PBP(Paris-Brest-Paris)

【2023PBP走行記 その4】スタート直前まで編

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2023年のPBP走行記録その4です。

今回はいよいよスタート当日を迎え、当日朝のドロップバッグ預けからスタートの直前まで。『スタートまでにそんなに書くことがあるのか?』と自分でも思いますが、私のスタート時間は20:00(90時間部門は早くても17:30スタート)なのでスタートまでが長いのです。その3はこちらから。

■まずはドロップバッグを預ける

当日の行動について

さてこの日のミッションですが、私の場合はまずグッディースポーツのドロップバッグを預けるところから始まります。ドロップバッグの利用有無は人によって異なりますが、一般的な90時間部門の当日の行動をまとめると概ね以下の通り(2023年の場合)。

  • グッディースポーツのドロップバッグを利用する人は、朝からドロップバッグを預ける(他社ドロップバッグの場合は前日のこともある)
  • スタートまで寝る、食べる、最後の準備をする
  • ランブイエまで移動する
  • スタートグループの列に並ぶ(スタートの1時間前までに)
  • ブルべカードにスタンプを貰い、だいたい30分後にスタート

ということで、まずは朝からドロップバッグを預けにサンカンタンにあるベストウエスタンホテルに向かいます。

グッディースポーツのドロップバッグについて

私はグッディースポーツのツアーは利用しておらず、ドロップバッグのみ利用しました。2023年のピックアップと返却の場所と時間は以下の通り。ピックアップ場所は希望を出せばどこでもOKでした。ちなみに『メルキュール・モーレパス・サンカンタン』は、サンカンタンというホテル名ですが場所は『ラ・ヴェリエール』の駅前にあります。

  • ベスト・ウエスタン・サンカンタンで預かり(9:30~9:45)→ベスト・ウエスタン・サンカンタンにて返却
  • メルキュール・モーレパス・サンカンタンで預かり(10:00~10:30)→メルキュール・モーレパス・サンカンタンにて返却
  • ランブイエ駅前駐車場で預かり(11:00~11:30)→ベスト・ウエスタン・サンカンタンにて返却
  • イビス・バジェット・ランブイエで預かり(11:40~12:00)→イビス・バジェット・ランブイエにて返却

ちなみに費用はバッグ1つにつき8,000円。バッグにも色(青 or 黒)と大きさの指定があります。

サンカンタンのベストウエスタンへ向かう

ということで、私はトラップに宿泊しているので最寄りである『ベスト・ウエスタン・サンカンタン』ホテルに向かいます。

移動手段としては、当初は『5kmくらいだから自走すれば良いだろ』と思っていましたが、結局Uberを選択。理由としては、

  • ドロップバッグが無茶苦茶重くなった
  • 私の宿からはベストウエスタンホテルが自転車では行きづらい

の2点。

ドロップバッグが重くなった理由としては、PCの滞在時間短縮の目的で大量の補給食(主にカロリーメイト)を用意したこと、気温の変化に対応するためウェアが多くなったことが理由です。

特にウェアについては、過去3回の開催では『フランスは8月でも夜中に気温が5度まで下がるぞ!日本は35度だけどフランスでは真冬装備が必要だぞ!』が先人の教訓として言い伝えられてきました。しかし2023年は世界的な気候変動のせいか、天気予報を何度見ても最低気温は15度前後。最高気温はなんと30度超。日本と大して変わらん…。

結局『ドロップバッグに冬装備と夏装備の両方入れれば良い』という結論になり、その結果バッグ自体はかなりの重さになりました。

そしてその超重量のドロップバッグは『こんなものは自走では運べ…なくはないが、スタート当日にHPを減らすべきではない』という結論になり、日和ってUberを手配。距離は5kmほどなので料金は片道10ユーロ位。たまたま宿に同じくグッディーのドロップバッグを預けに行くという日本人の方がいましたので、相乗りして交通費を割り勘できました。

無事に時間内にベストウエスタンに到着してドロップバッグを預ける。

日影が多くて涼しい

一番楽なのは、ベストウエスタンに宿泊することですね(宿代は高い)。この辺は費用と労力のどちらを取るかという話になってきますので、各人のご判断次第。

以前と比較するとサービス水準の低下が著しく、何度も参加しているベテラン勢からは不評を買っていたグッディーのドロップバッグでしたが、それなりに利用者は多く、多数の知り合いに会うことが出来ました。

■洗濯とランチ

さて後は夕方のスタートまでやることがありません。スタート時間は私が20:00、同じ部屋のベイさんは17:30。

協議の結果、溜まった洗濯物をコインランドリーで洗濯しつつ、パン屋で適当にサンドイッチでも買ってランチにしようということに。

適当に、ランドリーの近くにあったパン屋に入ります。ここはフランス語オンリーのパン屋さんで、同じにしか見えないサンドイッチの具に違いがあるようで『肉?サーモン?』と聞かれているようだった全く分からず、後ろにいたおばちゃんに『meatとfishだ』と教えてもらう。

フリカッセ…入りらしい。ちなみに手書き数字も独特で、これは2ユーロ。

こちらは1ユーロと1ユーロ80セント。全く『1』に見えない。手書きの場合のみ、本当にこの通りに書かないと通じないので驚きます。わざと分からないフリをしているとしか思えない…。

