【MAVIC】ディスク用ホイールはこれだけある!2022年度版
MAVICのディスク用ホイール2022年度版のまとめです。コスミックアルティメットシリーズが追加されたこと、またグラベル系が流行していることから『オールロード』カテゴリーを追加しました。ENVEでもオールロード系のホイールを掲載していますので、時代の潮流として加える事にします。
各ブランド横断比較の記事はこちらから。
■サマリー
まずMAVIC(マビック)のラインナップ全体のまとめです。2019年からウォッチしていますが、時系列で並べるとこんな感じです。
2019:全部で33商品。ディスク用が12、リムブレーキ用が21という構成でした(TDFエディション含む)。
2020:全部で41商品。ディスク用が18、リムブレーキ用が23という構成です。ディスク用が6つ増えているのですが、そのうち5つはTDFエディションによるものです。ディスク用にもしっかりTDFエディションが用意されるようになり、市民権を得たと言えます。一方、品数を増やしすぎという印象は否めず、経営が悪化して身売りされてしまいます。
2021:全部で16商品と大幅に減りました。2020/12/30現在のサイト上のラインナップです。ディスク用が9、リムブレーキ用が7という構成です。MAVICも完全にディスクブレーキにシフトしましたね。
2022:ちょっと新製品が増えて、全部で18商品になっています。2021/10/20現在のサイト上のラインナップです。しかし内訳は変わり、ディスク用が12、リムブレーキ用が6です。その他にグラベル用ホイールが5つあります。もはや増えるのはディスク用のみ。
2019年にこの記事のシリーズを始めた時には、タイトルの通りディスク用のホイールが少なくて、良いホイールを探すのに苦労しました。しかし、2年でディスクブレーキ用とリムブレーキ用のモデル数は完全に逆転してしまいました。
■ラインナップ
それでは気になるディスク用のラインナップを見ていきます。
MAVICは、2019年にアメアスポーツの傘下から外れました。その後も経営に関してはかなりの混乱があったのですが、ようやく落ち着いたのか?ラインナップを大幅に見直し。やっと他社と戦える製品を出してきました。
従来のラインナップから大幅に変わったのは以下の点。
- 『エアロ』などの目的別ラインナップから、『ハイ』『ミドル』等のリムハイト別のラインナップに変更。
- カーボンリムが『コスミック』、アルミリムが『キシリウム』に名称を統一。
- 基本的にSLRとSLの2本立て。
それでは見ていきましょう。
ハイプロファイル
名称 | リム高 | 内寸 | 外寸 | 重量 | 価格(税込) |
コスミックSLR65ディスク | 65 | 19 | 26 | 1,540 | 297,000 |
コスミックSL65ディスク | 64 | 19 | 26 | 1,750 | 198,000 |
※2022年7月に価格改定が行われ、SLR65:250,000⇒297,000円、SL65:176,000⇒198,000円となりました。
コスミックSLRは、リムハイト65mmで1,570gと大幅な軽量化を果たしました(このホイールのリムハイトについて、マヴィックのwebサイトには64mmと65mmの記載が混在しており、マヴィック自身も分かっていないらしい)。プレスリリースには1,650gとあるのですが、MAVICの公式サイトに1,570gと書いてありますから1,570gが正しいのでしょう。軽すぎる気もしますけど…。
軽い理由は、従来アルミリムで使われていたFOREテクノロジーをカーボンリム(SLRのみ)にも使ってきた事。アルミのニップルをニップルホールに埋め込んでリムと一体成型し、外周部の穴も無くしています。これによりリムテープ(約30g)も不要になりました。
またスポークもアルミからスチールに変更。SLRはスポークが楕円形状になっています。イソパルス組もやめて、2クロスになりました。これでSLRは275,000円⇒297,000円ですから、かなり競争力のあるスペックになりました。
ちなみに従来あったコメットはディスク用からは消えました。リムのディスクホイールにその名を残すのみ。
ミディアムプロファイル
次はミドルハイトのホイールです。従来はこちらがコスミックという名称でしたね。
名称 | リム高 | 内寸 | 外寸 | 重量 | 価格(税込) |
コスミックアルティメットUSTディスク | 45 | 19 | 28 | 1,225 | 528,000 |
コスミックアルティメットディスク | 40 | 19 | 26 | 1,240 | 528,000 |
コスミックSLR45ディスク | 45 | 19 | 26 | 1,440 | 297,000 |
コスミックSL45ディスク | 45 | 19 | 26 | 1,575 | 198,000 |
※2022年7月に価格改定が行われ、SLR45:275,000⇒297,000円、SL45:176,000⇒198,000円となりました。
コスミックアルティメットシリーズが恐ろしく軽いです。当初はチューブラーリムのみでしたが、2021年9月にチューブレスリムもリリースされました。チューブレスリムなのに、リムのカーボン積層を変更してチューブラーリムよりもハイトが5mm高いにも関わらず15g軽いという矛盾した性能です。
