【ディスクロードの輪行が楽になる!】オーストリッチ ディスクロード専用輪行エンドスタンドを入手
■オーストリッチ ディスクロード専用輪行エンドスタンドを入手
みなさん待望のオーストリッチの新型『ディスクロード用 輪行エンドスタンド』を入手しました。これは今までオーストリッチから出ていた片持ちタイプのスタンドと異なり、リムブレーキ時に普及していたボックスタイプのエンドスタンドのスルーアクスル用です。
パーツ構成
まずはパーツ構成から見ていきましょう。大きく分けて3種類のパーツから構成されています。まずはエンド金具です。
エンド金具は左右の幅が異なっており、コンパクトに畳むことが出来るようになっています。
ただし左右の幅が異なることで、ナット付きパイプが狭い方にははまらないので注意。スタンドには使う向きがあるということになります。
次にナット付きパイプです。12mm径のスルーアクスルが挿入出来るサイズなのでかなり太いです。
最後に6mmのスペーサーが2枚です。フレームのエンドとスタンドとの間に挟みます。片面がギザギザしており、こちらをスタンド側に向けて使用します。これのおかげで固定力が大幅に増して、スタンドが回転してしまうことがありません。
旧型との重量比較
では次に旧型との重量比較です。パイプがかなりゴツいので相当な重量増になりそうですが、実測するとどうでしょうか?まず新型のスルーアクスル用エンドスタンドは全部で135gです。
次に旧型は118gでした。意外にも?17gの差しかありません。この程度であれば十分許容範囲ですね。
最も重量のあるパーツを比較すると、新型のパイプは73g、旧型のスタンドが63gあります。スタンドは1本で支えなくてはならないので、意外と頑丈に作られていたんですね。新型のパイプを肉抜きしたり素材を変えて軽量化したバージョンがあったら良さそうです。2,000円くらいで軽量化出来るのなら私は買います。
ちなみにタイオガのエンドスタンドは180gもあります。こちらは大きくて輪行袋にも収納出来ませんし、用途が異なるのでapple to apple の比較にはなりませんね。タイオガのスタンドがダメとか言っちゃいけません。あれはあれで、ちゃんと使える製品だと思います。
■使い方
それでは早速実際に使用してみます。先日のAJたまがわ忘年会で、高崎までの輪行で使用してみました。基本的に従来のQRタイプと使い方と変わりませんが多少違いはあります。
準備
まずパイプにナットを装着します。ギザギザ面でスタンドを挟む構造のため、必ずギザギザ面をスタンド側に向けます。パイプとナットの位置ですが、まずは面一になるように装着します。
パイプは、ナットを付けない側がギザギザ面になっています。
1、スペーサーを通す
装着する順番は、エンド側から『スペーサー⇒スタンド(エンド金具)⇒パイプ⇒スタンド(エンド金具)⇒スペーサー』となります。まずはリアエンドにスルーアクスルを通し、6mmスペーサーを装着します。何度も言いますが、ギザギザ面でスタンドを挟みますのでこのような向きで装着します。次の手順でスタンドとパイプを通しますので、アクスルは全部通さずに画像の様に最小限だけ通しましょう。
2、スタンドとパイプを通す
次はパイプとスタンドを合わせた状態で、アクスルを通します。パイプとスタンドがズレがちですが、頑張りましょう。最初に紹介しましたがスタンドは向きがあるので注意。パイプが付けられないのですぐに分かるはずです。
私は面倒なので2つを一度に装着しましたが、スタンドの片側だけ通す⇒パイプを通す、という手順でも良いと思います。QR版ではパイプが細くて軽かったので装着が楽でしたが、パイプがごっついので中々大変です。この後にスペーサーを付けるので、アクスルは全部通さないようにしておきます。画像のようにわざと左側が垂れ下がるようにして、スペーサーを通すスペースを確保しておきます。
上手にやるとこれくらいのスペースがあります。
またここで頑張るとパイプにチェーンを引っかけて固定することも出来ます。結構大変でした…。
3、2つ目のスペーサーを通す
