RIDEA楕円チェーンリングを使ってみて(その2)。楕円チェーンリングで効率は良くなるのか
さて皆様いかがお過ごしでしょうか。
それでは楕円チェーンリングについてのその2です。
その1はこちら。
私が買ったRIDEAの楕円チェーンリングはコレ↓ 50-34Tの±2 です。
決して安くないお金を投資して、RIDEA楕円チェーンリングに交換する。その投資に一体何を期待しているのか、と言えば、
・より速くなりたい(レース)
・疲れずにより遠くまで行きたい (ロングライド)
の 2つだと思います。
ROTORやRIDEAのwebサイトを見ると、楕円チェーンリングの効用としてはペダリングの効率が向上すると謳われています。効率が向上すれば、レースでは最後まで脚が残る。ブルベでは、例えば200km走った後の疲れが違う。ということになるのでしょう。
では、その効率とは何でしょうか?
使ってみて感じたのは、
『同じだけのパワーの入力に対して、真円よりも推進力に変換される割合が高いんじゃない?』
ということです。
ただし、もう1つ感じたことがあって、
『真円で完璧な(もしくはそれに近い)ペダリングが出来ていれば楕円は必要ないのでは?』
ということです。
私の場合、真円50Tを使っていて、トレイン組んで40km/h近くで走るようになると『フロントを52Tに変えてみたい』と思うようになりました。ところが、実際に52Tに変えてみると踏めるけど回せない。上死点と下死点で異様に重く感じます。
恐らくですが、重くなったせいで上死点では無理に早く回そうとして『エイッ』と力んでいて、かなり無駄な力を使っていたのではないかと思われます。無駄な力というのは、上死点では10の内のせいぜい2くらいしか推進力に変換されないのに、5の入力をしていて、余った3の力が捨てられる(むしろ反作用で膝に返って来る)ということです。
図にするとこれ。まさにパイオニアのパワーメーターのベクトル解析です。この11~1時くらいで変な方向に長い矢印が発生していたと思います。
そこで出てくるのが楕円です。この無駄な力を使っていた上死点と下死点を、48Tにしてしまうことで回しやすくしてあげましたよ、というものです。トルクのかけられる2~4時の歯数は52Tのままで、上死点では50Tの時よりもむしろ軽くなっているので無駄な力の使いようがありません。その結果、
・真円52Tのとき:100の入力で50が推進力 だったものが、
・楕円52Tのとき:90の入力で50が推進力
※楕円は48~52Tの歯数だと思って下さい
のようになるので、力の利用効率が向上するのでは?と感じています。
ということで、上死点と下死点でパワーロスが発生しているペダリングの方には非常に効果があるのではないかと考えますが、既に真円で非常に効率の高い綺麗なペダリングが出来ている場合、楕円にする必要は少ないとも思います。楕円に変えることで、タイミングの取り方が今までと違ってきますので、多少なりとも楕円に合わせたペダリングに調整する必要がありますし。わざわざその手間をかけてまで、楕円チェーンリングに変更するメリットがあるか?と言えば無いと思います。
やはり真円の方が、全周に亘って綺麗にトルクをかけられますよね(出来るかどうかは別として)。
ということで、RIDEA楕円を使ってみたらパイオニアのパワーメーターも欲しくなってきました。ペダリングについて色々考えると結局はここに行くのですね…(笑)
それではラストに続きます。
なるほど、すごく分かりやすい説明ですね。
やっぱりペダリングモニターは欲しいですね。パワーメーターが無くてもペダリングモニターだけでもいいので欲しいです。それで比較しないと、可否は判断できないという結論になってしまいました。楕円に慣れるまで、もっと乗り込まないといけないですしね。