【レビュー】風だけ防ぎたい！春秋に特化した薄手万能グローブ　カステリ PERFETTO LIGHT GLOVE（ペルフェット ライト グローブ）

カステリの春秋用グローブ『PERFETTO LIGHT GLOVE』のレビューです。

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PERFETTO LIGHT GLOVE

■総合評価

ネオプレン生地を使ったシンプルな構造です。薄手軽量ながらGORE-TEXを使っており、防風・防水性とコンパクトさに特化。春/秋シーズンの強度を上げたいライドの場合に最適です。

■入手経緯

通常は『購入動機』となるこのパートですが、今回はカステリ社のご厚意によりPERFETTO LIGHT GLOVEを提供いただきました。そのため『入手経緯』としています。いつもありがとうございます。

PERFETTOの名称が付くグローブは３つあるのですが、私は『PERFETTO MAX』を真冬のメイングローブとして使っています。シンプルな構造なのに暖かくて、登板機会が多いですね。他のPERFETTOシリーズのグローブも気になっていたところでしたので、非常にありがたいです。

他に『FLY JACK-SEY』『TOE THINGY２』も提供いただきました。

レビュー記事はこちらです。いずれもカステリならではの『キャラが立っている』秀逸な製品です。

■製品概要

製品スペック

まずはカステリのサイトに掲載されているスペックを以下にまとめます。

GORE-TEXのWINDSTOPPERとネオプレン生地を使用したPERFETTOシリーズの中で、最軽量なグローブです。

WINDSTOPPERによる防風・防水機能がありますので春/秋はメインで活躍するほか、薄手軽量なので使わない時はバックポケットに入れておき、朝方の冷える時間や、ダウンヒルの時にだけスポット使用するということもできます。非常に使い勝手の良いグローブです。

製品ライン上の位置づけ

カステリには本当に色々なグローブがありますが、似たような製品もあり、初見では違いを把握しづらいです。そこで主な商品を一覧にして本製品の位置づけを確認します。現在のカステリの冬用グローブには、大きく分けて２つの製品ラインがあります。

• PERFETTOシリーズ：GOREのWINDSTOPPER＋ネオプレンを使った製品。グレードの違いは裏起毛の有無と起毛の長さ。
• フルジップシリーズ：親指の根元まで大きく開くジッパーを装備した製品。グレードの違いはWINDSTOPPERとPrimaloft（断熱材）の組み合わせの違い。

※フルジップシリーズという名称は便宜的に私が名付けたもの。
※価格は税込です。表はスクロールします。
※全てレビュー記事を書いていますので、良かったら確認ください。

全部で７つをリストアップしましたが、SPETTACOROとLIGHTNESS２以外はWINDSTOPPERを使っています。

PERFETTOシリーズは生地がネオプレンのため構造がシンプルという特徴がありますが、中でもLIGHTはとにかく薄い。心拍を上げて走る場面に向いています。

PERFETTO LIGHTの競合はMORTIROLOとLIGHTNESS２ですが、この３つは価格以外の違いが分かりづらいですね。まず大きく開くジッパーによる着脱のしやすさとデザインの良さならMORTIROLO。LIGHTNESS２はGOREは不使用ですが少しだけ裏起毛しているので、心拍を上げない場面でも暖かさがあります。

重量

実測重量です。カステリの公称重量はLサイズを基準としていますが、今回はMサイズです。Lサイズで公称41gのところ、Mサイズで39g。ほぼ公称重量通りと言って良いと思います。

外観

比較のためにLIGHTNESS２と一緒に撮影しました。まずは甲側から。右がPERFETTO LIGHTですが、指の部分を見るとパネルの枚数が少なくて構造がシンプルということが分かります。PERFETTO LIGHTは甲側と掌側の２枚の生地のみで構成されています。

掌側です。どちらも衝撃吸収パッドのCDSが配置されています。LIGHTNESS２はスエード生地がメインで伸縮性がなく、サイドに配された伸縮性のある生地で着脱性を確保しています。PERFETTO LIGHTはネオプレン自体に多少の伸縮性があるため、そのような構造は無くシンプルです。CDSの周囲にあるつぶつぶはシリコンで、グリップを高めています。

指先はタッチパネル用の電導加工となっています。また人差し指と中指には、ハンドサインを出した際に後方にアピールするための反射素材が配置されています。

裏側です。これまで通り左がLIGHTNESS２ですが、若干起毛しているため光の反射が少なく、黒っぽく見えています。PERFETTO LIGHTは起毛していないことが分かります。

■レビュー

サイズ感

今回はMサイズを選択しました。私の場合、カステリのグローブは夏用も含めてMがほとんどです。ジャージやジャケットはXSやSなのですが、グローブは着脱のしやすさとフィット感の両立を考慮するとMになるのです。

私の体格は身長170cm、体重57kgですが、ジャストフィットです。Sでも問題は無いと思いますが、恐らく着脱の際にストレスを感じると思います。私はライド中に信号待ちのたびにスマホを取り出してTwitterを確認する人なので、着脱しやすさが優先です(笑)

