【フックレスリム】ENVE45を購入 走行インプレ・レビュー

人柱になる覚悟でフックレスリム『ENVE45』を買って2か月が過ぎました。とりあえず現時点でのインプレ・レビューを書いておきます。

これまでのENVE45に関する記事はこちら。

ENVEのフックレス『ENVE45』を購入!フックレスリムの詳細はこうなっている

フックレスリムとは何なのか?メリットとデメリットをまとめてみる

■フックレスリムを使ってみて

まず最初にまとめ。

フックレスリムを使った感想

  1. 走りの軽さと振動吸収が両立
  2. 28Cが『走るタイヤ』になった
  3. サイドウォールがヨレない感がすごい

『フックレスリムとは?』の記事でも書きましたが、フックが無くなるのは見た目的にインパクトが強いです。『フックを無くして大丈夫なの??』と。

しかし構造がシンプルになることで、基本的な性能が底上げされるのでは無いか?と想像していました。乗ってみるとその通りで、非常に快適なホイールです。

フックレスになったことで、扱いが変わった点は特にありません。タイヤも非常に嵌め辛かったので、指定の上限空気圧を守っていればタイヤが外れる事もそうそう無いと思います。

■ENVE45のスペックについて

ENVE45のカタログスペックは以下の通り。

リムハイト:45mm
重量:1,561g(フロント:725g、リア:836g。シマノフリーの場合)
リム内幅:21mm
リム外幅:28mm
スポーク数:24H
ハブ:ENVE Foundation Road Alloy ID360 40t ラチェット
スポーク:Sapim CX Sprint(Jベント)
アクスル規格:フロント 12×100、リア 12×142
フックレスビード

スペックとしては20万円未満なりのホイールですが、リニューアルする前のMAVICならこのスペックで30万円の価格設定でした。

■ディスクロードのホイールについて

ロードのディスクブレーキ用ホイールですが、ディスクブレーキの普及に合わせてこの2年ほどで急激に進化しています。

各メーカーのディスク用ホイールの現状を見てみると、フルクラムはディスク化に積極的に見えます。カンパもWTOシリーズを出しています。シマノは2021年のモデルチェンジまで待つつもりなのか、ここ数年はハイエンドの新商品は出ていません。マヴィックは商品ラインの大幅なリニューアルでかなりまともなスペックになりました。

メジャーブランド以外ではZIPP、ENVE、GIANTがディスク化にプラスしてチューブレス化にも積極的です。上記のブランドから少しでもシェアを奪いたいのでしょう。同じことをやっていたら無理ですからね。

またディスクブレーキの普及、カーボンの成型技術の向上で同じ強度で薄く作れるようになった、CFDによる空力の解析等によりリムの幅広化も進みました。

幅が広がるとエアボリュームが増えるので、タイヤの空気圧は低圧化が進みます。そこで低圧使用が前提のフックレスリムがロードにも登場。ディスクブレーキの普及し始めのころ、リムの外周がブレーキの役割から解放されることで設計自由度が上がるというお話がありました。フックレスリムはリムブレーキでは難しいという話も聞きますので、その方向性の1つなのでしょう。

■インプレ

装着したタイヤ

まず今回装着したタイヤは、シュワルベのone、28C。もちろんチューブレスです。セカンドグレードなのに1本8,000円もします。若干重いですが良く走るタイヤです。当然ですが、ENVEの『Tire Compatibility List』に掲載のタイヤです。

ENVE45のリム幅は28mmあります。28Cのタイヤを付けるとツライチになるようになっています。

空気圧は『Tubuless Tire Pressure Recommendations』に従います。ENVE45と28Cタイヤの組み合わせなら、私の体重だと3.67barとなります。シーラントは前後それぞれ40ml入れました。

走行感

まず感じたのは、タイヤが28Cなのに走りが軽い。このタイヤは295gありますから走り出しは若干重いですが、走り出すと軽い。空気圧は3.7barという低さなのに、走りが軽い。