■スタートまでひたすらダラダラ過ごす

ベイさんを見送り

その後はスタートまで2人でダラダラと過ごします。ここが唯一ゆっくりと時間が流れた時だった気がします。そして昼過ぎ(13:30)になるとベイさんが出陣していったのでお見送り。

ひたすら寝る。とにかく寝る。

一人になった私ですが、さすがに準備も終わっており、やることは全くありません。この時のためにパン屋で買った予備のサンドイッチを食べて食いだめをして、後は眠気が来ないようにするためにひたすら寝ます。眠くなくても寝ます。

この時間帯に寝ておけるというのが遅い時間にスタートするメリットでしょう。17時くらいまでは余裕で寝ていられる(宿を出たのは18時くらい)ので、13:30に出発していったベイさんとはかなりの違いがあります。初日夜に眠くなりづらいというのが、遅いスタート時間の最大のメリットでしょう。

その観点で考えると、20時スタートよりは21時スタートの方が更に寝られるわけですから、中途半端に20時よりは21時スタートの方が良いのかもしれません。ただし日本人は遅いスタート時間を敬遠しがちな印象なので、20時スタート以上に日本人の知り合いに会えないとか、細かいデメリットはあると思います。

■いざランブイエへ

ランブイエに向かって移動

時間が来たのでランブイエへ移動を開始します。ネットでN線の時刻を調べると18:17トラップ発に乗るしかなさそうです。この時間帯は1時間に1本しかありませんので、情報収集が甘いとランブイエまで自走というオチが待っています。ネットで簡単に確認出来ますので、調べておきましょう。

まぁトラップ⇒ランブイエ間の距離は22kmくらいなので、十分自走できる距離ではあります。しかし初参加の人間にとってリスク要素は減らしておきたいところですので、鉄道移動が固い選択肢ではないでしょうか(その鉄道も止まったりすることはありますが)。

ミールチケットはありません

ちなみに早い時間帯にエントリーした人は、『ミールチケット』を購入して(エントリー時に申し込む)、スタート前にカロリー補給をすることも可能です。個人的にはスタート前に補給が出来るのであれば、ぜひ利用したいところ。

しかし私は20時スタート。エントリー時に書いた自分の記事を見ると、ミールチケットの提供時間は

『MEALS Sunday, August 20 (Served from 11:30 am to 7:30 pm)』

とあります。要するに遅い時間スタートの人は利用できません。90時間部門で最も遅いスタート時間はグループUの21時。ミールチケットには期待せずその辺で夕食を済ませてこい、ということでしょう。私は20:00スタートなのでギリギリ利用できそうなのですが、申し込んでいませんでした。

今となっては食べたかった気もしますが、当時の私の判断では時間的に微妙なので申し込まなかったのでしょう。

Qグループスタートに並ぶ

さて時刻表通りにランブイエ駅に到着。とりあえずランブイエ城の前に行ってみますが、そこはブルべカードにスタンプを押す場所の様子。集合場所はもう少し北側のようでしたので、道路に出て移動します。

北側に移動すると、『Q』や『R』などの看板が掲げられており、なるほどそこに集合するらしい。あまり早く集合してもこの看板が無いでしょうから、1時間前がそこそこ人も集まっており、ちょうど良さげな様子です。同じくグループQの某嫁さんとも会えて、ようやく一安心。

某嫁さんは同じAJたまがわの仲間なのですが(実はつくば8耐で一緒に表彰台の真ん中に立ったりもしている)、いよいよスタートとなると、背景事情が似ていることなどもあり互いに緊張感がMAXだった気がします。私は確実に緊張してた(笑)

10分ほど経過すると、先ほどのスタンプを押す場所に向けて移動が開始されます。同じくグループQのYさんと。ここから約1時間かけて、スタートまでゆるゆると進みます。

ブルべカードにスタンプが押されました。

各コントロールの通過はフレームバッジ内蔵のRFIDによるトラッキングで把握される仕組みです。そのためブルべカードは形式的なもの…と思いがちですが、RFIDが一定の確率で反応しないことがあります。その不具合が続くとDNF扱いになってしまうため、その場合はブルべカードを証跡としてACPに異議申し立てを行うことになります(今回、私の知り合いでも事例がありました)。

やはりブルべカードにスタンプをもらうというアナログな仕組みは、ブルべと切っても切れないもののようです。

■いよいよスタート

各グループは15分おきのスタートとなっています。グループQの前、グループPがスタートすると次はようやくQのスタート。

他の方のブログでも散々書かれていますが、スタートではDJが盛んに呼びかけをして雰囲気を盛り上げてくれています。あのテンションで何時間続けているのだろうか…(笑)

ともかく時間が来たらスタートです。グループの最前列からゆるゆると発車していきますが、実際のスタート時刻はRFIDによる計測が開始されてから。私の場合は20:03がスタート時刻となっていました。

その5へ続きます。

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ABOUT ME
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当サイトは自転車関連のパーツレビュー、ブルべの走行記録を中心としたブログです。
管理人は40代のロードバイク乗り。20年前にCannondaleのCAAD3を買って以来、Cannoncdaleばかり乗り継いでいます。 昔はメッセンジャーやレース、今はロングライドとブルベ中心。ブルべの主担当もやります。
年間走行距離は約10,000km。身長170cm、体重57kg。
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