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【ZIPP】ディスク用ホイールはこれだけある!2021年度版まとめ

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各ブランドのディスクブレーキ用ロードホイールをまとめています。今回はZIPPです。各ブランドごとのディスクブレーキ用ホイールのまとめは2年前(2018年)に始めましたが、当時より格段にラインナップが増えました。

■ZIPPを簡単に紹介

ZIPPは今でこそ知らぬ人はいないブランドです。しかし当初(と言っても30年以上前ですが…)はロードバイクよりも、ドラフティングが禁止されているため単独走での空力が重視されるトライアスロン界で、性能の高さから大流行しました。

ZIPPのヘッドオフィスはモータースポーツで有名なインディアナポリスです。ZIPPのサイトを見ると、モータースポーツでの技術の蓄積がZIPPの高品質の背景にあると述べられています。ちなみにZIPPは2007年にSRAMに買収され、今ではSRAMグループの一員です。

現在もインディアナポリスの本社敷地内に工場を構え、樹脂を含侵させたカーボンシート(プリプレグ)を保管する冷凍庫(プリプレグは冷凍保管が必須。冷凍しても2年程度で反応が進んで劣化するため)から焼き上げを行う施設までを自社で保有しています。ENVEと同様、ZIPPもカーボンのプリプレグを自社で製造しているということになりますね。高品質なカーボンプロダクトを製造するためには、自社で製造設備とエンジニア(職人)を抱える事が必要な時代なのです。

■ZIPPホイールのラインナップ

ZIPPには、FirecrestとNSWという2つの製品ラインがあります。一言でいうとNSWがハイエンド、Firecrestがミドルエンドという製品ラインになります。最新技術はまずNSWに導入され、その後にFirecrestに降りてくるという流れになっています。

現在の製品ラインとしては、この図が詳しいです。

zipp.comより

Firecrestがラインナップに追加されたのは2010年。当初はFirecrestがハイエンドのラインでした。それ以前からのZIPPの代名詞である幅広リム(当時は内幅17mmで幅広リム扱いだった)と、ディンプル加工が他社との差別化ポイントです。

そして2015年にFirecrestの上位モデルとしてNSW(Nest speed Weaponry)が追加されます。2016年には、生態模倣学を用いて開発された454NSWがリリースされます。ザトウクジラのヒレを研究したと言う、あのギザギザのリムですね。

2018年に、FirecrestにもNSWの技術が降りてくるというアップデートが行われます。リムサイドのディンプルとブレーキ面の加工です。この際、NSWについてはクリンチャーモデルがチューブレスに対応するというアップデートが行われました。

そして2020年になり『フックレス』のホイールがラインナップに加わります。『303 Firecrest』と廉価版の『303S』です。

それでは順に見ていきましょう。

■Firecrest

まずはFirecrest(303Sを含む)です。
※価格は全て消費税別

 リム高内寸外寸重量価格
202 Firecrest Tubeless3221 1,558¥301,500
303 S Tubeless4523271,530¥141,800
303 Firecrest Tubeless4025 1,352\234,100
303 Firecrest Tubular45  1,372¥301,500
404 Firecrest Tubeless5819 1,820¥301,500
808 Firecrest Tubeless8219 1,917¥336,400

まずFirecrestシリーズのハブは、全てZR1ハブです。303Sは302の後継モデルなので、76/176ハブも引き継いでいます。

303Firecrestと303Sはフックレス仕様。フックレスはチューブレスが前提です。

上から3つ、202~303Firecrestはリム内寸が21mm以上ありますので、28Cタイヤの装着を前提にリム形状が最適化されています。

とにかく驚異的なのが303Firecrestですね。リム内寸が25mmという超ワイドリムなのですが、フックレス化により重量わずか1,352gです。お店で見せてもらったことがありますが、リムサイドは紙のような薄さなのでは?と感じてしまうほど。

チューブレステープとシーラントが加わる(両方で60g程度)とは言え、他社のチューブレス対応ホイールも同じくテープもシーラントも使うのですから、デメリットにはなりません。

従来のJベントのスポークなどでコストを削減しているとはいえ、303Sと並んで価格面でも非常に魅力的です。202Firecrestを買う人がいなくなりますよね、これ。

■NSW

次にNSWシリーズです。
※価格は全て消費税別

 リム高内寸外寸重量価格
202 NSW Tubeless3221 1,506¥425,200
404 NSW Tubeless5819 1,690¥425,200
808 NSW Tubeless8219 1,870¥464,100
454 NSW Tubular53-58  1,463¥529,100
454 NSW Tubeless53-5819 1,815¥529,100
858 NSW Tubeless77-8219 1,773¥580,900

まずNシリーズのハブは、全てCognitionハブです。磁力で噛み合うというハブですね。また202NSWのみリム内寸が21mmです。こちらは25Cタイヤの使用時に空力が最適化される形状になっています。

454及び858はリムハイトが2つ記載されていますが、これは例のギザギザのリム(Sawtoothプロファイル)だからです。製造工程も超絶面倒であろうことが一目瞭然な形状ですので、価格も高いですね。

単純に重量面で見るとリム形状がシンプルな404や808の方が軽量ですが、454や858は空力が非常に優れているとのことなので、一度は乗ってみたいホイールです。

今やZIPPだけでもこれだけのディスクブレーキ用ホイールがラインナップされており、ホイール選びに困ることは全く無いと言えます。しかもディスクブレーキならリム幅を広く作ることが可能なため、空力に優れたホイールが次々に出ています。

そこにチューブレスを組み合わせて、リムもフックレスにしてしまうと従来のリムブレーキ用ホイールに迫る重量のホイールが出てくるようになりました。ディスクブレーキ用ホイールはリムブレーキ用に必須なブレーキ面が不要なので、同じ重量であればディスクブレーキ用の方が軽く感じるはずです。

買い時に悩みますが、少なくとも『発展途上』というレベルは完全に過ぎていると思います。欲しいホイールがあったら迷わず買いましょう(笑)

その他のブランドはこちらから。

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当サイトは自転車関連のパーツレビュー、ブルべの走行記録を中心としたブログです。
管理人は40代のロードバイク乗り。20年前にCannondaleのCAAD3を買って以来、Cannoncdaleばかり乗り継いでいます。 昔はメッセンジャーやレース、今はロングライドとブルベ中心。2022年エベレスティング達成、2023年PBP認定、2024年キャノボ達成。ブルべの主担当もやります。
年間走行距離は約10,000km。身長170cm、体重57kg。
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