1000kmブルべの準備や走り方について(BRM501日本橋1000)

2022年のGWは、2023年に開催されるPBPのPre-registrationのために日本橋の1000に出走予定です。PBPが無ければ1000kmなんてそうそう走りません。morou家は子供が3人おり、末の娘はまだ小5。家族から白い目で見られています。

それでもPBPのために行ってくるよ…。PBPに行ったらもっと白い目で見られるだろうけど…(そもそもPBPの参加について家族の同意を得られていないと意味がないのですが、そこも白い目で見られながらも何とか参加して良いということになっている)。

■1000kmブルべの準備

さて久々に走る600kmより長距離のカテゴリですが、1000kmのブルべは制限時間が75時間もあり、丸3日以上かかることになります。600kmまではあまり気にしなくて良いことも、3日間走り続けるとなると話が違ってきます。

これはSR600などでも同じですね。SR600は制限時間が60時間なので道中で2泊、1000kmだと3泊になるという違いはありますが、1泊では済みません。するとライトやサイコンなど電子機器類の充電、ウェアの着替えなどの課題が発生します。また自分なりの走行計画も重要です。

それらについてどのような選択肢があるのか、自分の備忘録も兼ねて整理したいと思います。

■走行計画

まずは走行計画です。最初にこれをやっておかないと、希望の宿が取れなくなります。ルート上で利便性の高い宿泊施設の多い場所は決まっているため、計画を立てて宿を押さえましょう。600kmでも同様ですね。中にはそもそもほとんど寝ない人、眠くなってから寝場所を考える人、道の駅などでの仮眠で済ませる人などもいます。そういった人はこのパートはスルーしてください。

特に1000km以上の長距離はGWなどの連休に開催されますから、宿泊施設の競争率は上がります。近隣でコンサートなどのイベントがあると一気に宿が埋まりますから、とにかく早めに予約するに越したことはありません。

グロス速度を考える

私の場合、最初にやることはグロスの速度を決めること。グロス速度は休憩や信号待ちなども含めた移動速度のことです。私は余裕を見て、18km/hに設定しています。

ちなみにBRMの場合は600kmの制限時間が40時間ですから、下限の速度は15km/hに設定されていることが分かります。1000kmの場合は75時間ですから、全体では13.3km/hですね(600kmを境に制限時間が緩くなります)。

グロス速度は18km/hでなくても人それぞれですが、前述の下限に近付くほど宿泊施設に滞在する時間は無くなっていきます。仮眠を除くグロス15km/hでしか走れない、でも3hくらい仮眠もしたい、というのは不可能なので、まずは600kmをしっかり走れるようになりましょう。

また登りが苦手な人は、大きな登りではグロスの低下を計画に反映させた方が良いでしょう。登りで低下したグロスは、下りでは取り戻せないことが多いです。

行程表を作る

想定するグロス速度を決めたら、行程表を作ります。各PC等の距離を入力し、グロス速度で割ると各ポイントの予定到着時刻が算出されます。後述する仮眠の時間などもここに反映させます。また走行中は印刷して携行したり、スマホにデータとして入れておけば、計画との乖離をいつでも確認する事が可能です。

私の場合は上記のようにシンプルですが、もっと細かい人もいます。あまり細かくしても予定通りにはいかないので、私はこれで十分という感じです。最終的には時間内にゴール出来れば良いのです。

宿泊地を決める

コース上の宿泊施設を探し、仮眠ポイントを決めます。私の場合、仮眠ポイントには5時間滞在する計画を立てています。早く到着すれば多く寝られますし、遅くなれば睡眠時間で調整します。

5時間の内訳はチェックインと風呂や洗濯、充電、補給食の買い物などで1h、睡眠時間が3h、朝食と身支度、その後の走行経路や天候の確認で1hとしています。ドロップバッグを活用すれば洗濯は不要ですが、梱包して送り返す手間は発生します。

国内であれば、多くの場合は都合の良い場所に街があり、宿泊施設もあります。私は23時を過ぎると眠くなりパフォーマンスが落ちるので、22~23時あたりに到着出来る場所を中心に宿泊施設を考えます。この辺は日ごろの生活パターンと一緒の方が良いと思います。

