ブルベ【BRM709北海道1200納沙布岬】PC4以降(ブルベ中止)
本編その2です。その1はこちらから。
さてPC4の北見をスタートすると、またしとしと雨が降っている。すぐに下りになって、美幌の市街地まで1時間ほど走ります。
ここでライトの電池が切れてしまい、ちょうど目についたセブンに入り電池を購入。ちょうどリュウさん・たけさんも休憩していたが、ツイッターで『美幌峠が悪天候過ぎて動けない』とつぶやいている人がいるとのこと。
その時はどんだけ酷いと言っても、このセブンから峠のピークまで1時間以上かかるし、この降ったり止んだりの天気なら1時間後には止んでる可能性も大いにあるでしょ、ということで気にせず皆で出発。私もそうだが、嵐で動けないということはさすがに経験が無く、トイレで何十人もビバークしているなんてことはこの時は想像だに出来なかった。
そして市街地を抜けて、15km以上ある美幌峠への登りを一人で登っていく。途中集中力が切れて眠くて仕方ないのを我慢してダラダラ走っていると、ピークまで10kmの地点に自販機を発見。民家などはとっくに無くなっていてここを逃すと自販機なんか山頂まで無い、という感じだったので蛇行運転するよりマシということで自販機休憩。
コーヒー飲みながら、セブンでのあのつぶやきの後はどうなったかな?と思いツイッターをチェックすると、どうやら峠の状況は更に悪化している様子。記憶によると数十人ビバークしているとか、中止とかいうワードを目にしたので、『今まさに峠に向かってヒルクラ中の人は、行かない方が良い?』とつぶやくと、すぐに教祖様から『帰った方がいい』と的確なアドバイスが。私がコーヒー飲んでいる地点は、外でスマホをいじれる程度の小雨なので(申し訳なかったが)峠の状況がイマイチ呑み込めず、何度かやりとりをする。
するとほどなく『ブルベは中止です』という驚くべき返事が返ってきて、ようやく私も引き返すことを決断。まだ何も知らずに登ってくる人が何人かいたので、数人に声をかけて中止の旨を伝える。たまたま自販機でツイッター見てよかった(何人かに声をかけて止められたので)、峠に居た人たちは大変な状況だったのに、親切に対応してくれた教祖様には本当に感謝です。
乱反射してひどい写真ですが、自販機で引き返した組。pikaさんもいました。この時、時刻はAM2:00。
私たちはまだ雨も大したことが無かったので元気があり、走って下山開始。北見に戻ったらとりあえず飯食って寝たいが、食料はあるのか?と気になっていたが、TLを見ると何とカレーが支給されているとのこと。よっぽど途中のセイコマで食事をしようと思いましたが、ぐっと我慢して一気に北見に戻ることに。
主催者の方は、走っている参加者への連絡、現在位置の把握や回収の手配、各PCでの参加者へのイレギュラー対応(このような状況下でも最大限出来ることを対応いただきました)など、さぞかし大変だったことと思います。また何年もかけてここまでの規模のブルベを開催しているのですから、中止という決定は断腸の思いだったことでしょう。
しかしながらその後の対応は見事の一言で、情報の共有度合いや対応の迅速さ、また各PCでのホスピタリティ溢れる対応など、これまで体験したことの無いレベルのものでした。このような極限の状況でしたが、参加者で不満をいただいた方というのは皆無だったのではないでしょうか?
そしてまた眠気と戦いながら、ほうほうの体でPCの手前まで辿りつくと、皮肉なまでのこの、ブルベ始まって以来の青空。時刻はAM4:00。
たまたま隣を走っていた人と、皮肉なもんだと言いながら2人して写真を撮り、PCへ帰還。同室だった他の3人は、出撃せずに布団組でしたので、睡眠十分で既にカレーも食べ終わって元気いっぱいのご様子(笑)
その後、私もカレーを頂戴して仮眠を取っていると、順次峠ビバーク組が帰ってきてPCが賑わい始めます。ほとんど寝ていないはずなのに快く情報提供いただいたり、対応いただいたスタッフの方には本当に頭が下がります。
皆、この後どうするか概ね決まっているようで、輪行袋を持っている人は北見からの札幌行の特急をどんどん予約しています。他にも北見でレンタカーを借りて乗合で札幌まで行く組、自走で戻る組などあったのですが、私はどうするか決めかねたまま浴衣姿でウロウロ。輪行袋もって無いので、自走するかレンタカーしかないんですけどね。
海外参加者のために北見のショップが輪行袋を出張販売しに来てくれる、とリュウさんから聞いて相当心が揺らぎましたが、どんどん青空が広がる様子を見ると『やはり晴れた北海道を走りたい!』という気持ちが勝り、自走で札幌まで帰ることに。KさんはA埼玉チームのレンタカーに同乗、隊長は奥様と一緒に輪行だったかと思います。
主催者も参加者も、不思議なことにこの中止という不本意な決定を受け入れているような雰囲気です。あまりの天候の悪さに心のどこかで安堵している部分があるのでしょうか。それともこれだけやってくれる主催者の決定なのだから、素直に受け入れよう、という気持ちでしょうか。ともかく皆気持ちを切り替えて、札幌までの自走サイクリングや翌日の観光を満喫している様子でした。
その3へ続く。
おつかれさまでした♪
いやーなんというか、中止になったとたんの青空が憎かったですね。
(まああたしはもう続行できる状態じゃなかったので、どのみち北見で終了だったのですが…)
札幌に戻る汽車から見える景色が本来我々が見て走るべきだったものだ、となんだかもやもやしながらも、4年後?の次回はきっちり完走してやる!と今から楽しみにしています。
中止になった途端、あの空ですからね。ホントがっくりしました(^_^;)
確かに四年後は楽しみになりました、ぜひまた参加しましょう!