【MAVIC】ディスク用ホイールはこれだけある!2021年度版
MAVICのディスク用ホイール2021年度版のまとめです。
各ブランド横断比較の記事はこちらから。
https://morou2.com/2018/11/26/discbrake_1/
■サマリー
まずMAVIC(マビック)のラインナップ全体のまとめです。2019年からウォッチしていますが、時系列で並べるとこんな感じです。
2019:全部で33商品。ディスク用が12、リムブレーキ用が21という構成でした(TDFエディション含む)。
2020:全部で41商品。ディスク用が18、リムブレーキ用が23という構成です。ディスク用が6つ増えているのですが、そのうち5つはTDFエディションによるものです。ディスク用にもしっかりTDFエディションが用意されるようになり、市民権を得たと言えます。
2021:全部で16商品と大幅に減りました。2020/12/30現在のサイト上のラインナップです。ディスク用が9、リムブレーキ用が7という構成です。MAVICも完全にディスクブレーキにシフトしましたね。
2019年にこの記事のシリーズを始めた時には、タイトルの通りディスク用のホイールが少なくて、良いホイールを探すのに苦労しました。しかし、2年でディスクブレーキ用とリムブレーキ用のモデル数は完全に逆転してしまいました。
■ラインナップ
それでは気になるディスク用のラインナップを見ていきます。
MAVICは、2019年にアメアスポーツの傘下から外れました。その後も経営に関してはかなりの混乱があったのですが、ようやく落ち着いたのか?ラインナップを大幅に見直し。やっと他社と戦える製品を出してきました。
従来のラインナップから大幅に変わったのは以下の点。
- 『エアロ』などの目的別ラインナップから、リムハイト別のラインナップに変更。
- カーボンリムが『コスミック』、アルミリムが『キシリウム』に名称を統一。
- 基本的にSLRとSLの2本立て。
それでは見ていきましょう。
ハイプロファイル
名称 | リム高 | 内寸 | 外寸 | 重量 | 価格(税込) |
コスミックSLR65ディスク | 64 | 19 | 26 | 1,570 | 250,000 |
コスミックSL65ディスク | 64 | 19 | 26 | 1,750 | 176,000 |
コスミックSLRは、リムハイト64mmで1,570gと大幅な軽量化を果たしました(リムハイト65mmと思いたくなりますが、64mmらしい)。プレスリリースには1,650gとあるのですが、MAVICの公式サイトに1,570gと書いてありますから1,570gが正しいのでしょう。軽すぎる気もしますけど…。
軽い理由は、従来アルミリムで使われていたFOREテクノロジーをカーボンリム(SLRのみ)にも使ってきた事。アルミのニップルをニップルホールに埋め込んでリムと一体成型し、外周部の穴も無くしています。これによりリムテープ(約30g)も不要になりました。
またスポークもアルミからスチールに変更。SLRはスポークが楕円形状になっています。イソパルス組もやめて、2クロスになりました。これでSLRは275,000円ですから、かなり競争力のあるスペックになりました。
ちなみに従来あったコメットはディスク用からは消えました。リムのディスクホイールにその名を残すのみ。
ミディアムプロファイル
次はミドルハイトのホイールです。従来はこちらがコスミックという名称でしたね。
名称 | リム高 | 内寸 | 外寸 | 重量 | 価格(税込) |
コスミックアルティメットUSTディスク | 45 | 19 | 28 | 1,225 | 528,000 |
コスミックアルティメットディスク | 40 | 19 | 26 | 1,240 | 528,000 |
コスミックSLR45ディスク | 45 | 19 | 26 | 1,470 | 275,000 |
コスミックSL45ディスク | 45 | 19 | 26 | 1,575 | 176,000 |
コスミックアルティメットが恐ろしく軽いですが、これはチューブラーリムだからです。スポークも1本のカーボンスポークがハブを経由して反対側までつながっているなど、非常に手の込んだ造りになっており、普通のホイールではありません。
⇒2021/09にコスミックアルティメットのUST版が発売されました。カーボンの積層を変更して、チューブレスに対応してリムハイトも5mm増えたのに、チューブラーよりも15g軽くなっています。ついにディスク用ホイールもここまできました。
コスミックSLR45が、非常に使い勝手の良いスペックと価格になっていますね。コスミックSL45だと私の持っているENVE45と同じようなスペックです。
旧製品は『MAVICは走って軽い事が特徴だ』とPRしたり、値下げをしてしのいだり色々大変そうでしたが、やっと魅力的な製品が出てきました。
ロープロファイル
ロープロファイルです。以前はエンデュランスというカテゴリ名称で、キシリウムだけで5つもありました。今やキシリウムもディスク用としては2つのみに。
名称 | リム高 | 内寸 | 外寸 | 重量 | 価格(税込) |
コスミックSLR32ディスク | 32 | 21 | 28 | 1,410 | 275,000 |
コスミックSL32ディスク | 32 | 21 | 28 | 1,499 | 176,000 |
キシリウムSLディスク | 22 | 19 | - | 1,575 | 99,000 |
キシリウムSディスク | 22 | 19 | - | 1,670 | 66,000 |
キシリウム30ディスク | 30 | 19 | - | 1,790 | 55,000 |
キシリウムはアルミモデルの名称に格下げされて、今や3アイテムを残すのみ。2021年9月くらいにいつの間にか『キシリウム30ディスク』というエントリーグレードの製品が追加されていました。なんと前後で重量が1,790g。リムハイト30mmとはいえ、重すぎませんかね…。
エンデュランス用がキシリウムという位置づけだったのに、そのコンセプトはどこかに行ってしまいました。ディスクブレーキの普及と相まってカーボンリムも普通になってきましたね。
ということで、リニューアルされたMAVICのラインナップについてまとめてみました。2019から大きな変更はありませんが、上位モデルは値下げされてコストパフォーマンスが良くなっています。MAVICはワイドリム・チューブレスを推進しているので、1セット買っておけば当分古びずに使えると思います。12速化したら別ですけど…。
他ブランドのエントリはこちらです。