安いホテルを予約したのは良いが到着予定は夜中の2時、それまでに眠気に耐えられずに仮眠した…という事態になっては非常に効率が悪いです。

宿泊施設で最も便利なのは、やはりビジネスホテル。夜中の2時にチェックインしても何も言われません。ホテルの無い小さな町でも民宿はありますが、我々のような非常識な時間に利用する場合はとても使いづらいです。

他に最近人気があるのは快活クラブなどの漫画喫茶。もはや漫画喫茶という名称がふさわしく無いほどに仮眠施設として設備や料金プランが充実しているので、使う人が多いです。ただ私は予約が出来ないという点でリスクがあるため、ビジネスホテル派です。

■装備

走行計画が決まれば、次は装備です。

ライトと電子機器の充電について

最初に決めなければいけないのがライトを始めとする電子機器類のバッテリー。600kmであれば夜間走行は1度しかありませんので、現在のライトの性能であれば持続時間を考慮する必要はあまりありません。しかし1000km超では必ず充電なり電池交換なりをする必要が生じます。
※ハブダイナモ派の方は読み飛ばしてください

どのような運用になるのかは、ライトにどの製品を使うのか?によります。重量や運用の手間、同じく充電を必要とする他の機器との兼ね合いで選択することになります。

定番のキャットアイ『VOLT800』を例にとります。

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200lmでランタイムは8時間強です。バッテリーはカートリッジ式なので、バッテリーを用意しておけば充電の必要が無い点が特徴です。

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それを踏まえて、VOLT800では以下の運用の選択肢が考えられます。

  • カートリッジを必要本数用意して、全て自分で持ち運ぶ。
  • カートリッジを必要本数用意して、ドロップバッグとして宿に送っておく。
  • カートリッジは用意せず、毎晩充電する。
  • 走行中にモバイルバッテリーで充電する。

スペアカートリッジは1本で約75gです。予備として2本用意しても150gですから、現実的な選択肢です。重くなっても良いならこれが一番楽。またPBPを想定すると、PCで充電など出来ませんから練習としてカートリッジを持って走るのも良さそうです。

毎晩充電するパターンの場合、急速充電クレードルが必要です。これを使っても充電に5時間かかるためです。クレードルとケーブルで50gくらいでしょうから、カートリッジを自分で運ぶ方式と比べると軽量化出来ます。しかし充電のために宿に5時間程度は滞在する必要があります。

走行中にモバイルバッテリーから充電するパターンは、宿にあまり滞在出来ない人向けの選択肢です。しかしスマホなども充電することを考えると、3回の夜間走行分を1つのモバイルバッテリーでまかなうには容量が不足します。2つのモバイルバッテリーを持ち運ぶことになりますから、荷物がやや重くなります。

またOLIGHT『RN1500』など、接続端子にUSB Type-Cを備えるライトであれば充電時間が約3時間ほどで済んでしまいます。これならば宿の滞在時間が短くても対応可能です。

またほとんどの人が他の電子機器として『サイコン』『ナビ』『スマホ』の全て、もしくはいずれかを使用しているはずです。サイコンはボタン電池式、ナビは使わずキューシートのみ、スマホも持っていない、という人は見かけることがさすがに少なくなってしまいました。私がブルべを始めた2012年当時は、私も含めてこのスタイルの人が主流だったのですが…。

ナビについてはeTrexであれば乾電池のため充電不要ですし(コンビニで買えば済む、ただし使用済みの電池を持ち運ぶ必要がある)、キューシートも底固い需要があります。ですが、ライトも含めると宿では何かを充電するはずです。

その辺りの兼ね合いで、最終的にはどのような運用になるかが決まると思います。私の場合はサイコンはEdge530、ナビはiGS630、ライトはRN1500とVOLT800。それにiPhoneがあります。今回は面倒なので充電器を2つ持ち、全て宿で充電する方式にします。ケーブルも3種類、5本持ち運ぶことになりますが、そこは割り切ります。VOLT800のスペアカートリッジを携行したり、eTrexを使うよりは軽くなるはずです。

ついにUSB Type-Cを使う機器が2つ(iGS630とRN1500)に増えましたので、これでどれだけ運用が楽になるのかを試してみたいと思います。もしかするとサイコンとナビはどちらもiGS630、ライトも2灯ともRN1500になってしまうかもしれません。

