【レビュー】ドイター(deuter)RACE X(レースX)

morou2

サイクリストの定番、ドイター(deuter)のバックパック『レースX(RACE X)』を買いましたので、レビューします。

■総合評価

  • ほど良い大きさと、詰め込まれた機能の割に軽い重量。非の打ち所がない。
  • 前作から形状が見直されて収納しやすくなった
  • カラーバリエーションも豊富

■購入動機

サイクリストにはおなじみのドイターのバックパックです。使っている人も多いと思います。私は普段使いとちょっとしたツーリング用として、前作のレースXを使っていました。

買ってから5~6年くらい使っていると思っていたのですが、何気なく自分のブログを検索すると何と10年くらい使用しているという衝撃の事実が発覚。以下の2019年の記事で『少なくとも6年使っている』と書いてあります。買い替えを検討したまま3年も経っていたとは…。この3年間、私は何をしていたのか?

カミさんからも『一体何年使っているの?早く買い替えて』と言われていたこともあり、即ポチりました。容量的にはレースXが気に入っていた(容量:12L)ので、レースXの現行モデルに決定。

私の普段の使い方は、週末にブログを書く場所を求めてバックパックに道具一式を入れてクロスバイクで彷徨うというもの。バックパックの中にはノートPC、充電ケーブル、マウス、財布、スマホを入れていますが、これ位であればレースXでも余裕で入ります。

そもそもドイター以外のブランドを検討もしていないのですが、ドイターは『エアストライプス』というパッドによって背中との接触面が減って蒸れづらい、ショルダーストラップがメッシュで通気性が良い、レインカバーが付いているなど自転車用途に特化しています。この10L前後のサイズだと、ドイター以上のブランドが見当たらないというのが現状です。

もう少し大きくても良いのであれば、オルトリーブが選択肢に出てくるのですが。以前はヴェロシティを使っていましたが、やはり大きくて持て余してしまいました。

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■製品概要

今回購入したのは、ドイターのレースシリーズ『レースX』です。

ドイターとは

アウトドアブランドとしてはかなり有名だと思いますが、改めてドイターを紹介します。ドイターはドイツのブランドで、1898年にドイツのアウクスブルクでハンズ・ドイターにより創業されました。

当時からバッグやテントを作製しており、アルプスやヒマラヤなどに遠征する登山家に製品をサポート。一気に年代が飛びますが、自転車用バックパックの販売を開始したのは1990年とあります。それ以来、機能とデザインが両立したブランドとして世界で高い人気があります。

日本のマーケットでは、ガス会社の岩谷産業とプリムス(アウトドア用ガスカートリッジで有名)の合弁会社であるイワタニプリムスが輸入代理店となっています。

レースシリーズ四兄弟

2022年現在、自転車用バックパックには20種類近いラインナップがありますが、その中で中程度の容量と軽量さを兼ね備えているのが『RACE』シリーズです。容量の違いで『RACE』『RACE AIR』『RACE X』『RACE EXP AIR』の全部で4種類あります。

今回は2番目に容量の大きい『RACE X』を購入。容量は12L、重量は550gです。容量10Lの『RACE AIR』の方が重量が800gと重いのですが、これはAIRが『エアコンフォート』というより高機能な構造を採用しているためです。背面にメッシュパネルを使い、バッグ本体が背中から浮いている構造ですね。EXP AIRも同様です。非常に涼しそうなので、いずれAIRも使ってみたいと思っています。

名称容量(L)重量価格(税込)
RACE85309,900
RACE AIR1080012,100
RACE X1255010,450
RACE EXP AIR14+389013,200

重量について

上記の通りRACE Xの公称重量は550gですが、実測では560gでした。

前作は605g。公称よりは10gだけ重かったですが、前作比では45gも軽くなっています。生地が明らかに薄くなっているので、その影響と思われます。

細部について

細かな点の紹介です。まずは外観。微妙におにぎりの様な形状で下側が広かった前作から、長方形の形状になりました。容量が同じであれば、新型の形状の方が荷物が収納しやすいです。下側が広くても意味がない。

