【ブルベ装備】フロントフォークの真ん中にライトマウントを増設。ディスクブレーキ・スルーアクスルでのやり方
さて今回は誰でも持っているキャットアイのライトマウント(フレックスタイト)を利用して、フォークの好きな位置にライトのマウントを増設する方法です。ディスクブレーキ(スルーアクスル)ユーザーでも、フォークにライトマウントを増やすことで煩雑になりがちなハンドル周りを大幅にすっきりさせる事が可能になります。
従来はフロントのクイックのネジを外して、代わりにこのマウントを装着することで手軽にライト増設が可能でした。『でした』と過去形にしていますが、ディスクブレーキ(スルーアクスル)の人には過去形ですけれども、リムブレーキの人はこんな事で悩む必要ないんですよね。
ところが油圧ディスクにすると、クイックではなくスルーアクスルになります。するとネジ留めでは無くなるため、この方法が使えなくなってしまいました。私もハブ軸のライトマウントを便利に使っている人だったので、非常に困りました(ライトマウントは使えなくなってしまったので、人にあげてしまった程です)。
そんな時にツイッターではらぽんさんから『この方法でマウントを増設出来る!』と教えていただき、正に目から鱗。一挙に問題が解決しました。私もそれなりにDIYする方だと思うのですが、この方は更にマニアック(笑)。よくこんな方法を思い付くと思います。また既にクイックのマウントを使っている人でも、もう少し高い位置にライトをマウントしたい、ライトを更に増設したいという場合に有効です。
※フォークの形状などにより、緩んで回転したり落下したりする可能性があります。走行中は定期的に締め具合を確認し、油断しないようにして下さい。
■完成形
まず、装着するとこの様な感じになります。
おかげでハンドル周りはかなりスッキリしました。従来はエクステンションをつけてライトを2つ載せていました。Edge1030J+拡張バッテリーのせいでスペースが全くありません。
エクステンションを上側に付けるとサイコンの画面が見えなくなったり、下側に付けるとライトのインジケーターが見えなくなったりするので、ハンドル周りのセッティングにはかなり悩まされてきました。ところがこれのおかげでかなり自由度が上がり、セッティングの悩みも解消。クイックを使っていたら悩まなくて済む事なのですけども。
■準備するもの
それでは早速紹介です。まずは事前準備です。以下のものを揃えます。
キャットアイ フレックスタイト(ブラケット)
ライトホルダー
M4×20mmのネジ
リンク先のAmazonのページで、20mmが選べます。
瞬間接着剤、またはロックタイト
フレックスタイトは新品を買った方が良いでしょう。フォークに巻くにはバンドの長さが必要なためです。接着剤 or ロックタイトはマウントが緩んでしまう事の予防に使います。接着剤は色々試しましたが、フレックスタイト(樹脂製)とマウント(金属)を接着出来たのはこのスーパーXゴールド超多用途だけでした。フレックスタイトの材質が書いていないので、買って試すしか無いんですよね…。
■手順
それでは手順です。
準備
まずは準備。フォークにフレックスタイトを巻くので、塗装に傷が付かない様に保護テープを巻くと良いでしょう。摩擦が増えて固定力もupします。とにかく何かをフレームに付けるときは、これを巻いておいた方が良いです。細かい傷が付いて後悔します。
分解
次にフレックスタイトを分解します。フレックスタイトはこんな状態ですが、
ネジを外してみると、2つのパーツに分かれます。
台座を残し、ネジはM4×20mmに。マウントも用意。
マウントの中は空洞になっており、中心に穴が空いています。その穴を使ってマウントと台座を固定。
この段階(連結直前)まで来たら、台座側に接着剤を塗布したりネジにロックタイトを塗りましょう。
連結完了です。接着剤を塗布した場合は、乾燥するまで放置しておきましょう。
実際に装着してみます
実際にフォークに装着すると、このようになります。左右どちらにでも、2個作って左右両方にも装着可能です。さすがに2個装着するとハンドリングに影響が出るかも知れませんが、未検証です。
今年の9月にこのマウントを使って、SR600四国山脈の荒れた路面を走ってきました。荒れた路面なのは林道なのですが、その林道がひどい。トータル走行距離も450km。
台風通過後のあれだけの酷い道だったにも関わらず、四国も含め現在まで固定は完璧で特に問題は発生していません。先日の小鹿野200の試走もこれで走りました。
またフォークは、一般的には下に向かって細くなるテーパー状の形状をしています。そのため振動で徐々に下方向に下がってきてしまい、最後には外れてしまう可能性もあるわけですが、そういった問題も特に発生していません。保護テープを巻いているおかげで、バンドの摩擦力がupしているためと思われます。
当然ながらライトも問題なく路面を照らしてくれます。私はvolt800×2本で走っているのですが、これなら3本に増やしても良いかも。
■注意点
当初、接着剤やロックタイトは使用していませんでした。しかしネジの固定と反対方向(反時計回り)に力がかかるとネジが共回りして、外れてしまいます。
なので予防的に接着剤で固定してしまうか、ロックタイトをネジに塗るか等の対策を行った方が良いと思います。接着剤の他に、普通の両面テープでも割としっかり固定出来ました。
ちなみに接着剤で固定する前は、単にネジを締めただけの状態で100km近く走り回りました。それでも緩むことは特に無かったということは参考情報として書いておきます。短距離のライドしかせず、毎回しっかりと緩みがないか確認をするのであれば大きな問題の発生確率は低いのかも。
またvolt1700などの質量の大きな大型ライトも、トラブル防止のためには避けた方が良いでしょうね。
■まとめ
ディスクブレーキ(スルーアクスル)になってハンドル周りが非常にシビアなセッティングだったのですが、これのおかげでかなり余裕が出来ました。ハブと同軸にマウントするよりも高さがあるので、多少ですが広い範囲を照射する事が出来ます。ライトのスイッチのON/OFFも楽。
スルーアクスルになってハンドルのセッティングに悩んでいる方は簡単にマウントが増設出来ますので、ぜひ試して見て下さい。
※フォークの形状などにより、緩んで回転したり落下したりする可能性があります。走行中は定期的に締め具合を確認し、油断しないようにして下さい。
また、KCNCから従来のようなハブに装着するタイプのマウントも発売されています。もちろん実際に買いましたので、興味がある方はこちらもどうぞ。
これいいっすねぇ~不器用なんですが機会があればやってみたい。ちなみにライトはハンドルにも1本つけて計本体制?
NOMさん
簡単ですよ、ぜひお試しを。ライトはハンドルにもつけて2本ですね。エクステンションバーを使わなくて良くなったので、多少ですが軽量化にもなります。