【レビュー】レックマウント タイプ17α+GP(ステムボルト固定タイプ)
レックマウントのステムボルトクランプタイプの『Type17α+GP』を買いましたので、レビューします。レックマウントは種類が多いのが魅力です。しかし、たま~に必要になってサイトを見ても種類が多すぎるので必要な商品を探すのに非常に時間がかかりますね…。
今回買ったのはステムボルトタイプなのですが、レックマウントのサイトでは両持ちナローが標準として推奨されています。そのためかステムボルトオンを使っている人が少ない感じなので紹介します(とは言え、ボルトオンを使っている人は2~3割程度はいるという印象ですが)。
■総合評価
- ステムボルト固定タイプは固定力が抜群
- エクステンションの長さが豊富で、長さ調整しやすい
- 商品が多すぎて、目的のものを探しづらい
■製品概要
今回購入した製品の概要です。
- ステムボルトクランプタイプ
- 各サイコンブランドのベースプレートが入っている
- マウントの角度調整が可能
- 下部アダプター付き
まず『Type17』がステムボルトクランプタイプの製品を表しています。同じステムクランプタイプで『1040』という製品もありますが、こちらはマウント部の角度調整が不可なタイプです(商品名に一貫性が無いですね)。通常は『Type17α+GP』をオーダーすれば良いと思います。※一般的なアーム2本の両持ちタイプは『Type19』です。
次に商品名に『α』が付くシリーズは、各サイコンブランドに対応したベースプレートが最初から10種類入っているという商品です。10種類もサイコンを持っている人はさすがにいないと思いますが、サイトを見る限りでは『種類が多すぎて、対応の商品を探しだすのが大変』というニーズに応えるもののようです。メーカー側も返品やら交換やらの対応をするのは大変でしょうからね…。
また『GP』はGo Proやライト用の下部マウントアダプターが最初から付いているモデルです。GPというのは恐らくGo Proの頭文字でしょう。レックマウントのサイトを見る限り、αシリーズにはGPのつく型番がほとんどです。各社のサイコンマウントの他に下部アダプターも強制的に付いてくるという『全部入り』の仕様のようです。
ちなみに、『ステムクランプタイプで、ガーミンマウントだけで良い、ライト用の下部アダプターも不要』という場合は『Type17 Garmin』という型番があります。
■購入動機
先日Ridefarrのボルトオンバーを購入したところ、Garminのアウトフロントマウントを付ける場所が無くなりました。ステム上は、ブルべ時はナビ用のEdge530に既に使われています。eTrexを付けている人も多いですよね。
バーの中央は割と空間があるため、ここに上手にサイコンを配置出来れば解決することが出来そうです。解決法として最初に思いついたのは、レックマウントのステムボルトにクランプして固定するタイプのマウント。他にはステムのフェイスプレートにマウントを挟んで固定するタイプの商品(TREKのBlendrなど)があります。しかし前後の位置調節がうまく調節出来そうなのはレックマウントです。という事でレックマウントを注文。
早速いつものショップに行ってオーダーしようとしたところ、ステムボルトクランプタイプの型番が上手く探せません。カタログは両持ちタイプばかり載っているんですよね。そこで店長さんと2人してネットで探したところ、出てきたのが今回の『Type17α+GP』。探すのに疲れていた2人は『これでいいよね!』となり、決定。私も『レックマウントのサイトはカオスなのでしばらく見たくない』という精神状態だったので、マウント全部入りなら問題無いだろうという判断でした。サイコンはパイオニアも持っているので、使い回ししたいですし。
■製品詳細
製品構成
届いた製品の詳細です。パッケージには対応する10ブランドのサイコンのロゴが記載されています。
中に入っているパーツ類は以下の通りです。
エクステンションボルトは、スリーブ(↑の画像の黒いパーツ)の長さが10/15/20/30/35mmの5つ入っています。突き出しの量を選択することが可能です。
重量