アルティメットシリーズは、スポークも1本のカーボンスポークがハブを経由して反対側までつながっている(スポーク数は20本だが、厳密には10本しかない)など、非常に手の込んだ造りになっており、価格も含めて普通のホイールではありません。
またコスミックSLR45が、非常に使い勝手の良いスペックと価格になっていますね。コスミックSL45だと私の持っているENVE45と同じようなスペックです。
旧製品は『MAVICは走って軽い事が特徴だ』と(重量の重さをごまかすような)PRをしたり、値下げをしてしのいだり色々大変そうでしたが、やっと魅力的な製品が出てきました。
ロープロファイル
ロープロファイルです。以前はエンデュランスというカテゴリ名称で、キシリウムだけで5つもありました。今やキシリウムもディスク用としては3つのみに。
名称 | リム高 | 内寸 | 外寸 | 重量 | 価格(税込) |
コスミックSLR32ディスク | 32 | 21 | 28 | 1,390 | 297,000 |
コスミックSL32ディスク | 32 | 21 | 28 | 1,499 | 198,000 |
キシリウムSLディスク | 22 | 19 | - | 1,575 | 110,000 |
キシリウムSディスク | 22 | 19 | - | 1,670 | 82,500 |
キシリウム30ディスク | 30 | 19 | - | 1,790 | 60,500 |
アクシウムディスク | 21 | 17 | - | 1,905 | 49,500 |
※2022年7月に価格改定が行われ、SLR32:275,000⇒297,000円、SL32:176,000⇒198,000円、キシリウムSL:99,000⇒110,000円、キシリウムS:66,000⇒82,500円、キシリウム30:55,000⇒60,500円となりました。
キシリウムはアルミモデルの名称に格下げされて、今や3アイテムを残すのみ。2021年9月くらいにいつの間にか『キシリウム30ディスク』というエントリーグレードの製品が追加されていました。なんと前後で重量が1,790g。リムハイト30mmとはいえ、重すぎませんかね…。
エンデュランス用がキシリウムという位置でしたが、そのコンセプトはどこかに行ってしまいました。ディスクブレーキの普及と相まってカーボンリムも普通になってきましたね。昔はキシリウムというだけで、ちょっと高価なイメージがあったと思うのですが。『キシリウムカーボン』は矛盾した過去の存在になってしまいました。
※2022年6月にコスミックSLR32ディスクを買いました。
オールロード
ディスクブレーキが一般的になり、舗装路(ターマック)を走るロードバイクと、グラベルバイクの垣根が曖昧になってきました。ENVEでもAR(オールロード)の型番のホイールを掲載していますので、マヴィックでも掲載することにします。全部で5モデル。
名称 | リム高 | 内寸 | 外寸 | 重量 | 価格(税込) |
オールロードプロカーボンSL | 25 | 23 | - | 1,445 | 297,000 |
オールロードSL | 25 | 22 | - | 1,590 | 110,000 |
オールロードSLロード+(650B) | 22 | 25 | - | 1,555 | 110,000 |
オールロードS | 22 | 22 | - | 1,765 | 82,500 |
オールロード | 22 | 23 | - | 1,890 | 49,500 |
オールロード(650B) | - | 25 | - | 1,840 | 49,500 |
ロードバイクは軽快に走りたいのでディスクブレーキどころかリムブレーキが良い、ブルベなどロングライドでは積載性や快適性重視なので、ディスクブレーキのグラベルバイクが良い、という人が増えている印象です。2台くらいまでなら、割と保管スペースが気にならない人も多いのではないでしょうか。
そんなわけで、ターマック専用のピュアロードとグラベルロードの両方を持つ人は今後も増えそうな印象です。私もそうしたい。上記のホイールですが、オールロード、オールロード650B以外は全てフックレスリムになっています。
ということで、リニューアルされたMAVICのラインナップについてまとめてみました。ラインナップが整理されて、分かりやすいく買いやすい価格で競争力があると思います。MAVICは以前からワイドリム・チューブレスを推進しているので、1セット買っておけば当分古びずに使えると思います。
他ブランドのエントリはこちらです。
MAVICにはオールロードというややグラベル、CX寄りのモデルも
あったかと思います。
フックレス、ホールレスリムのようですので興味があるところです。
他力本願で申し訳ありませんが、ラインナップに加えて頂けると幸いです。
オールロード系を追加しました。またコスミックアルティメットUSTも追加しました。
読者さん
コメントありがとうございます。最近はグラベル、オールロード系のシェアも増えてきていますよね。追加を検討します。