街乗り最強リアライトか? キャットアイのラピッドエックスシリーズ キネティックのレビュー・インプレ
今更なのですが、キャットアイから出ている『ラピッドエックス2 キネティック』(型番:TL-LD710K)を購入したところ非常に良かったのでインプレしてみます。
■購入経緯
今回はブルベ用ではなく、普段の街乗り用としての購入です。ブルベ用に使いたいのですが、持続時間が短すぎてちょっと使えません。今までは同じキャットアイの『オムニ5』を長年愛用していました。
これをブルベでも使っているのですが、乾電池式のため使っていると明るさが徐々に落ちてきます。この徐々に暗くなってくるというのが曲者で、ブルベならエネループを充電してから走るので良いのですが、駅と自宅間の通勤で毎日使っていると、明るさが落ちてきていることになかなか気が付きません。そこで充電式のライトなら『光量が徐々に落ちる問題』がクリア出来るだろうということで、購入してみました。充電式のリアライトは持続時間が短いのがネックなのですが、使用目的がブルベでは無いので特に問題になりません。しかも、オムニ5よりもはるかに明るい。
■ラピッドエックスシリーズとは
シリーズのスペック一覧
まず『ラピッドエックス2 キネティック』は、キャットアイから出ている『ラピッドエックスシリーズ』の1つです。このシリーズには『ミニ』や『マイクロ』というのもあるのですが、ちょっと路線が異なるので今回は割愛します。
価格 | 明るさ | 重量 | 持続時間 | |
ラピッドエックス3 | ¥6,500 | 150 | 46 | 1h/5h |
ラピッドエックス2キネティック | ¥6,000 | 50 | 32 | 1h/5h |
ラピッドエックス2 | ¥5,500 | 80 | 30 | 1h/5h |
ラピッドエックス | ¥4,000 | 50 | 22 | 1h/5h |
※明るさはハイモード時のルーメン数、重量はグラム、持続時間はハイモード/ローモード時の場合。
十分過ぎる明るさ
上記の通り4モデルもあります。キネティックはラピッドエックス2と言ってはいますが、スペック的にはラピッドエックスにキネティック機能が付いたものになりますね。最上位モデルのラピッドエックス3はハイモード時で何と150ルーメンもの明るさ(2列点灯時)です。さすがに明る過ぎて、この明るさが必要になるシチュエーションがすぐに思い浮かびません。都市部であれば、車のヘッドライトや街頭の明るさに負けない様に『明るすぎて困る事は無い』のだと思いますが…。正直、50ルーメンでも視認性は十分高いです。
高機能モデル・ラピッドエックス3
ちなみにラピッドエックス3はLEDが2列装備されており、左右別々にON/OFFや発光パターンを制御する事が出来ます。スイッチも別になっており左右で2つ付いているという、お金のかかったモデルです。150ルーメンというのは、2列ともハイモードにした場合の明るさとなります。1列のみ点灯させると単純に約半分の明るさとなります。バッテリーは共用されているので、1列しか点灯させないと1.5~2倍弱程度の持続時間となります。2倍の持続時間にならないのは、1列点灯時も2列点灯時も基盤の消費電力に関してはあまり変わらないためだそうです。
スマートな外観
特徴の1つがこのスマートな外観です。私が物心付いたら既にこのデザインだった、オムニシリーズと比べると段違いです(笑) 軽く10年以上はデザインが変わっていない様な気がするのですが…。
こちらがラピッドエックス2です。シートステーに隠れるデザインでスマートです。空気抵抗も減りそうですが、この部分で削減しても全体にはほとんど影響が無いでしょう。
■ラピッドエックス2 キネティック 概要
パッケージ内容
ラピッドエックス2キネティックの概要です。まずパッケージ。最近のキャットアイで共通のデザインです。
パッケージの内容です。本体、ゴムバンド、充電用マイクロUSBケーブル、説明書が同梱されています。
本体裏側のラバーベースはこの様になっています。
丸いシートポスト・シートステー前提の形状で、シナプスの様な扁平のシートステーにはぴったりハマりません。脱落する程ではないので、問題無く使用することは出来ます。他にもオプションで、更にシャープなシートポスト用のラバーベースや、スペーサーXという従来のブラケットにマウントを可能にするコンバーターの様なマウントも用意されています。
充電ポート
防水性を左右する肝心の充電ポートです。
ラバーベースをめくるとポートが露出します。嵌合を確実にするための『エ』の字形の突起もあります。それなりに防水性はありそうですが、完全防水では無いと明記されています。持続時間的にもロングライドやブルベに使うのは限定的になりそうです。
明るさについて
この製品ですが、他のラピッドエックスシリーズは『ハイ』『ロー』『点滅』『ラピッド』の4パターンの発光が選択出来ます。ところがこのキネティックについては『ハイ以外』の3パターンから選択が可能になっています。
50ルーメンで発光するハイモードにするには、キネティック機能を動作させる必要があります。走行中はローモードで点灯させ、加速度センサーが減速を感知すると約2.5秒間ハイモードで発光して、視認性を高めると共に減速を知らせるというのがこの製品の特長です。ちなみにローモード以外の点滅などのモードからでも、減速を感知するとハイモードの光量で発光します。
実際の明るさ
夕暮れ時に写真撮影してみました。ローモードでもこれだけの明るさで、十分な視認性です。ちなみにローモードでは何ルーメン程度の明るさなのかキャットアイに直接聞いてみましたが、公表していないとのお返事でした。写真ではランドヌールの習性でシートステーに装着していますが、より高い位置になるシートポストに装着した方が視認性が上がりますよね…。
さてここから加速度センサーを動作させるとキネティック機能が働いてハイモードになるのですが…2秒経つとローモードに戻ってしまうため1人で撮影するのは非常に大変&怪しすぎて恥ずかしかったです。
比較のために写真を並べます。上がローモード、下がハイモードです。
表現しづらいですが、少なくとも1.5倍程度は明るくなっていますかね?これが後続の車のドライバーにどこまでアピール出来るか分かりませんが、周囲にはリアライトを点けている自転車なんていませんので、元々の明るさとこのキネティックのギミックがあればそれなりに視認性の向上には効果があると感じています。
ハイモードで50ルーメンのキネティックでこれなのですから、ハイモードで80ルーメンのラピッドエックス2、同じく150ルーメンのラピッドエックス3は一体どれ程明るいのかと…。まあハイモードで使ってしまうとたったの1時間しか持続しませんから、実際はローモードでの運用がメインになると思います。ラピッドエックス3はLEDを2列点灯させた場合の時間ですので、1列しか点灯させなければ持続時間が2倍近くになります。これもまた、通常は1列点灯で運用する使い方がメインになりそうですよね。
ということで、5,000円くらいで車に強烈にアピール出来るラピッドエックスシリーズの紹介とラピッドエックス2 キネティックのインプレでした。交通量の多い場所を走る方なら、安全をお金で買うという意味で投資して良いと思います。