MAVICのディスク用ホイール2021年度版のまとめです。
各ブランド横断比較の記事はこちらから。
2021版ディスクブレーキのホイールはこれだけある まとめ編
ディスクブレーキ用のホイールについてまとめたので、全部を統合してみます。記事の内容を更新して、2021年バージョンにしました。ROVALとかBontragerとか網羅していないのは分かっていますが、キ...
■サマリー
まずMAVIC(マビック)のラインナップ全体のまとめです。2019年からウォッチしていますが、時系列で並べるとこんな感じです。
2019:全部で33商品。ディスク用が12、リムブレーキ用が21という構成でした(TDFエディション含む)。
2020:全部で41商品。ディスク用が18、リムブレーキ用が23という構成です。ディスク用が6つ増えているのですが、そのうち5つはTDFエディションによるものです。ディスク用にもしっかりTDFエディションが用意されるようになり、市民権を得たと言えます。
2021:全部で17商品と大幅に減りました。2020/12/30現在のサイト上のラインナップです。ディスク用が11、リムブレーキ用が6という構成です。MAVICも完全にディスクブレーキにシフトしましたね。
2019年にこの記事のシリーズを始めた時には、タイトルの通りディスク用のホイールが少なくて、良いホイールを探すのに苦労しました。しかし2年で完全に逆転してしまいました。
■ラインナップ
それでは気になるディスク用のラインナップを見ていきます。
MAVICは、2019年にアメアスポーツの傘下から外れました。その後も経営に関してはかなりの混乱があったのですが、ようやく落ち着いたのか?ラインナップを大幅に見直し。やっと他社と戦える製品を出してきました。
従来のラインナップから大幅に変わったのは以下の点。
- 『エアロ』などの目的別ラインナップから、リムハイト別のラインナップに変更。
- カーボンリムが『コスミック』、アルミリムが『キシリウム』に名称を統一。
- 基本的にSLRとSLの2本立て。
それでは見ていきましょう。
ハイプロファイル
リム高 | 内寸 | 外寸 | 重量 | 価格 | |
コスミックSLR65 ディスク | 64 | 19 | 26 | 1,570 | ¥250,000 |
コスミックSL65 ディスク | 64 | 19 | 26 | 1,750 | ¥160,000 |
コスミックSLRは、リムハイト64mmで1,570gと大幅な軽量化を果たしました(リムハイト65mmと思いたくなりますが、64mmらしい)。プレスリリースには1,650gとあるのですが、MAVICの公式サイトに1,570gと書いてありますから1,570gが正しいのでしょう。軽すぎる気もしますけど…。
軽い理由は、従来アルミリムで使われていたFOREテクノロジーをカーボンリム(SLRのみ)にも使ってきた事。アルミのニップルをニップルホールに埋め込んでリムと一体成型し、外周部の穴も無くしています。これによりリムテープ(約30g)も不要になりました。
またスポークもアルミからスチールに変更。SLRはスポークが楕円形状になっています。イソパルス組もやめて、2クロスになりました。これでSLRは250,000円ですから、かなり競争力のあるスペックになりました。
ちなみに従来あったコメットはディスク用からは消えました。リムのディスクホイールにその名を残すのみ。
ミディアムプロファイル
次はミドルハイトのホイールです。従来はこちらがコスミックという名称でしたね。
リム高 | 内寸 | 外寸 | 重量 | 価格 | |
コスミック アルティメット ディスク | 40 | 19 | 25 | 1,230 | ¥480,000 |
コスミックSLR45 ディスク | 45 | 19 | 26 | 1,470 | ¥250,000 |
コスミックSL45 ディスク | 45 | 19 | 26 | 1,575 | ¥160,000 |
コスミックエリート USTディスク | 30 | 17 | 24 | 1,850 | ¥75,000 |
コスミックアルティメットが恐ろしく軽いですが、これはチューブラーリムだからです。スポークも、1本のスポークがハブを経由して反対側までつながっているなど、非常に手の込んだ造りになっています。
コスミックSLR45が、非常に使い勝手の良いスペックと価格になっていますね。コスミックSL45だと、私の持っているENVE45と同じようなスペックです。
ちなみにコスミックエリートは、コスミックという名称が残ってしまっていますがアルミリムです。廃版にならずに残っているものです。
旧製品は『MAVICは走って軽い事が特徴だ』とPRしたり、値下げをしてしのいだり色々大変そうでしたが、やっと魅力的な製品が出てきました。
ロープロファイル
ロープロファイルです。以前はエンデュランスという名称で、キシリウムだけで5つもありました。
リム高 | 内寸 | 外寸 | 重量 | 価格 | |
コスミックSLR32 ディスク | 32 | 21 | 28 | 1,410 | \250,000 |
コスミックSL32 ディスク | 32 | 21 | 28 | 1,499 | \160,000 |
キシリウムSL ディスク | 22 | 19 | 1,575 | \90,000 | |
キシリウムS ディスク | 22 | 19 | 1,670 | \60,000 | |
アクシウム ディスク | 21 | 17 | 1,905 | \36,000 |
キシリウムはアルミモデルの名称に格下げされて、今や2アイテムを残すのみ。エンデュランス用がキシリウムという位置づけだったのに、そのコンセプトはどこに行ってしまったのか。ディスクブレーキの普及と相まってカーボンリムも普通になってきましたね。
ということで、リニューアルされたMAVICのラインナップについてまとめてみました。2019から大きな変更はありませんが、上位モデルは値下げされてコストパフォーマンスが良くなっています。MAVICはワイドリム・チューブレスを推進しているので、1セット買っておけば当分古びずに使えると思います。12速化したら別ですけど…。
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