上の画像の状態でスペーサーを穴に添えて(アクスルは通さない)、その状態で右エンドの場所まで移動させ、正しい位置に来たら一気にアクスルを通します。何度も言いますが、スペーサーのギザギザ面はスタンド側に向けます。
こんな面倒な手順を踏むのは、単に『なるべくチェーンやRDを触りたくないから(汚れるので)』です。軍手をしているとか、多少の汚れは気にしないという人は、2個目のスペーサーを一気に付けてしまって大丈夫でしょう。
4、固定と長さの微調整
スペーサーを装着したら反対側のエンドにアクスルを固定します。アクスルを最後まで回してもガッチリ固定されない場合は、パイプに付いているナットで幅を調節してパイプの長さを延長します。なぜナットが付いているのかというと、この長さ調整のためだったんですね。
実際には装着した状態でナットを回します。ガッチリ固定される手ごたえがあるまで回しましょう。
これで固定完了です。ちなみにスタンドの角度は、チェーンステーと一直線になるように調節します(マニュアルに記載があります)。
■新型の利点
従来の片持ちでも特に不便は無かったのですが、新型の利点は以下のものがあるでしょう。
リアのアクスルを忘れないで済む
これが一番大きな利点です。今まではリアのスルーアクスルをスタンドの固定に使うことが出来ず、忘れずに輪行袋に入れたりホイールのハブに通しておく必要がありました。最悪の場合は輪行準備をした駅に置き忘れてくる危険性があったので、スタンドの固定にスルーアクスルが使えるようになったというのは非常にありがたいことです。
抜群の安定感
やはり片持ちと比べると安定感は段違いです。雑においても大丈夫なので、非常に精神的に楽になりました。今までは、片持ちのスタンドがズレないように知らない内に気を遣っていたんですね。ギザギザ面を合わせてスタンドを挟み込む機構も秀逸で、パイプの長さをちゃんと調節すればスタンドがズレることはまずありません。
注意点
利点ではないのですが、エンドを持ち上げる高さは110mmです。従来の片持ちスルーアクスル用も110mmしか無かったので同じなのですが。ロングケージのリアディレイラーは使えませんので注意して下さい。
■収納について
SL-100だと袋がパンパンになる
さて収納のお話です。私はオーストリッチ輪行袋のSL-100を使っているのですが、これは生地が薄くてコンパクトになるため、収納用の袋も小さいです。そのため、このごついパイプを入れるとかなりの容量になってしまい、SL-100の袋がパンパンになります。上手に収納しないとそもそも入りません。
ちなみにトータルの重量は408gです。
L-100と袋を交換する
そこで、使われずに眠っていたL-100の袋と交換する事を思いつきました。L-100はSL-100と比べると生地が厚いので、袋も若干大きくなっているのです。試しにL-100の袋に入れてみると、余裕をもって収納することが出来ました。SL-100の袋は本当にパツパツになって収納が大変なので、しばらくこれで使ってみようと思います。
オーストリッチさんはパーツ単体での注文も応じてくれる事が多いので、L-100の袋だけショップでオーダーすれば別途入手可能と思います。ただし公式にはアナウンスされていない特別対応と思いますので、ショップに相談するようにしましょう。『買えて当然』という態度でショップに行かないように…。
ということで非常にお勧めのオーストリッチ ディスクロード専用輪行エンドスタンドでした。
とても参考になりました有難うございます。
ハマ1018さん
コメントありがとうございます。これがあれば、ディスクブレーキでも気軽に輪行出来ますね。
袋はモンベルからチューブ型のドライバッグが出ているのでそちらを使えば余裕を持って入れれます。
私は0.5lのものですが急いでいる時とかぱっぱと巻いて押し込めるので便利。
HIROさん
コメントありがとうございます。オーストリッチの袋にはこだわらず、ドライバッグを使ってしまうのは良いですね。色々なブランドから出ていますからサイズも色々ありますし、入手性も格段に良いのでそちらの方が良さそうです。我が家にも使っていないドライバッグが沢山あることを思い出しました…。