雑記

3年の時を経て、GP5000TLの新モデル『GP5000 S TR』をコンチネンタルがリリース

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コンチネンタルからGP5000TLの新モデル『GP5000 S TR(Grand Prix 5000 S TR)』がリリースされました。世界選手権のロードTTで優勝したガンナ、パリ~ルーベで優勝したコルブレッリが既にこのタイヤを使っています。

今回は世界同時リリースだそうで、日本のコンチネンタル代理店であるミズタニ自転車のサイトにも情報が掲載されています。もう予約も可能とのこと。

確かGP5000/GP5000TLがリリースされた時(2018年)もかなり盛り上がった記憶があるのですが、あれからもう3年経っているのですね。コロナのせいで3年前が遠い昔のことのようです。

■製品概要

今回はGP5000TL(チューブレス)がGP5000S TR(チューブレスレディ)にマイナーアップデートという内容です。主なスペックアップの内容は以下の通り。

  • 転がり抵抗20%削減
  • 耐パンク性能28%向上
  • 45gの軽量化(700×25Cの場合)
  • チューブレスレディ対応
  • フックレスリム対応

今回は、カラーもブラックの他にブラック/ブラウンも最初からラインナップされています。ブラック/ブラウンには650Bもあることが特徴。

軽量化しつつサイドウォールを強化しつつ、耐パンク性能も向上しているという完璧なタイヤです。更に重くて装着しづらいので不評だったチューブレスを捨てて、チューブレスレディになりタイヤも装着しやすくなったとのこと。そのうえフックレスリム対応も謳ってきました。

現在でも、フックレスリムを出しているメーカーはメジャーなところでZIPP、ENVE、GIANTしかありません。レースを考えると、現実的にはZIPPに対応させるためにフックレスリム対応としてきたと言えるのではないでしょうか。

個人的にはチューブレスレディになり軽くなって、装着しやすくなったのは大歓迎。おまけにフックレスリムにも使えますから、これ以上求めるものは無いという印象です。GP5000TLには苦労させられましたからね…。IRCと並んで装着したくないタイヤの筆頭です。下記の記事のコメントの多さが、同じように苦労している人の多さを物語っています。

■GP5000との比較

今回はGP5000/GP5000 TLもしばらく併売されるようです。本家コンチネンタルのサイトにも、ミズタニ自転車のサイトにも、GP5000/GP5000TL/GP5000 S TRの3つが掲載されています。GP5000系が終了とのアナウンスもありません。

GP5000 S TRはチューブを入れてクリンチャーでももちろん使えますので完全にかぶっているのですが、 GP5000 S TR は価格が1,000~2,000円ほど高価です。そこで、新旧のスペックを比較したリストを作成してみました。

サイズ重量(g)価格(税込)
GP5000252259,020
GP5000TL2529510,780
GP5000S TR2525011,500
GP5000282409,020
GP5000TL2831510,780
GP5000S TR2828011,500

まず大前提として、GP5000 S TRとの比較対象はGP5000TLです。GP5000 S TR は他のチューブレスレディタイヤと同様にチューブを入れても使えますが、純粋なクリンチャー専用タイヤと比較してしまうと重量メリットは無く、当然に重くなります。

そのためコンチネンタルの謳う『45gの軽量化!』というのは、TLとTRを比較した話であり、かつタイヤ幅が25Cに限ったお話です。28Cだと35gの軽量化にとどまります。TLでも結局シーラントは必要だったので、だったらTRでええわという事になったのでしょう。

実際に、25Cではかなり軽量になりました。チューブレス使用時には純粋に45gの軽量化になります。クリンチャーのGP5000と比較しても25gの差しかないというのは、クリンチャーよりも軽量になるということを意味します。チューブは軽くても80gはありますが、シーラント(30cc)+チューブレステープでも50g程度だからです。

■他社タイヤとの比較

これまで私が使ってきた他社ブランドのチューブレスレディタイヤとの比較です。

サイズ重量(g)価格(税込)
ヴィットリアコルサ252908,800
シュワルベプロワン2526512,100
GP5000S TR2525011,500
ヴィットリアコルサ283058,800
シュワルベプロワン2828012,100
GP5000S TR2828011,500

