ディスクブレーキ

ディスクロードこそカーボンホイール。隠れた秀作DTswiss(DTスイス)のカーボンホイール『ERC1400 spline 47 DB』を買いました その2

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勢いで買ったDTswissの『ERC1400SPLINE47』が届きました。早速箱から出してセットアップしてみます。

全景

DTswiss(DTスイス)ERC1400SPLINE47 DBです。モデル名がリムにグロッシーな黒デカールで貼られているのですが、遠目から見ると全く見えません(笑) ユーザーでもDTswissのどのモデルかは判別不能です。適当な中華カーボンリムに『DTswiss』のデカールを貼っただけにも見えますが…質感が全然違いますし、近づくとちゃんと『ERC1400SPLINE』というロゴが入っています。渋いです。最近の流行りなのか、スペシャのrovalも同じようなデザインですよね。

ERC1400

■そもそもDTswiss(DTスイス)とは

日本では認知度低い

そもそも、日本ではDTswissはホイールブランドとしてあまり認知度は高くないと思っています。サイスポなどにはホイールの広告が掲載されていますが、履いている人を見た事が無い…。

ショップも普通はシマノやマヴィック、カンパ/フルクラムのホイール四天王を売りたい(売らないといけない)でしょうから、DTswissはその他のブランドと同様に『これが欲しい』と自分から言わないとなかなか目にする機会が無いブランドというポジショニングになっています。逆に手組をする人からするとスポーク、ハブ、リム(ニップルも)では大変にメジャーなのですが、その完成品であるホイールの認知度は何故か低い。

日本での代理店は2016年までがミヤタサイクル、2017年からマルイです。マルイはタイオガを扱っているところですね。正直なところ、私もDTswissのホイールを検討の対象として認知したのは最近のことです。今回、それなりの金額の買い物をするにあたってDTswissのサイトを見に行って調べました。ところが日本語で検索すると、未だにミヤタサイクルのwebサイトの方がヒットします(当然、内容は古い)。マルイの作ったサイトなどは無さそうです。こんなところが日本で普及しない理由でしょう。webサイトも無いのでは売れるはずが無いと思います。でもミヤタサイクル時代に売れていたとも思えないので、webサイトはあっても無くても同じなのか。

ショップ向けには詳細なカタログを配布しているので、ショップに行って聞いてね、ということなんでしょう。まぁ本国サイトにはちゃんと情報が載っているので良いのですが、わざわざ本国サイトを見に行く人は余程のマニアしかいない(笑) でもとにかく、売りたいならwebサイトをちゃんと作って情報提供した方が良いと思います。今時、ショップに出向いて紙のカタログを見せてもらう以外に情報の入手経路が無いとかありえません。

DTswissの歴史

DTswissの設立は1994年。拠点は当初よりスイスのビール市。当時の名称は『DTswiss AG』という名だったとあります。最初はスポークの製造を行っていたのですが、

1995年にハブ
1999年にニップル
2001年にサスペンション
2003年にリム
2004年にホイール
2008年にサスフォーク

と事業領域の拡大を進めます。ホイールは15年も前から作っているんですな…。ニップル、スポーク、リム、ハブの全てを造っていて、他社にもOEMで供給しているほどですから、ホイールの性能が悪い訳が無い。

イメージとしては、ロードよりもMTBの方がシェアが高い印象があります。MTBではとっくの昔にディスクブレーキに移行していますから、時代がやっとDTswissに追い付いて、ロード用についてもディスクブレーキならDTswiss!になるのでしょうか?

■DTswissのホイール

ロード用のラインナップ

DTswissのロード用ホイールのラインナップは、下記の様な3つの分類になっています。

  • AERO:Aで始まるモデル。空力重視でリムの内寸は17mm。外幅も27mmあったりする。
  • Performance:Pで始まるモデル。バランス型でリムの内寸は18mm。軽さ重視。
  • Endurance:Eで始まるモデル。若干のグラベルも想定しているので信頼性重視。リム内寸は19~20mmあって太いタイヤを履ける。ディスクブレーキ用しかない。
  • Gravel:Gで始まるグラベルモデルが2019年から出来ました。リム内寸が24mmもある。
  • Cross Road:Cから始まるシクロクロス用のモデルも追加。リム内寸が22mmで、EとGの中間。

