いますので、5月くらいから積極的に使っていくと良いと思います。
また非常に薄手の生地なので紫外線防止機能は低いと思われがちですが、UPFは13となっており、紫外線を90%以上カットします。
■まとめ
もはや定番となったカステリの夏用ジャージです。
私は本製品を着用して走っていたところ、同じジャージを着た人に3人遭遇したことがあります。内陸である埼玉ではとても流行しています。それほど真夏には人気があります。
通気性の高さから冷却性能が高く、夏場でも負荷をかけて走るならこれ一択です。真夏になると『何を着ても暑いものは暑い』となりますので、初夏から積極的に使用するのが良いと思います。
またフィット感の高さにより従来から空力性能は良かったのですが、今作から明確にエアロフィットに分類され、エアロジャージと同じカッティングとなったこともポイント。
真夏以外にも着実に活躍の場を拡げています。
夏でもガンガン走りたい方、暑がり、汗かきの方には真夏以外も使える非常にお勧めのジャージです。

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