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ちなみにPBPでは宿で充電するなど出来ませんので、ドロップバッグを活用することになります。VOLT800のスペアカートリッジを何本も持っていくか、モバイルバッテリーを複数用意して仮眠中に充電するか、ですね。

気温差への対処

これもまた悩ましいポイントです。

1000km以上のブルべが開催される主な長期連休は、5月か9月。いずれも季節の変わり目でそもそも気温差が激しく、1000km以上ともなると関東⇒東北のように季節をまたいで移動することになります。

600kmでも大きな気温差への対処は必要ですが、600km以上に移動範囲が広がりますので、入念に準備をしておく必要があります。気温への耐性は人によってかなり差がありますので、600kmで経験を積んで自分なりの対処方法を見つけておく必要があると思います。

一般には寒い方の想定に合わせるのが基本です。暑い場合は脱げばある程度は対処出来ますが、寒い場合はどうにもならず、最悪の場合は行動不能になるからです。

今回のBRM501では、東京から栃木、福島、宮城、山形、秋田と北へ進みます。夜間の気温は5度程度、雨が降ったら2~3度まで低下する可能性があります。

そのため上半身は厚手のメリノウール長袖ジャージ+ミレーのドライナミック半袖、下半身はカステリのNanoFlexタイツを基本として、寒くなれば真冬用のアンダーを追加。状況に応じてレインウェアも着用します。冷えてしまいがちな手足には、カステリの冬用グローブとトゥカバーも持っていきます。

とにかく基本は、寒い時間帯に合わせること。荷物が増えるのは仕方がありませんが、非常に悩ましいポイントです。

着替えをどうするか

次に着替え。最低でも3日間走りますから、汚れたウェアをどうするのか考える必要があります。選択肢としては、一般に2つ。毎日洗濯するか、ドロップバッグで新しいウェアを宿に送るか、です。

私は毎日洗濯する派。最初はドロップバッグを行っていましたが、ドロップバッグを出来るほどウェアを持っていないのでやめました。また梱包して翌朝送り返すのと、帰宅後に熟成されたウェアを洗濯するのも面倒でした。

600kmの時も洗濯して翌朝?に同じウェアを着ますので、それが出来れば理論上は何泊だろうがウェアは1着あれば済んでしまいます。ホテルの部屋は乾燥していますから、3~4時間もあればレーパンのパッド以外はほぼ乾きます。パッドについては、どうせ走り出したら1時間くらいで自分の汗で湿ってしまうので気にしないことにしています。

PBPでは『宿で毎晩洗濯』など出来ませんので、こちらもドロップバッグを使うことになります。先ほど『ドロップバッグ出来るほどウェアを持っていない』と書きましたが、PBPに出るなら着替え用として2セットはウェアを用意する必要があります。持っていなければ買うしかありません。

どうせPBPためにウェアを追加調達するのであれば、前年である今年中に買っておいて、ウェアの使用感を確認しておくのも良いと思います。レーパンなんか特に。

Di2の充電

電動変速を使っている人は、バッテリーの充電も気にする必要があります。例えばシマノのDi2は『目安として1000kmもつ』と言われていますが、個人的にはバッテリーの消費はフロントの変速回数で決まります。リアを数十回変速するのとフロントの変速1回が同じ程度の電力消費というイメージです。

SRAMならバッテリーがカートリッジ方式ですので、予備を持てば大丈夫ですね。シマノも12速からは充電ケーブルがUSBの汎用的なタイプになったので、モバイルバッテリーとケーブルがあれば充電可能です。

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その他

その他の持ち物について。私はブルべ中でもなるべく普段の生活リズムになるように心がけていますので、毎日使っている歯ブラシや爪切りも持っていきます。その他、薬やサプリメントなど体調を整えるために必要なものは忘れないようにします。

私の場合はプロテクトJ1も必須です。股をノーケアで1000km走るとダメージが大変なことになります。

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以上、1000kmの準備でした。走行計画、電源とウェアが大きなウェイトを占めています。1000kmを走るような人はそれなりに経験があると思いますが、初めて600kmより上のカテゴリを走る際の何かの参考になればと思います。