重量です。エクステンションボルトの長さで重量が変わりますが、私の選択した20mmのボルトの場合、システム一式で62gでした。私が今まで使っていたGarminの拡張バッテリー対応のアウトフロントマウントだと49gもありますから、重量増はほとんどありません。
組み立て
組み立ては添付の説明書の通りに行います。基本的な構造は、エクステンションボルトの先にマウント用台座を付け、台座にマウントを固定します。ステムの下側2本のボルトを交換することになります。
まずはステムの下側2本のボルトを外します。当然ながらハンドルが自由に動くようになり、角度や左右の位置が変わります。元に戻せるように、ハンドルのセンターや角度を覚えておきましょう。たいていのハンドルには、センターにマーキングがあるはずですので、これを写真に撮っておきます。
次に、ボルトと台座をこの形に組み立てます。
あとはこの部品がバラけないようにステムに固定します。ケーブル類が邪魔なので、気を付けて作業しましょう。ステムのネジを固定する作業ですから、トルクレンチを使います。規定トルクで締めることはもちろんですが、4本のトルクを揃えるという意味も大きいです。暗くて申し訳ないですが、こちらが台座だけが固定された状態です。
この台座にマウントを付けるとこうなります。マウントは角度調整が可能なので、好みの角度にしておきましょう。これで装着は完了です。この画像の状態ではエクステンションボルトは20mmを使用しています。当初は15mmを付けてみたのですが、Edge530を90度回すスペースが取れないために20mmとなりました。
早速Edge530を付けてみましょう。問題無く上部まで画面が見えていますね。ちなみに台座は左右に位置を調節することが可能です。この時は少し左に寄ってしまっていますね。この後、中央に来るように調節しました。
■使用感
実際に150kmほど走ってみました。あまり邪魔にならないので、最近はボルトオンバーを付けっぱなしで走っています。サイコンも2台付きましたし、ライトも2灯付けられるからです。
使用感としては、特に問題はありません。前傾が深くなると、サイコンの上端(↑の画像で、変速位置のところ)が少し見えづらくなる程度です。変速の位置なんて、常に確認する必要は無いですから問題なしです。取り付けが面倒ですから、ボルトオンバーの有無に関わらずに当分はこれで運用することになりそうです。ハンドルにスペースも出来ますしね。
今のところの唯一のデメリットとしては、拡張バッテリーが付けられないこと。これについてはレックマウントから拡張バッテリー用のマウントが販売されていますので、そちらを買えば解決します。ステムボルトタイプの型番は『GCP-BOLT』。ただしType17とはマウントの固定方式が異なるため、これを付けると他にライト等の拡張性は無くなります。
ちなみに両持ちタイプでは『GCP-Narrow9』という型番になります。こちらは拡張性については従来のままです。
■まとめ
レックマウントのステムボルトクランプタイプ及びαシリーズを紹介しました。探すのが面倒くさい、サイコンのブランドを間違って注文したくない、複数のサイコンで使い回したい、という方はαシリーズを買うのが良いと思います。価格もさほど変わらないですので、安心と手間をお金で買うと考えれば許容範囲ではないでしょうか。
もちろん、不要なものは買わずにピンポイントで必要な製品を選べるのであれば、それに越したことはありません。しかし現実にαシリーズが存在するということは、実際のニーズは色々あるということだと思います。まぁ、そもそもの原因はレックマウントの製品が多過ぎて、webサイトが分かりづらいという点なんですけどね。これについてはレックマウントの担当者さんに同情しかありませんが…。
商品数を絞り始めたらレックマウントの魅力が薄れてしまいますから、レックマウントは今後もwebサイトの分かりやすさなど考慮しなくて良いと思います。独自の立ち位置をキープして、新製品を出し続ける事に突っ走って欲しいと思います。
今回購入したのは、こちらの製品です。
Garminユーザーで、αシリーズで無くて良いという人はこちらです。αとの価格差は800円位ですね。