おかしい、自分が知っている28Cではない感じ…。今まではリムよりもタイヤが太かったですから、28Cの転がり抵抗が低いと言っても無駄な変形が大きい感じでした。特にコーナーリングとか。

でもこのホイールとタイヤの組み合わせだと、タイヤのサイドウォールがヨレずにしっかり立っている感じです。コーナーリングでも、タイヤのおいしいところを使えています。多少路面の悪いところを走ると分かるのですが、タイヤは最低限変形して振動を吸収しますが、腰が残っていて踏んだ分だけ推進力に変換されています。

今までの28Cは、段差では『ボヨン』という感触があって『振動吸収性を得る代わりに推進力が少し落ちる』というトレードオフの存在でした。それが見事に解消されています。非常に良く進むホイールで、実際に速くなります。

大阪の梅田から名古屋までキャノボのルートを走りましたが、走っていて楽しかったですね。楽だし、速い。路面の抵抗が少ないってこういうことか。単に軽いとか剛性がとかではなくて、タイヤ本来の性能がしっかり発揮されている印象です。

またDTswissと比べると、スポークがストレートではなくJベントなのに剛性はそこそこ高い。リム自体はENVEなので硬めです。そのリムの硬さをスポークでほんの少し緩和している印象です。踏んだ分だけしっかりと良く進みます。これなら、少なくともシミーは起きなさそうですね。

タイヤ装着とビード上げについて

同じフックレスリムであるZIPP303Sは『タイヤ装着はしやすいが、ビードが上がりづらい』らしいですが、ENVE45ではどうでしょうか。

まずタイヤ装着は、GP5000TL+DTswissと同レベルの凶悪なはめ辛さでした。IRCのタイヤレバーが無いと絶対無理。ちなみにチューブレステープの巻き数は1周です。

シュワルベのプロワン(もちろんTL)は『手で余裕ではめられる』というレビューが多いのですが、ワンだとこんなに凶悪になるのか??本当にプロワンは手ではめられるのか??

手ではビクともしなくなった図。まだこんなにビードが入っていません…。

しかし、一度ハマってしまえばビードを上げるのは楽です。キツくはまっている分、気密性が高いからですね。石鹸水も使わずに、フロアポンプのみで綺麗にビードが上がりました。

使えるタイヤの制限について

先ほどタイヤのリストのリンクを貼りましたが、使えるタイヤは割と限られています。それでも27-29Cのレンジには24銘柄のタイヤがリストされています。これだけあれば十分なのでは?と思います。IRC、ミシュラン、ヴィットリアなどメジャーどころもありますし。

今回はシュワルベのoneを使いましたが、これも非常に良いタイヤでした。更に上のグレードのPro oneもありますから、シュワルベが使えるのであればそれで良いんじゃないの?とすら思ってしまいます。GP5000が対象では無いことを懸念する人もいそうですが、世の中のタイヤはGP5000だけではありません。

ちなみに私はシュワルベのoneが良かったので、Pro oneもオーダーしてしまいましたよ。他のタイヤと組み合わせてみるのが楽しみです。

■まとめ

総合的には大変満足しています。税込みで20万円未満のホイールなのに、タイヤの性能を引き出して非常に良く走ってくれます。

ディスクブレーキ&チューブレスが前提のため、ユーザーを選びますが性能は良い。フックレスリムは色モノと思っていてごめんなさいという感じ。安いですし、選択肢の1つとして十分ありです。

しばらくはこのホイールで遊ぼうと思いますが、同じくフックレスリムのZIPPも乗ってみたくなりますね~。

created by Rinker
Zipp
¥70,500 (2021/12/02 18:35:32時点 Amazon調べ-詳細)
created by Rinker
Zipp
¥76,800 (2021/12/02 19:59:03時点 Amazon調べ-詳細)