このあたりのピタピタのフィット感を取るか、着脱のしやすさを取るかは人それぞれです。しつこいですが、試着をしたうえでサイズを決めましょう。

暖かさ

３月上旬、荒川CRから白石峠にライドへ出かけます。スタート時の気温は１度しかなかったため、PERFETTO MAX（0-10度）と併用です。PERFETTO LIGHTはバックポケットの中ですが、非常にコンパクトになるので便利です。

さて気温も上がってくるとPERFETTO LIGHTに交換。10時頃の気温は約９度。日陰ですがWINDSTOPPERと縫い目の少なさで風はしっかりと防いでくれるため寒くありません。

白石峠の登り口に到着。

心拍を上げて登っていきますが、すぐに暑くなりジャケット（PERFETTO RoS２ CONVERTIBLE）のジッパーは最初から全開。標高600mあたりから路肩に残る雪が出現する状況になり、雪の冷気でサイコンの示す気温よりも明らかに寒い…。

ちなみにPERFETTO LIGHTは薄いため断熱性はほとんどありません。残りの５分ほどは雪のせいで指先に冷たさを感じるようになりましたが、最後までグローブを着用のままピークに到着。いつもは暑くてグローブを外して登ることが多い私ですが、このグローブは薄くてグリップも良く、快適に登れました。とっても良いですね、このグローブ。

また指先に装備されているタッチパネル用の電導加工ですが、生地の薄さも相まって非常に感度良好。↑２枚の写真はグローブを着用したままスマホのロックを解除し、カメラアプリを起動させシャッターボタンを押しました。とても便利。

さて下り。ジャケットのジッパーを首元まで上げてダウンヒルです。ダウンヒルでは心拍を上げられない上に、そこら中にある雪のせいで非常に寒い。如何にPERFETTO LIGHTの防風性が高いとはいえ、さすがに下りではPERFETTO MAXに交換して下りました。

先ほどの登り口まで戻ると再びPERFETTO LIGHTに交換。やはり平坦や登りで心拍を上げて走るには最適です。薄いので、とにかくハンドルを握りやすい。

逆に同じような気温でも低強度メインのライドの場合は、わずかに裏起毛でほんのり暖かいLIGHTNESS２の方が良いでしょう。この点については、良く似た性格の２つのグローブはと明確に作り分けがなされていると感じます。

携行性

先に挙げた２つの競合、LIGHTNESS２とMORTIROLOと比較して明らかに優れているのが携行性。生地が薄いため、折りたたんでバックポケットなどに簡単に入れておくことが可能です。

長時間にわたり走行するブルべでは、昼間と夜間でグローブを使い分けることもあります。『日が暮れたら寒いかもしれないので、念のため持っていく』『林道からの下りに備えてポケットに入れておく』なとの状況で非常に便利です。

LIGHTNESS２も同じく薄手なため折り畳みはしやすい部類ですが、PERFETTO LIGHTと比較すると縫い目が多いため若干畳みづらく感じます。

PERFETTOシリーズの良さ

私はカステリの冬用グローブを全部で７つ持っていますが、使い勝手の良さからPERFETTOシリーズの出番が多くなっています。

構造がシンプルなので、着脱が楽ということが主な理由です（信号待ちの度にスマホを確認しますし…）。それでいて、カステリのネオプレン生地は性能が良く、見た目に反して暖かいのです。

デメリットはカラーが黒の１つしかなく、いかにもネオプレン生地という見た目なこと。実用に徹した製品ですね。この辺りは好みで分かれる部分と思いますが、PERFETTOシリーズは便利で楽なのは確かです。

もし見た目で敬遠している方がいましたら、一度試してみて欲しいところです。

■まとめ

薄手、軽量で防風性の高さに特化し、春秋の『風だけ防ぎたい』というニーズにしっかりと応えた製品です。

薄手かつシリコングリップの効果もあり、ハンドルの握りも良く、保温性の低さは逆に『心拍を上げると暑いので素手がメイン』という人に強くお勧めしたいところ。携行性も高いので、とりあえずポケットに入れておくのも良し。

PERFETTOシリーズの３番手として、GOREのWINDSTOPPER＋ネオプレンという特徴を活かした製品に仕上がっています。

唯一の欠点らしきものといえば、価格が約9,000円弱する点。しかし高い機能性や使い勝手を考えると間違いなく出番が多くなるグローブなので、費用対効果は高いと感じます。

長く使える高品質の春秋グローブを探している人には非常にお勧めです。

購入は以下のリンクからどうぞ。カステリは18,000円以上で送料が無料です。またサイズに不安がある場合は室内での試着のみであれば返品の送料も無料なので、別の１サイズを取り寄せて確認することも可能です（詳細な条件は必ずサイトを確認ください）。

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PERFETTO LIGHT GLOVE

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管理人は40代のロードバイク乗り。20年前にCannondaleのCAAD3を買って以来、Cannoncdaleばかり乗り継いでいます。 昔はメッセンジャーやレース、今はロングライドとブルベ中心。2022年エベレスティング達成、2023年PBP認定、2024年キャノボ達成。ブルべの主担当もやります。
年間走行距離は約10,000km。身長170cm、体重57kg。