最近は、更にe-bike用のモデルもリリースされています。今回入手したのはERC1400。この上のグレードにERC1100というのもありますが、主な違いはベアリングがセラミックかどうかです。

ロングライドだとタイヤが太い方が楽です。舗装の荒れた農道でも脚を止めたくないですが、無駄に脚も使いたくない。そこで最低でも25C、出来ればもう少し太いタイヤという選択肢になります。タイヤが太いと衝撃のかなりの部分を吸収してくれるので、出力の乱高下が無くて速度維持が楽です。と言うことでどんどん太タイヤ派になってきているのですが、DTswissのERCシリーズはリム内寸が19mm。17mmでもワイドリムと呼ばれるのですが、19mmというのは如何ほどか?というのに興味があります。ZIPPなんか、今やもっと太いですからね。

あのSwiss Sideと共同開発

ホイールの空力については、同じスイスのSwiss Sideという50年の歴史を誇るエアロダイナミクス専門の企業と共同で開発しています。Swiss SideはDTsiwssの他にも、キャニオンなどいくつものブランドとTTバイクを共同開発していたり、自前のWIND TUNNEL(風洞実験施設)もあって、実績と最高の解析環境があります。このホイールに関する詳細はこのページに全て載っているので見て下さい。

25Cと28Cで空力と転がり抵抗を比較していて、最初は28Cの転がり抵抗の良さが空力の良さを上回るが、あるポイントからは25Cの空力の良さが勝ってくるなど、色々なデータが載っています。要はかなり真面目に開発しているということです。わざわざ『SWISS SIDE』のロゴをリムに貼っているほど。

swissside

■ERC1400SPLINE47 DBを実際に見てみる

外観

それではERC1400SPLINE47を実際に見ていきます。履いてしまった後の画像ですけど、外観はこちら。

シンプルなデザインで好みの分かれるところと思いますが、個人的には非常に好みです。ステッカーではなくデカールなのもポイント高い。唯一主張しているロゴはまだ良いですが、

 

ロゴ

モデル名はグロスブラックのデカールになっており、良く見ないと分からない!地味なので買っても家族にバレない(笑)

ERC1400

重量

重量測定です。メーカーは前後で1,538gと称していますが、フロントは700g。

フロント重量

リアも808gしかない。合計で1,508gなので30gも軽いんですけど…。チューブレステープも既に貼ってある状態でこれです。さすがに30gも違うとやり方が違うのでは?と不安になる(笑)

リア重量

ちなみにリアに関しては、エンド幅142mmに対応させるには調整用アダプターをかます必要があります。他にはチューブレス用のバルブを付けた場合の重量という可能性もありますが、普通はオプションは重量に含まないはず。ちなみに、付属品は下記の通り。各種アダプターです。リアに付けるアダプターの重量は12gなので、30gの誤差要因ではなさそう。

付属品アダプター重量

チューブレス用バルブも63mmのものが入っています。重量は11g。

チューブレスバルブ

ロックリング

ローターの固定方式は内セレーションタイプ。スプロケと同じ固定方法です。内側にネジが切ってありますのが分かりますでしょうか。

内セレーション

この工具を使ってローターを固定します。

ロックリング

ロックリングの重量は8g。外セレーションだったRacing5 DBのロックリングは12gなので、このパーツだけで4g軽量化されます。ちなみにこのロックリングはローターを買うと付いてきます。

ロックリング

従来のRacing5 DBが1,610g+12g(ロックリング)で1,622g。ERC1400は1,508g+8g(ロックリング)+12g(アダプター)で1,528g。差引き94gの軽量化です。

長くなりましたので、今回はとりあえずここまでです。その3へ。

ディスクロードこそカーボンホイール。隠れた秀作DTswiss(DTスイス)のカーボンホイール『ERC1400 spline 47 DB』を買いました その3

ディスクロードこそカーボンホイール。DTswissのカーボンホイール『ERC1400 spline 47 DB』購入その1

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当サイトは自転車関連のパーツレビュー、ブルべの走行記録を中心としたブログです。
管理人は40代のロードバイク乗り。20年前にCannondaleのCAAD3を買って以来、Cannoncdaleばかり乗り継いでいます。 昔はメッセンジャーやレース、今はロングライドとブルベ中心。2022年エベレスティング達成、2023年PBP認定、2024年キャノボ達成。ブルべの主担当もやります。
年間走行距離は約10,000km。身長170cm、体重57kg。
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