中央に2本ある黒いラインは反射素材です。

上部には、ヘルメットホルダーを装着するためのループがあります。ホルダーは別売りです。前作で外側中央に配置されていたポケットは無くなりました。

下部にもループを装備。リアライトを装着するためのループも装備。

前作と同じく、上部にはポケットを装備。私は鍵や診察券など、使用頻度の高いものを収納しています。

ファスナーは信頼のYKK製です。

内部にもポケットを装備。ポケット数は全部で2つとなっています。オレンジ色のループは、ハイドレーションのチューブ(ホース)をガイドするためのもの。こちらのポケットにはボールペンやポケットティッシュなど使用頻度の低いものを収納。

チューブを出すホールは、この位置にあります。バッグを背負った場合、左肩から出てくる位置です。

左右のアウターポケットは、細かなメッシュに変更されています。少々きついですが、ホールド力は高いです。ツーリングの際はペットボトルを収納しますが、通常はスマホ入れになっています。

ドイター定番のレインカバーです。鮮やかなイエローなので、装着すると視認性抜群です。

『エアストライプス』と呼ばれるウレタンパッドが2本並んでいます。ショルダーストラップは前作より細くなり、扱いやすくなりました。サングラスホルダーと、可動式のチェストストラップも装備。

バッグの容量の割にしっかりとしたウエストベルトを装備していることも特徴。

ベルトが余るので、装備されているゴムバンドで綺麗にまとめる事も可能。

■レビュー

使用感

現時点では、1か月ほど使用しました。まず感じたのが軽さ。前作より約45g軽量になっていますが、非常に取り回ししやすい。ショルダーストラップも細くてしなやかになっており、背負う際に腕を通しやすいです。

定番のチェストストラップとウエストベルトも使いやすい位置にあり、気になりません。ベルトの内側には薄くパッドが配されており、負荷がかかりづらい仕様。

全体の形状は台形から長方形に変わりましたが、今のところ不便は感じていません。私の使い方ではノートPCとマウス、電源ケーブル一式、財布を入れていますが、問題なく収納出来ています。

ポケット

前作からの分かりやすい変更点といえばポケットの数。本体の前面中央にあったポケットが廃止されており、ポケットの数としては1つ減って2つとなっています。

この位置にはポケットがあったのです

個人的には、この位置にポケットは不要だと思っていましたので廃止は歓迎です。軽量化にもなります。

理由としては、メイン荷室の更に外側にポケットがあると何かを収納した際にパンパンに膨らんでしまうためです。このせいでバックパックの宿命であるメイン荷室の上部には空きがあるのに、下のほうだけ膨らんでしまう…という現象に拍車をかけていました。

あれば使ってしまうのですが、無いなら無いで他の方法で対処しますので、無くなってスッキリしたと思っています。

エアストライプス

ドイターのセールスポイントの1つである『エアストライプス』。2本のウレタンフォームが通気性を高めるという構造です。

確かに空洞となっている中央部分、背骨付近はかなり通気性が良いです。真夏にこれを背負って自転車に乗ると、エアストライプスの形に背中が汗で濡れています。この機構が無いバックパックなら、背中全体が濡れていると思いますから確かに効果があります。

ただしウレタンフォームのある部分はしっかり濡れています。上位の機能である『エアコンフォート』はバッグ全体が浮いた構造になりますので、こちらがどれ程の通気性があるのか気になるところです。

■まとめ

ドイターの定番バックパック『RACE X』です。エアストライプスの効果で、夏でも背中が濡れづらくなっています。またポケットの数を減らす、生地を薄くするなどの改良がなされ、使い勝手を向上しつつ軽量化がなされています。

日常使いや、自転車側のバッグとの組み合わせで一泊のライドに必要な荷物は十分に収納出来る容量を備えています。価格も手ごろなので、最初に買うならこれ位の容量がお勧めです。

大きな容量のバックパックも確かに便利なのですが、容量いっぱいに荷物を入れた時の重さはその分だけ増えるんですよね。まずは10L前後のモデルをどう使いこなすか?を考えた方が、現実的だと思います。

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ABOUT ME
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当サイトは自転車関連のパーツレビュー、ブルべの走行記録を中心としたブログです。
管理人は40代のロードバイク乗り。20年前にCannondaleのCAAD3を買って以来、Cannoncdaleばかり乗り継いでいます。 昔はメッセンジャーやレース、今はロングライドとブルベ中心。2022年エベレスティング達成、2023年PBP認定、2024年キャノボ達成。ブルべの主担当もやります。
年間走行距離は約10,000km。身長170cm、体重57kg。
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