25Cでは最強クラス。28Cでもシュワルベのプロワンと肩を並べます。これは欲しい。

■チューブレスレディについて

先ほども紹介しましたが、コンチネンタルからはGP5000TLが出ています。チューブレスなのでタイヤ自体にしっかりとした気密層がありシーラントが不要なことがメリットなのですが、実際に使ってみるとシーラントが必要なのです。

そのため、私はチューブレスタイヤの存在意義はかなり薄いと考えています(他のエントリでも何度も書いています)。

その理由としては、タイヤ自体に気密性があるとしても、タイヤとリムの間の気密性を確保するためにシーラントが必要だからです。むしろこの理由の方が大きいです。

チューブレスレディではない『チューブレス』のタイヤ…GP5000TLとIRCを使いまいしたが、どちらもタイヤとリムのほんのわずかな隙間からエアが漏れるのです。隙間はほんのわずかなのです。しかしそこを埋めるために、シーラントが必要なのです。

IRCなどはしっかりタイヤを装着すればシーラントは不要である!との立場を貫いていますが、一般ユーザーにはIRCが求める完璧なタイヤ装着は無理だと思います。IRCのサイトには役に立つ情報が色々載っているのですが、メーカーのサイトを隅々まで熟読して、お勉強するユーザーはかなり少数派です。
(その点ではメーカーも大変だと思います。サイトに載せてもYoutuebeに動画を載せても、調べない人には全く伝わらないので…)

■フックレス対応について

今回から『フックレスにも対応した』とあえてPRしている訳ですが、これは具体的にどこがどのように変わったのか、フックレスホイールを使用するユーザーとして非常に興味があります。

しばらくしたら入手してみて、ENVEの適合リストに載っていなくともフックレスで使ってみるつもりでいます。ZIPPで使えるのであれば、ENVEでも使えるでしょう。

■まとめ

チューブレスレディ化により従来のチューブレスから大幅な軽量化の他、アップデートを果たしたGP5000 S TRです。各社のタイヤは目指すところが異なるとはいえ他のチューブレスタイヤよりも軽量のため、これからの定番になるのではないでしょうか。

個人的にはブラウンスキンのカラーも欲しいと思っていたところですので、とりあえず予約してみるつもりです。しかし価格はかなりお高めですね。シュワルベのプロワンが1本12,100円(税込)で『ありえない価格…』と思っていたのですが、それと600円しか違いません。

それでもプロワンよりも安いのですから、買わないわけにはいきませんね。

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  1. 匿名

    すでにZIPPのサイトでは適合リストに乗っていますね。
    この対応の早さはやはりZIPPを意識したのだと思います。
    実際、パリルーベでもZIPPの303FCにGP5000 S TRの組み合わせがありましたし。
    軽くてフックレスに対応しているタイヤが増えることは喜ばしいことだと思います。
    これよりも軽いチューブレスとなると後は、IRCのS-lightとVELOFLEXのCorsaぐらいですね。

    • morou2

      匿名さん
      情報ありがとうございました。パリ~ルーベを見ると、どう見てもZIPPにテストしてもらったのは確実ですよね。なのでZIPPの適合リストには載ってるだろう…と思い(面倒で)確認はしていなかったのですが、教えていただき非常に助かりました。

      S-Lightも使いましたが正に一発勝負のタイヤですよね。他に軽いタイヤとしてヴィットリアにも一発勝負用のCORSA SPEEDにチューブレスレディがありますが、重量(25C)は240gで、10gしか違いません。コンチネンタルの底力を見た気がします。

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当サイトは自転車関連のパーツレビュー、ブルべの走行記録を中心としたブログです。
管理人は40代のロードバイク乗り。20年前にCannondaleのCAAD3を買って以来、Cannoncdaleばかり乗り継いでいます。 昔はメッセンジャーやレース、今はロングライドとブルベ中心。2022年エベレスティング達成、2023年PBP認定、2024年キャノボ達成。ブルべの主担当もやります。
年間走行距離は約10,000km。身長170cm、体重57kg。
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