両足のパワーを測定したら、左右バランスが最悪な事が発覚⇒パワメは左右が必要です

morou2

私はパワーメーターを使っているのですが、機種はパイオニアの『105・左足のみ』というものを使っています。

https://morou2.com/2017/01/03/pioneer1/

上記のエントリにある通り、当初は『片足だけで十分』という判断で左クランクのみで購入。それから早くも2年以上の月日が経っていました。それから今までは、左クランクのみで何ら不満無く使っていました。

■パワーメーターの両足が欲しい

きっかけは埼玉サイクルエキスポ

さいたま市では毎年2月に『埼玉サイクルエキスポ』というものがさいたまスーパーアリーナで開催されます。埼玉県の広聴広報課という部門が事務局になっており、少なからず税金も投入されているでしょうから県民として行ってみました。スーパーアリーナなら近いですしね。しかしこの展示会、サイクルモードとどう差別化したいのか分からない謎の展示会です。『自転車県』を推進しているのは分かるけど…。

しかしながら規模としては秋に行われるサイクルモードよりもはるかに小さいので、各ブースも人がおらず回りやすいです。そこでたまたま見かけたのがパイオニアブース。この時は、新型のサイコン『SGX-CA600』や薄くなったBluetooth対応の新型センサーを展示したりしていました。

2年もパワーメーターを使っており何の不満も無いと書きましたが、唯一気になるのが『自分の両脚のパワーバランスってどうなのか?』ということ。さすがにその確認のためだけに両脚モデルに買い替えたりしたりはしませんが、スマートトレーナーにセットされたロードバイクで簡単に測定が出来る環境があったので、少し乗ってみる事に。

驚きの結果が

すると、サイコンに表示される左右のパワーバランスの数値が驚きの数値に。何と『42:58』前後というかなり偏った数値が表示されているではありませんか。本人は至って普通にいつものペダリングをしているつもりです。偏りを補正しようと左に力を入れたりしますが、余計にバランスが崩れるだけ。

しばらく回していましたが、どうやらこれが私の通常の状態の様です。横で見ていたパイオニアの人も『これ位なら、たまにいますよ!』とフォローしてくれましたが、通常なら『利き足が右の人(私もそうです)』は軸足が左になるので、左の方が強くなるのが一般的ですとのこと。私は色々おかしいらしい(笑)

ちなみにパイオニアのサイトを見ると、ペダリングモニターを使ったサンプルの方が載っており、その方の左右バランスも『41:59』。仲間がいました。

しかし42:58って、右脚は左脚の1.4倍もパワーを出している事になります。スマートトレーナーの上でしたから、軽く流してペダリングしていたとは言え…トルクをかけて走ったら、もっと差が拡大しそうな気も。

原因は何か?

人間の体は左右非対称なので、多少の左右差は必ず発生するものと思っていました。しかしそれも『48:52』程度のお話であり、ここまでの偏りがあるとは思っていませんでした。

思い当たる原因をいくつか考えてみます。

1、体の不調。

ブルベを走ると、左脚だけ付け根に痛みが出ます。このせいで定期的に整体に通っています。ここを痛めたく無いがために、無意識の内に左だけ出力を抑える走りが身に付いてしまっていたのかもしれません。

2、ペダリングが下手。

先程のパイオニアのサイトによりますと、左右の差が酷い原因はペダリングに偏りがある場合もあるとのこと。モニターの方の例ですと、右だけを下死点まで踏み込み過ぎており、その『踏み込みすぎ』がパワーとして表示されているのだそうです。下死点になっても踏み込んでいるので効率としては悪いけれども、パワーだけは高く表示されるということですね。

これも十分あり得ます。現在は左足のみにペダリングモニターが付いています。すると例のベクトル表示は左の分だけが表示されます。そのため左脚だけペダリングが上達してしまった…というパターンですな。

3、ペダリングモニターが壊れていた

試乗用のモニターが壊れており、誤った数値を吐き出していた…というパターン。ちょっと除外ですね…。考えても仕方ないし(笑)

原因としては、1と2の両方が合わさっているような気がします。同じく左クランクモデルを使っている人は、同様の『左脚だけペダリングが上達する』という事象が起こる可能性があるという事になってしまうのですが…。

両脚で測定すると何が起こるか

これまでの様に『パワー値』のみを単なるペーシングの目安として使う分には、片脚でも十分です。しかし『自分のFTPはいくつなのか?』ということを把握したいとなると、左右での測定が必須ということが分かりました。ちなみにFTPとは『Functional Threshold Power』の略で、自転車乗りの戦闘力みたいなもの。1時間持続可能な最大パワーのことです。これが巡航能力の1つの目安になります。

今まで私は、自分のFTPがちょうど200W前後と思っていました。ところが実際のFTPは240W位になる可能性もある、ということです。

左のみでパワーメーターを使用している場合、『左右合計パワー』を出すには単純に左で測定されている数値を2倍します。仮想の合計出力ですね。もちろん、偏りが分かっている場合は表示される数値に補正をかけることが可能です。ところが今までは『左右に偏りがあっても数%でしょう』『48:52かも知れないし、52:48かもしれない』という想定で、補正はかけずに『単純2倍』で表示させてきました。

しかし実際に計測されているのは、『左脚は100W』という事のみ。仮に右は左の1.4倍のパワーを出している事になると、『左:100W』『右:140W』⇒『合計:240W』ということになるのです。

パワーメーターを使うようになると分かりますが、FTPは下げるのは簡単ですが、上げるのはかなり真面目に練習しないと上がりません。それが一気に40Wも上がる可能性があるのです。

他にもPWR(パワーウェイトレシオ)というものがあって、FTPが体重の何倍か、という指標です。ヒルクラは単純にこのPWRで全てが決まると言っても過言ではないので、この数値向上を目標にダイエットや自転車の軽量化、FTP上昇に励んでいる方も多いです。私の場合、体重は58kmなので200÷58=3.4です。まぁ普通。これが240だったとすると一気に4.1にまで上昇します。大事件です。

しかしさすがにPWRが4以上あるのは『ありえん』というのは自分でも分かります…。登坂速度からみて3.5あれば上等です…。もしかすると右のほうがパワーが出てなくて、FTPが下方修正されるかも。。。

ちょっと調べると、やはり片脚だけだった人が両脚で測定すると大幅に上がった/下がった、というブログが出てきたりします。その後に考えている事も同じで、『両脚モデルにしたいけどお金がかかる』というものです(笑)

結局、どうするのか?

パイオニアからは、ちょうどセンサーが薄型化してBluetoothに対応した新型センサーも出たことですし、R8000当たりの両脚モデルを買ってしまえば早いのですが…さすがに高い。クランク含まずのペダリングモニターだけの価格で、左右で約13万…。R8000のクランクが3万近くしますから、合計すると結構な価格に。

左クランクのみのモデルでも、7万近くします。Yahooショッピングあたりで買うとポイントが大量に付きますので、1割位は安く買えますが。

パイオニアのペダリングモニターは、

  1. クランクを調達する(新品でも、そうでなくても可)
  2. クランクをパイオニアに送る
  3. センサーが付いて返ってくる

というステップが必要なので、安くならないんですね。パイオニアに送る際には、必ず販売店を経由する必要があるからです。その代わり防水性やデータ転送の安定性、パワーのベクトル表示が出来る、トレーニングメニューが組める、など『単なるセンサー』以上の価値があると思います。

正直なところ他社のパワーメーターでも、両脚モデルの価格になるとクランク込みで10万越えになり、似たような価格です。それなら私はパイオニアを応援したいです(外資になってしまいましたけど…)。

ということで、考えた選択肢は下記の3つ。

  1. 両脚モデルとクランクを新品で買う。
  2. ヤフオクで両脚モデルを調達。
  3. 右脚モデルとクランクを新品で買う。

一番低コストなのは2ですが、見ているとチェーンリングの歯数が52Tばかり。しかもクランク長も172.5なども多くて、ガチな人が多いという事が良く判ります。私の使いたい50/34、170mmというのが意外に無い。そもそも出品自体も思っていたよりも多くない。新品を買うとパイオニアに送る必要があるので1か月程度かかりますが、ヤフオクで買えばすぐに届くのもメリットですね。

となると…1はさすがに高いので、3となる訳ですが…。現在使っている5800の左クランクに、R8000の右クランクを合体させるという魔改造仕様となります。まずクランク自体はスプラインが同じなので取付は可能。データも左右それぞれ独立して送信してくるので、クランクのグレードが異なる、センサーの世代が異なるなどは関係ありません。これなら合計で10万くらいで済むはず!

しばらく両脚で使ってみて『もう片側で十分』と判断したら5800の方を売却しようと思います。

『左右でグレードの異なるクランクを使ったりしたら、また左右差が拡がるのでは?』

というご意見もあると思いますが、今よりはマシなはず。そもそも今は左右差がどうなっているのかも分からない状態なので、まずはそれを把握しましょうというのが最優先事項。そもそも左右差があまり無かった…というオチになる可能性もありますし。そしたら左もR8000のクランクに戻せばよい(センサーは無いですが)。

ということで、何時になるかは分かりませんが、パワーには意外と左右差があるというお話でした。

パイオニアのパワーメーターを買うなら、まずは左脚からがお勧めです(それで十分w)。

左脚用の電池フタだけなんてのも売ってます。このカバー、コインで回すタイプなのですが樹脂製なのでナメやすいんです…。ナメなら本当にフタが開かなくなりますので、早めの交換が良いです。

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  1. ysohiro

    はじめましてコメントに書き込みます。2月までSynapseに乗っていたことからこのサイトをよく見ておりました。2月からディスクロードに乗り換え、このサイトを参考に、輪行の方法を学ばせてもらいました。ありがとうございます。
    さて、はじめて書き込んだのはご希望のアルテグラ両足計測のペダリングモニター、170mm、50x34Tを持っていたからです。さきほどヤフオクに出品しましたので興味あれば御覧ください。オークションID:t64055236。
    自転車乗り換えに際し、クランクを外すとその間、自転車に乗れなくなってしまうので、私は思い切って新たにペダリングモニターを購入してしまいました。

    • morou2

      ysohiroさん
      ブログをいつも読んで頂いてありがとうございます。
      この記事を書こうと思った時にはだいたい心が決まっていましたので、実は既に右脚用を発注してしまっておりました…。
      執筆前に1ヶ月ほどヤフオクをチェックして出品が無かったので、記事を書くと共に数日後には発注していた次第です(記事を温めていないですぐに書くべきでしたね)。その時期に出品があれば間違いなく買っていたと思います。ヤフオクを拝見しましたが、状態も良く、大切にされていたことが良く判りました。折角コメントまで頂いたのに大変申し訳ありません。

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当サイトは自転車関連のパーツレビュー、ブルべの走行記録を中心としたブログです。
管理人は40代のロードバイク乗り。20年前にCannondaleのCAAD3を買って以来、Cannoncdaleばかり乗り継いでいます。 昔はメッセンジャーやレース、今はロングライドとブルベ中心。2022年エベレスティング達成、2023年PBP認定、2024年キャノボ達成。ブルべの主担当もやります。
年間走行距離は約10,000km。身長170cm、体重57kg。
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